『力が欲しい…この世に再び蘇る為の力が欲しい…我が肉体となる強い体が欲しい…。
強き者よ我が前に集え…。悪魔六騎士に代わり得る力を持った者達よ…バゴアバゴア…。』

とある世界で管理局の回収したロストロギア「ジェネラルストーン」
太古の昔、あらゆる世界を恐怖で支配したと言い伝えられる「恐怖の将」と呼ばれる存在が
封印されているとされるそれは輸送・管理を厳重に行わねばならなかった。
もしその言い伝えが事実で、かつ恐怖の将が現代に蘇る事があるならば…
次元世界の崩壊は必至であり、それを防ぐ為に何としても管理局の魔法技術の粋を
集めて厳重に封印処置を行わねばならない。

しかし…ジェネラルストーンは人間の手に余る物だったのかもしれない…

その頃、時空管理局に勤める高町なのは一等空尉は久々に休暇を貰って自身の
出身世界に里帰りしていた。それと、たまたまユーノの方も同じ位の休暇を頂いたらしく、
フェレットモードにした状態でいると言う条件でなのははユーノも連れて来ていた。
元々なのは自身ユーノの正体を家族には教えていないし、知られてしまったら
ユーノが一体何をされてしまうか分かった物では無い。とりあえず正体さえ
知られなければ高町家の面々はユーノ(フェレット)をとても気に入っているから問題は無かった。

「どうだ向こうでの仕事は?」
「あの時みたいに大怪我しないように気を付けてね。」
「う…うん…頑張るよ。」
帰って来て早々になのはは両親からそれぞれそう言われていたが、
その後すぐになのはの肩に乗っていたユーノを手に取った。
「ユーノを見るのも久し振りだな。」
「そう言えばフェレットの寿命って確か長くて10年前後なんでしょ?
それでもこんなにまだまだ元気なんて長生きなフェレットね~。」
「そ…そうだね…ユーノ君って凄いフェレットだよね…ハハハ…。」
今更ユーノの正体が人間である事など教えようものならユーノの身に危険が降りかかるのは必至だが、
フェレットの寿命と言う事を考えると、それをやるのもまた色々問題があると言うジレンマに
陥ってなのはもユーノもどうすれば良いか分からなかった。

そんなこんなでなのはとユーノが高町家で一時の平和を満喫していた頃、
ミッドチルダでは異常事態が発生していた。
時空管理局で封印処理中に突如としてジェネラルストーンが覚醒。
ダイアモンド製のマスクの様な物へ変化し、何処へ飛び去ったのである。
この得体の知れない事態に機動六課の出動命令が下り、ジェネラルストーンから
変化したダイアモンドマスクの追跡に入っていた。
「なのはさんがいない時にこんな事になるなんて…。」
「ツベコベいわないで私達だけでやらないと!」
「あっ来た!」
ダイアモンドマスクが突如として機動六課の前に姿を現した。
『見つけた…。私の新たな体となるに値する強き者達を…。』
「しゃべった!?」
即刻機動六課のメンバー達がダイアモンドマスクを包囲するが、ダイアモンドマスクの目の
部分がキラリと輝いていた。
『貴様達の身体を頂こう…。』
「何!?」
「引き込まれる!?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
何と言う事か、機動六課のメンバー達の全員がダイアモンドマスクによって引き寄せられ
余りにもあっけなく取り込まれてしまったのである。するとどうだろう。
それまで頭部しか無かったダイアモンドマスクに同じくダイアモンドで出来た胸部・
腕部・腹部・腰部・脚部が現れ、一つの人型が誕生したのである。
『バゴアバゴア!! 復活!! 悪魔将軍!! バゴアバゴア!!』

ジェネラルストーンの中に封印されていた「恐怖の将」の正体。
それは魔界の悪魔超人達を統べる大魔王サタンが物質世界で活動する為に
姿を変えた存在であると言われている最強の悪魔超人「悪魔将軍」。
サタンの化身であるが故に悪魔将軍は身体を持たず、かつては自身の下僕であった
アシュラマン、サンシャイン、ザ・ニンジャ、プラネットマン、ジャンクマン、スニゲーターの
六人の悪魔騎士達で構成される「悪魔六騎士」と融合する事で己の身体としていた。
そして今、悪魔将軍は悪魔六騎士に代わり得る新たな肉体の基となる物として
ミッドチルダ時空管理局の機動六課を選び、自身に取り込み己が肉体とする事で
再びこの世に復活したのである。

『バゴアバゴア!! この世界のありとあらゆるエネルギーを吸収し、この世界を
新たなる魔界へと作り変えよう!! そしてここを橋頭堡として再び正義超人打倒を
目指すのだ!! バゴアバゴア!!』
悪魔将軍の持つ強大な魔力によってミッドチルダに存在するありとあらゆる物の
エネルギーを吸収してしまった。無論時空管理局も抵抗する間も無くエネルギーを
全て吸収され、機能しなくなってしまった。

悪魔将軍はたった一人で一夜どころか一瞬にしてミッドチルダの全てを制圧してしまった。
忽ちミッドチルダは闇に包まれ、街は廃墟と化し、人々も全ての悪魔将軍に取り込まれてしまった。
これはかつて全宇宙の正義超人達のパワーを奪い、絶滅寸前にまで追いやった事のある
悪魔将軍だからこそ出来た芸当であった。

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最終更新:2007年12月10日 03:14