~おまけ~
此処はあらゆる時間・次元・事象を超越した世界セラフィックゲート。
そして此処に一つの犬小屋が存在する、これはあらゆる次元の中で起こりえる一つの可能性が詰まった小屋である。
だが決して…興味本位で覗くこと無かれ……
「ルシエさ~ん、機動六課のキャロ・ル・ルシエさ~ん?いませんかぁ?」
此処は各世界を繋ぐターミナルの一角、そこでエリオは機動六課に編入されるキャロを探していた。
すると下りのエスカレーターからエリオの問い掛けに反応する声が聞こえ、目を向けると其処には白いフードをかぶったキャロの姿があった。
エリオはその姿を見かけるや否や駆け寄ると、キャロは近代文明に慣れていないせいか足を引っかけ躓いてしまう。
するとエリオはキャロを助ける為ソニックムーブを起動、キャロを救い出すが着地に失敗し転んでしまうのであった。
着地の失敗により辺りには持ち歩いていたトランクケースの中身が四散し、その中には白いトカゲの人形もあった。
そして犬エリオはゆっくりと目を開けると其処には犬キャロがマウントをとっており、
犬エリオの手は撓わに実った犬キャロの胸に当てられていた。
すると犬エリオは指を動かし胸を念入りに揉むと、目を黄色に輝かせこう述べた。
「これは…この感触は!メロンパンだね!!」
「はい、非常食として忍ばしていたんですよ、でもよく分かりましたね」
「それは勿論!次世代の乳揉み魔だから!」
そう言うと卑猥な手つきをする犬エリオ、しかし犬キャロは動じることもなく
犬エリオから降りると胸からメロンパンを取り出す、どうやらお近づきの印らしい。
すると犬エリオはメロンパンを受け取ると二匹は黙々とメロンパンを頬張る。
その時である、後方から嫌な空気を感じ振り向くと其処には
まるで汚物でも見るような冷たい目線を送るエリオとキャロの姿があった。
「キャロ…どうする?」
「もう決まっていると思いますけど」
そう言うと二匹を睨みつける、すると犬エリオは時計に向かってソニックムーブと叫ぶと脱兎のように走って逃げ出す。
しかしエリオの本物のソニックムーブによって先回りされ、エリオの左拳には稲妻が纏っていた。
そしてエリオは犬エリオの顔面に向けて紫電一閃を打ち貫くと犬エリオの顔面が歪み全身は雷に打たれたかのように何度も跳ね上がるのであった。
一方犬キャロは食いかけのメロンパンを差し出し降参の旗を振るが
キャロは応じず、寧ろバインドで犬キャロを縛り上げると
ヴォルテールを召喚、犬キャロはヴォルテールの姿に怯え竦み漏らしていた。
しかしキャロは冷徹な目でヴォルテールにギオ・エルガを命じると、ヴォルテールの口に魔力が集う。
そして炎熱を帯びた直射砲が犬キャロに向けて撃ち出され、なす統べなく飲み込まれる犬キャロであった。
そしてエリオとキャロはその場を後にすると、跡地には黒こげで体を痙攣させている犬エリオと、
同じく黒こげで体の至る所から白煙を上げる犬キャロの姿があった。
そこに一つの影が姿を表し、近くに落ちていたメロンパンを拾い上げ二匹を見つめる。
「まだまだ真の乳揉み魔には程遠いのぅ」
そう言うとメロンパンを口にし転送魔法で場を後にする犬はやてであった。
最終更新:2009年07月19日 21:02