蒼穹のファフナー The Lyrical World
意識を失う少し前の記憶。
中学校に通いながら魔導師と言う仕事の道に進んでいました。
小学3年生の時に出会った「魔法」をきっかけに、いくつかの事件や出会いを経て今の道を進んでいる。
中学3年生の夏、ある任務で久しぶりにアースラでの任務に就いた。小学3年生からの友人であるフェイト・T・ハラオウンと、
八神はやてと、そのユニゾンデバイスであるリィンフォースIIと、守護騎士ヴォルケンリッターである4人、
ヴィータ、シグナム、シャマル、ザフィーラ達も一緒だ。
私、高町なのはと共にアースラから飛び立つ長い付き合いである仲間たち。
今回の任務は、第172観測指定世界での古代遺物(ロストロギア)の回収だ。
『じゃ、改めて説明するね。そこの世界にある大きな遺跡発掘先で発見されたロストロギアの確保。最寄りの基地で詳しい場所を聞いて、
モノの護衛をしながらアースラの到着を待っていて』
エイミィ・リミエッタの説明から、今回のロストロギアは大型で、高スキルな魔導師が多くて居ても持ち運ぶのに一苦労するモノと知る。
「どんなロストロギアなのか、分かりますか。エイミィさん?」
『ん~データによると、他の次元世界への転移装置と言う意見が発掘先の方々の総意だね。実際に未知なる物質が出現したって報告もあるよ』
エイミィさんの話から、今回のロストロギアは近頃出没する魔導機械絡みと言う訳では無さそうだ。
少し前に起こったミッドチルダの臨海空港での大規模火災には、レリックと呼ばれる古代遺失物が関与している。
そして、そのような事件に直ぐに対処できる部隊を作りたいとの友人である八神はやてからの願いに賛同し、そう遠くない未来には、
その部隊に参加している事だろう。
仲間たちと共に最寄りの基地に立ち寄り、情報を得て再び移動を開始した。
「なのは。先の話…どう思う?」
幼馴染の一人であるフェイトから話しかけられ、先ほどの話について口にする。
「未知なる黄金のモノが、現地の発掘部隊を襲った…発掘隊の生き残りの人からの話だし、実際に戻って来ない人もいるんだよね」
そう、基地で知った情報では、黄金に輝く天使と思えるほどの姿をしたモノがロストロギアから出現し、人を襲ったとのことだ。
襲われた人は、その天使にある言葉を聞かれ答えた瞬間に襲われたらしい。
その状況を語ってくれた発掘隊の生き残りの方は、その話をするとき顔が青白くなっていた。それほどの恐怖体験だったらしい。
「はよ、ロストロギアを押さえて犠牲者が出ないようにしよう。人が亡くなるのは見たく無い」
先ほどの話を聞いたあとのはやては、聞く前の穏やかな顔立ちから厳しいモノに変わっている。
それもそうだ。人が死んでしまう状況を野放しになんて出来ない。
「そうだね。早く解決して、皆を安心させてあげよう」
自分たちにも危険が及ぼうとしているのに、全く気後れが無い自分に微笑する。
そう考えていると、事件現場へ残り数百メートルまで近づいていた。
ここからは慎重に行動するよう伝える。仲間たちは首を縦に振り、隊形を作り徐々に接近していく。
目の前には巨大な遺跡の中に佇み転送機に似た機械と1体の黄金色に輝く美しい巨大な人型のモノが居た。
黄金に輝くそれは、なのは達全員に話しかけてきた。
≪あなたは―≫
心を撫でるような、ひどく透明な声が、
≪そこに、いますか?≫
ぞっと、なのはの全身を戦慄が駆け抜けた。一瞬、何かが自分の内側へ入ってきたような気がした。
「わ、わたしは―」
『マスター。気をしっかり』
不意に、その問いに答えてしまう感覚に取り付かれたのだが愛用の杖であるレイジングハートの問いかけで気を保つ。
仲間たちも何とか態勢を立て直し、デバイスを構える。しかし、相手はそれを敵対行動だと思ったのか、急に動きだした。
私、高町なのはは、今までに無い戦慄を覚えながらもアースラへと連絡を入れた。
「アースラ、こちら現場。先ほど連絡した発掘隊を襲った未確認体を発見。襲撃を受けたので迎撃を行います」
『了解。危険認定が既に降りています』
アースラからの返答を聞き、はやては守護騎士たちへ命令を下す。
「了解。ヴィータ、シグナム、ザフィーラ。3人で時間稼ぎを、シャマルは皆への援護をお願い」
主の命令を聞き、未知なる敵へ攻撃を開始する3人。
「おし、やるよ。リィン!」
「はいです!」
【ユニゾンインッ!】
リィンフォースIIとのユニゾンを得て力を増した騎士はやては、敵の力を把握し適切な魔法を発動しようと観察する。
なのはも、未知なる敵に対して一度様子見の一撃を撃つ。
「様子見で、ワンショット!レイジングハート!」
『Accel Shooter』
杖の先端に魔力が集中し、攻撃性のある魔力弾へと構成し敵へと撃ち出す。
「シュートッ!」
桃色の魔力弾が敵へ向かい直撃した。だが、なのはの放った魔力弾が目に見えない障壁によって防がれていた。
「これは!?」
『解析不能ですが、空間歪曲系の防御壁と判断します』
生半可な攻撃では敵を倒す事が出来ない事を知る。
なのはの攻撃が通らなかった事を知るヴォルケンリッターたちは、各自の持てる最高の攻撃を仕掛けた。
「はぁぁぁっ!紫電一閃!!」
剣の騎士シグナムはカートリッジを1発消費しによる魔力強化で得た力で、己の魔力変換能力で炎を纏った
アームドデバイス/レヴァンティンの刃が敵に切り込む。
激しい衝撃が走るが、敵の高次元障壁によってシグナムの強力な一撃が反らされる。
続いて、鉄鎚の騎士ヴィータは紅の鉄鎚であるグラーフアイゼンの最大攻撃を発揮するギガントフォルムへ魔力を注入し、
敵対する相手より大型化した状態による一撃が、敵の頭上へと振り下ろされる。
「轟天爆砕!ギガントシュラーク!」
凄まじい質量による一撃によって、空中へ浮かんでいた巨体を地上へと叩き落とされ、頭と思われる部分が押し潰される。
更に、ザフィーラによる捕獲魔法/鋼の軛によって動きを封じる。
シグナムの攻撃は防がれ、ヴィータによる攻撃が通った事から質量のある一撃なら通るという答えが導き出される。
『ヴィータちゃんの攻撃が通ったということは、大質量の攻撃なら通るということですね!』
「良い目をしてきたなぁ、リィン。そうや、AMFと違って圧倒的防御力がある場合は全力全開で攻撃が一番や!フェイトちゃん!まかせるで」
「うん、まかせて。はやて」
フェイトは、バルディッシュをザンバーフォームへと形態変化させる。
更に、カートリッジを3発ロードし魔力を高め己が持つ最大の一撃を繰り出す。
「撃ち抜け、雷神!」
『Jet Zamber』
大きく伸びた魔力の刃が敵の右肩を捉える。高次元の障壁に阻まれながらも更にカートリッジをロードし魔力を強化させ徐々にだが
障壁を突き抜け本体へと刃が届く。そう感じた瞬間、周りの景色が一変した。
急に周囲が真っ暗になったと感じた瞬間、バルディッシュが急遽ソニックムーブを発動し後方へ瞬時に移動した。
突然のことで何があったのかと、元居た自分の場所を見た瞬間、背筋が凍りついた。
そこには黒い球体と思われるモノが回転し、そこに残された魔力の刃が破壊される。否、消えたのだ。
「あ、あぁ…」
恐怖のあまり、声に出来ないような呻き声をあげるフェイト。
それもそうだ。バルディッシュの判断が遅ければ【死】が待って居たのだから。
敵は頭部を再生させると、フェイトへ向けて攻撃をしようと動き出した。
「フェイトちゃん!離れて!!」
誰かの声が上空から聞こえたと思うと、そこには魔力を収束するなのはの姿があった。
「受けてみて、私の全力全開!」
エクセリオンモードへと成ったレイジングハートによる巨大砲撃魔法。
『Starlight Breaker』
収束した巨大な魔力を敵へ向け解き放つ。
「スターライトォォォブレイカァァァ!」
膨大な魔力の洪水が黄金の天使へと注がれた。強力な一撃が敵を撃ち抜く…そう成る筈だった。
「えっ!?」
敵を突く筈だった一撃は、大地を大きく削るが敵は先ほどまで居た場所から居なくなっていた。
『マスター!後方に反応』
振り向くと巨大な黄金の人型のモノが、こちらを向いていたのだ。
≪あなたは、そこにいますか?≫
先ほどの攻撃が来ると判断したなのはは、残りのカートリッジを消費し強化したスフィアプロテクションを発動する。
そして、ワームスフィアが私を襲った。
それからの記憶が欠落していた。
あの後、皆はどうなったんだろうか。そればかりを考えながら、深い闇の中へと落ちていく。
≪あなたは―≫
次回 第一章 目覚め
「あなたは、そこにいますか?」
最終更新:2007年09月05日 22:59