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あくる日、なのはとユーノの二人にクロノから召集がかかった。
「実はなのは、君の世界でロストロギアが発見されたのだが…その回収に行って欲しい。
あと…ついでにそこのフェレットもどきもな。」
「誰がフェレットもどきだよ…。」
相変わらずフェレットもどき呼ばわりするクロノにユーノも機嫌良く無かったが、
気を取り直してなのはは訪ねた。
「で…一体何処に行けばいいの?」
「地球の日本国北海道…そこの大量の粗大ゴミが不法投棄されている地域あるのだが、
そこにあるこれを回収して来て欲しいんだ。」
クロノがそう言いいながら一枚の写真を渡す。その写真には小さな小瓶の中に入った
可愛いコックさん人形が写っていた。
「小瓶の中の…可愛いコックさん人形…。」
「これはひょっとしてギャグで言っているのか…。」
なのはもユーノも呆れてしまうが、クロノは真剣だった。
「確かに一見するだけならこれはただの小瓶の中に入った可愛いコックさん人形だが…
侮ってはいけない。何故ならこの可愛いコックさん人形の中にはその昔、
破壊の限りを尽くしたと言う恐ろしいアストラル生命体が封印されているんだ。」
「アストラル生命体!?」
「このアストラル生命体がどの様にしてかつて破壊の限りを尽くしたと言うのかは
定かでは無いが…これの封印が再び解かれる様な事があれば君の世界だけの問題では無い。
いずれは次元世界全体に関わる大事になるのは必至だ。だから早急に回収して来て欲しい。」
「うん分かったの。」
「そこのフェレットもどきもちゃんとなのはを補佐しろよ。」
「だからフェレットもどきはやめろって…。」

地球は日本国北海道にて、大量の粗大ゴミが不法投棄されている地域があった。
周囲をゴミに囲まれた場所に一つの掘っ立て小屋が建っていた。
その掘っ立て小屋の主の名は「ドクター剛」。知っている者は良く知っているし、
知らない者は全く知らない悪の科学者である。彼はかつて自身の作り上げたサイボーグ猫軍団
「ニャンニャンアーミー」による世界征服を企んでいたが…諸所の事情に
よってことごとく失敗に終わり、今ではすっかりその野望を諦めてしまい、
サイボーグ猫の最初期型にして彼の下に唯一残った「ミーくん」と
共にのんびり暮らしていた。そしてそんな彼等の平穏を脅かす存在が
今日もまたやってくるのである。
「お~っす剛! 暇だから遊びに来てやったぞ!」
「ゲゲ! クロ!」
突然剛のもとを訪れた者は人間では無い。剛の作ったサイボーグ猫の一体である「クロ」である。
彼も本来は剛のニャンニャンアーミーとして世界征服の尖兵となるはずであったが、
彼自身はそれを拒絶し、逆に剛の世界征服の障害となると共に剛が
世界征服を諦めてしまった最大の原因の黒猫である。
クロの方から剛のもとを訪れるのはロクな事が無い証拠であるが、
その時のクロは妙に機嫌が良かった。
「おい! 今日ここに来る途中でイタチを捕まえたんだが…今夜はイタチ鍋にしようぜ!」
「キュー! キュー!」
サイボーグ故に人間との対話は愚か二足歩行さえ可能なクロの右前脚に
一匹の小さなイタチが掴まれてもがいていたのだが…そのイタチ…何処かで見覚えのあるイタチだった…。
「よーしミーくん! 今直ぐコイツを捌いてくれ!」
「よっしゃ任せろクロ!」
「キュー! キュー!」
クロは料理の得意なミーくんにイタチを放り、ミーくんも嬉しそうに包丁を
取り出していたが、そんな時だった。
「待って! ユーノ君を返して!」
「ん?」
一人の少女が駆け付けて来た。その少女こそ先に説明された任務によって
北海道にやって来た高町なのはである。
「何だ!? コイツお前のペットかよ。」
「あ~あ~、せっかくイタチ鍋にして食べようと思ったのに。」
「あ~あ~、イタチ鍋食べたかったな~。」
「ユーノ君をイタチ鍋にしちゃだめだよ!」
つまり、クロが捕まえて来たイタチとはフェレットモードのユーノだった事が明らかになり、
解放されたユーノはなのはの肩まで登っていた。
「ユーノ君が助かった所でちょっと聞きたいんだけど…。」
「ん? このイタチを追って来ただけじゃないのか?」
「私、ここにコレがあるって聞いて来たんだけど…分かる?」
なのははロストロギア指定された小瓶に入った可愛いコックさん人形の写真をクロ達に見せた。
「何だ? これ何処かで見た事があったな~。」
「これデビルが封印された奴じゃないか!」
「ああ! あったなそんな事が!」
「デビル?」
クロ達の言うデビルと言う単語に首を傾げるなのはだったが、そこで剛が
その写真に写った可愛いコックさん人形の入った小瓶をゴミの山から持って来た。
「写真に写っているのはこれだな。」
「あの…これ…持って行ってもよろしいですか?」
「ああ持ってけ持ってけ! コイツには二度も酷い目にあわされてるからな!
だが…この小瓶のフタは絶対に空けるなよ! じゃないと大変な事になるからな!」
「ご忠告ありがとう…って…私…今猫と会話してるぅぅぅぅ!!」
「気付くの遅いよ!!」
「(あの…なのは…今更驚く事なのかなそれ…。)」
まあとりあえず…目的のロストロギアを回収する事に成功したなのはとユーノは
その可愛いコックさん人形の入った小瓶を持ってミッドチルダ時空管理局に帰還した。

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最終更新:2007年08月14日 17:12