昭和57年10月22日作戦決行二時間前 アースラ
「クロノ」
自分の名を呼ばれ振り返る
「フェイト―なんだい?」
フェイトは気まずそうにクロノの左腕を見る。前の作戦でAMFとプログラム破壊型の
電磁情報でBJの左袖が消失し一発のライフル弾が貫通したのであった
「シャマルの見立てじゃ骨にダメージは無いみたいだから一両日で回復するさ」
「―っ、でも私のせいで大事な情報が―」
反論しようとするフェイトに
「いいかい怪我は君のせいじゃない!僕のミスだ!――彼等は強い、甘く見ていると今度は誰か死ぬことになりかねない」
「ごめんなさい…」
「…いや、ちょっと言い過ぎた。大丈夫現場には出られないけどさっさと終わらせてみんなで翡翠屋で打ち上げをしよう」
クロノはフェイトの頭を優しくなでるとさっきまで曇っていたフェイトに笑顔が戻った
昭和57年10月22日午後9時45分
作戦開始
そこには現場の指揮を取る八神はやての姿があった
「いくでなのはちゃんフェイトちゃんシグナム3・2・1」
「「「GO!!!」」」
当初の作戦通り建物の制圧を後回しにしAMF発生装置の破壊に重点を置くことを再度、念話で簡潔にメンバーに通達する
「……なぁシャマル、確か清掃車って…」
目標を目前にヴィータはシャマルに問いかける
「えぇぇっと…確か…」
確かに清掃車である上部の「重機関銃」と「追加装甲」を除いて
「散れっ!」「てぇっ!!」
どががが!!
銃身が唸りを上げる
「主はやて!清掃車両から銃撃を受けています!!目標も逃走!」
「そっちも!?フェイトちゃんとことおんなじ使用やな」
「はやてちゃん!!」
なのはかから念話が入る
「こっちは順調!ディバインシューターで追撃中…チャンス!スターライ…え?」
「どないしたんや!?」
「ひ・非常識、おなか見せてるのに銃身がこっちむいて…」
航空機から光が瞬き――
ガララララッ!!
シールド魔法を展開しぎりぎりでなのはは防ぎきった
「うぁ…みんな手間取ってるなぁ。せやけど…まだAMF発生装置が作動してへん今のうちに…」
どかん!!
フェイトが追っているAMF発生装置の方角で爆炎があがる!!
第一段階が成功したかに思えた
「はやて!想定外の事態が!!」
「どないしたん!?」
「所属不明の装甲車が施設内に進入しAMF発生装置を破壊!」
同時にハウンドも動きを見せる
建物から部隊を一斉に展開させ隊長の矢島から全周囲の無線が入る
「我々は貴官達との戦闘を一方的に破棄し本来の目標『化け猫』との戦闘を開始する。邪魔をするな」
「うちらは眼中に非ずか…」
はやては一人、悪態をつきつつ各班に新たな指示を出す
「AMF発生装置はうちらの獲物や。それに本をただせば『化け猫』が一番悪いんや!!目標一時変更っ!
目標「化け猫の装甲車」!!」
最終更新:2007年10月24日 20:21