「よし! それじゃあ行くぞ! それぇ!」
オメガマンはデバイスから魔砲を発射した。それによってレオパルドンの発射した
地獄の砲弾を撃ち落とし、地獄の砲弾は空中で爆発した。
「よし今だマンモスマン! 行けぇ!」
「おう!」
マンモスマンは再度突撃を開始した。オメガマンの援護によって地獄の砲弾が次々
撃ち落されて行き、テロリスト側も焦ったが、マンモスマンの行く手を
多数の魔動兵器達が妨害した。
「邪魔をするな! パオォォォォン!! ビッグタスクゥゥ!!」
マンモスマンの特長と言える二本の巨大な牙、ビッグタスクが猛威を振るった。
分厚い金属の装甲で守られた魔動兵器達が次々貫かれ、砕かれていく。
と、今度はデバイスを持ったテロリスト達が魔砲を撃ちながら突撃を仕掛けて来た。
「うおおおお!! あのマンモスの毛皮を被った大男をなんとかしろぉぉ!!」
「人間ごときがやるかぁ!?」
マンモスマンは真正面から弾き飛ばしてやろうとした…が、それより先にフェイトが
急接近し、バルディッシュでテロリスト達をまとめて斬り裂いていた。
「今のウチのあの大砲男を!」
「邪魔しやがって…だがありがとよ!」
ついにマンモスマンはレオパルドンへ接近した。この近距離では地獄の砲弾も上手く使えない。
とすればもはやレオパルドンと言えども超人の本分たる格闘戦に移る他は無かった。
「レオパルドン行きます!! グオゴゴゴ!!」
「ノーズフェンシング!!」
「ギャー!!」
結局レオパルドンはマンモスマンの鼻を槍状に変化させた技、ノーズフェンシングで
胸を刺されて死亡と言うキン肉星王位争奪戦の時と同じ結果に終わってしまった。
「あああ!! レオパルドン先生がやられたー!!」
「なんてこった!!」
レオパルドンの敗北はテロリスト側の士気を下げさせる事に繋がった。
しかし…逆にヤケクソになる奴も多かった。
「畜生! こうなったら総力戦だ! なんとしても管理局を制圧してロストロギアを奪え!」
「オオー!!」
なんと残存するテロリストや彼等の使用する魔動兵器が一斉に突撃を開始したでは無いか。
あまりの数にもはや大津波にもなるようなそれが一斉に殺到していた。
「ゲェェェェ!! 何て数だ! ありゃもうテロリストどころか立派な軍隊だ!」
「で、お前等の所の残存戦力はどの程度あるんだ!?」
「あの…絶望せずに聞いて…。」
「多分…私達5人だけかと…。」
「ゲェェェェ!! あまりにも劣勢すぎるぅぅぅ!!」
残念ながらこれはマジだった。レオパルドンの地獄の砲弾攻撃が痛かったのか、
管理局側の戦力はなのはとフェイトとクロノの三人を除いて壊滅。
現になのは達がいる場所にも名の無い局員達の死体が転がっているのである。
「まったく…これだから人間の戦争は困る。」
「超人の場合、少数の代表者同士の対決で決着を付けるからな。」
しかし、そうは言ってもやはりこの余りにも劣勢すぎる状況は何とかしなければ
ならなかった。でなければまたマンモスマンとオメガマンは超人墓場に逆戻りしてしまう。
「こうなったらやるしかないか! 考えても見ろ! キン肉マン達は
俺達の10分の1以下の超人強度しか無いのでありながら俺達に勝ったんだぞ。
なら俺達だってあの程度の大軍に勝てなくてどうする!!」
「よっしゃ! んじゃあやってやるか!! 自分の数十倍の超人強度の
敵に挑むのに比べればあんな数…。」
マンモスマンとオメガマンはそう自分自身に言い聞かせ、不退転の決意で
徹底抗戦の構えを取っていた。しかし…それはなのはとフェイトとクロノも同様だった。
「貴方達二人には失礼だけど…無関係者ばかりに良い格好はさせないよ。」
「この戦い…私達だけで何とかしてみせる…。」
「よし行くぞ!」
とにかくこの戦い…必ず勝利する。
まったく生まれも育ちも境遇も違う五人がこの一つの目的の為に心を一つにした。
そして正面から突撃してくるテロリストへ迎え撃ったのである。
「うおおおおおおおおおおおお!!」

最後の戦いが始まった。
「エクセリオンバスター横薙ぎ放射!!」
なのはのエクセリオンバスターの横薙ぎ放射でテロリストをまとめて吹き飛ばしていく。
「バルディッシュザンバー!!」
フェイトがザンバーフォームのバルディッシュでテロリストを次々斬り伏せて行く。
「アイスロックジャイロォォォ!!」
マンモスマンがキン肉星王位争奪戦の決勝戦でロビンマスクに対し行った技。
敵を超高速で投げて掴み捻りまた投げるを繰り返す事によって投げる対象の空気が冷やされ、
その対象が凍り付くと言うゆで理論によって出来た氷の塊を超高速でテロリストへぶつけるのである。
「いでよ亡霊超人達!!」
オメガマンが過去にハントし、自身に取り込んだ亡霊超人達の頭部がオメガマンの身体から出現し、
それが次々にテロリスト達を噛み殺して行った。
あとクロノに関しては…筆者のクロノに対する知識不足のせいで割愛させていただく。
「おいちょっと待てよ!!」
でもそれなりにクロノも次々テロリストを倒してるのであしからず。
「エクセリオンバスターフォースバースト!!」
「ジェットザンバー!!」
「ゴーストキャンバス!!」
「オメガカタストロフドロップ!!」
一名中略
「中略すんな!!」
まあそれはともかく…なのは、フェイト、マンモスマン、オメガマン、その他一名の
計5人は力と技と知性の限りを尽くしてテロリスト達を倒して倒して…倒しまくった。

それからしばらくして、やっと他の部署からの応援が到着していたのだが…
既にそこには彼方此方に倒れている恐ろしい数のテロリスト達の上でグッタリしてる
四人とその他一名の姿があった。
「遅いよ応援…。もうみんな倒しちゃった。」

辛くも勝利したとは言え、テロリストの手によって手痛い打撃を受けた管理局は
部隊の再編などが必要だった。そして他からの応援が慌しく事後処理に駆け回っていたが、
今回のテロリスト討伐で活躍した功績でマンモスマンとオメガマンは釈放された上に
金一封まで貰っていた。
「ちょっと管理局の再編に時間が掛かりそうだし…せめて再編が完了するまでの間だけでも
君達もここで働いてみないか? 君達なら魔法が使えなくとも十分通用すると思う。」
「いや、すまんが止めとく。俺達は正義超人の連中と違ってそういうのガラじゃないんだ。」
「すまんな。」
「そうか…。無理を言って済まなかったな。」
…と、クロノも二人をスカウトしようとしていたが、丁重に断られてしまった。

管理局から離れたマンモスマンとオメガマンだったが、二人は元の世界に戻らなかった。
それは何故かと言うと…
「次元世界ね~。俺達の宇宙以外にも色々あるんだな~。」
「元の宇宙に帰るのも良いが…このまま色んな次元を渡り歩くって手もあるな。」
「よっしゃ! なら俺は各次元各地の賞金格闘トーナメント巡りでもしてみるか。」
「俺も宇宙ハンターは廃業して、代わりに時空ハンターを始めよう。そしてありとあらゆる
次元、時空の賞金首をハントするのだ。」
こうして…二人は遠い遠い次元へ旅立った。
キン肉マンⅡ世で二人の事が言及されていないのは…これが理由なのかも…しれない。
                    おわり

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最終更新:2007年08月14日 17:40