Scene1:壊れている日常を更に壊す。これがラビリンスシティ
とある日の夜の9時頃ですかね。特にすることもないんで部屋でごろごろしてたんです。
そしたら
エイミーが尋ねてきましてね。隣に身長150センチくらいの猫耳少女が居ました。
これは千羽矢ちゃんを越える完全なつるぺた枠ですね。アグネスが間違いなく出動するレベルです。
僕はピンク髪の可愛い顔をした子についてエイミーに尋ねたんです。
そうしたら、こんな答えが返ってきたんですよ・・・。
「シノと申します。祐一様は覚えていらっしゃらないと思いますがペットでございますわ」
HAHHA-N
確かに、確かにですよ。こっちにきてから事あるごとに女性の胸のサイズを目測したのは陳謝します。
(パトリシア>イルメーシュア>エイミー>せーな>アクア>千羽矢>シノ)
ただですね。僕は幼女をペットと称して連れまわす変態的思考は持ち合わせていない。そう言ったんですよ。
するとですね・・・
「なるほど、祐一様の言う『ペット』とは、性的な目的で愛玩する者のことを言うのですね」
というエイミーの人を殺せそうな視線。
誠に遺憾である。こんな幼女を本来のペットとして認識するほうも相当問題だ。諸君らもそう思うだろう?
するとシノが対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースみたいな声で言うんです。「大丈夫、これは仮の姿だから」って。
ちょっと待て。ビークールだ。仮の姿?えっ?なにそれ怖い。
更にエイミーが追い討ちをかけるように部屋が壊れるからここではやめろってシノに言うんですよ。
まあこれ以上は追求しませんでしたがね。胃薬を無駄に消費したくないので。
まあ挨拶もほどほどに2人が部屋を出て行って数分位したら今度は突然左目が焼けるように痛みだしたんです。
ゴミが入ったとかそのレベルじゃなくて何かもう爆発する勢いで痛いっす・・・。
暫くのた打ち回ってたら不意に何かが床に落ちた音がしますた。
痛みが治まった後に床を見てみると・・・
僕の左目「私が死んでも・・・代わりは居るもの・・・」
いねーよ!おめーの代わりなんてねーから!
その後は「醒めろおおおおおお!夢なら醒めろおおおおおお!!!!!!!」とか絶叫しながら壁に怒涛の連続頭突きをしてた気がします。
すると突然パトリシアさんが乱入してきましてね・・・五月蝿いって怒られました(>ω )
僕は妙な落ち着きを取り戻して言ったんです。
「こんばんは。独眼竜になった祐一です・・・」
するとですね。パトリシアさんが奇妙なことを言いましてね。
「ちゃんとあるじゃないか。何それ?カラコン?」って
えっ?
鏡を確認すると左目が完全なシルバーアイ・・・。
痛い痛い痛い。21歳になって誤魔化しの効かない中二スタイルとか笑えない。
必死にはがそうとしても取れない。てかカラコンじゃなくてやっぱ色が根本的に変わったらしいです。
右目に同じカラコン入れたとしても日本人でシルバーアイってどうよ。もっと目にシルバー撒くとかそういうテンションじゃないっす・・・。
パトリシアさんはすぐに部屋に戻っていきましたがなんでもモンハンをやってるから騒ぐなとの事。
あんたの胸がモンスターだろと思いましたがそっと心にしまっておくことにします。
何ということでしょう。僅か数分の間に幼女がペットになって邪気眼が開眼してしまいました。
さて・・・胃薬取ってくるか・・・。
Scene2:僕にも拒否権くらいあっていいじゃないですか・・・
幼女がペットになって邪気眼が開眼した次の日の夕方6時。剣の稽古を終えたところでした。
いやね、僕が自分から望むわけないじゃないですか・・・。先日街を歩いてたらとある魔王と出会いましてね。
確かエ・・・エ・・・。まあ名前とかどうでもいいです。
そいつはとにかく人の話を聞かない奴でしてね、「弱いお前を我輩が鍛えてやる」とか言って無理矢理宮殿に毎日押しかけてくるんですよ。
一人称が我輩ですが少女です。長い茶髪をツインテールにして目はクリっとしてやがり、
鼻は高く唇はふっくら。3Sは81 57 79の中盛りといったところでしょうか。目測ですが。
話は逸れますが僕は過ぎた巨乳否定派なんですよね。どちらかと言えば美乳や微乳が好物です。B~Cが個人的ベストサイズですかね。
我輩少女は外見だけなら個人的にかなりタイプなのですが如何せん性格に難がある。いや、難しかない。
その日も稽古の終わりに「魔王がそんなに弱いのはまずいだろう!我輩が稽古をつけてあげよう!なぁに、礼には及ばん」とか満面の笑みで抜かしましてね・・・。
その笑顔が僕の拒否権を木っ端微塵に吹き飛ばしましたね。嫌だとは言えない非常に残念な空気が流れております。なんだこの守りたくない笑顔。
まあ僕としても先日の件で僕はどうしたいのか、何をするべきなのかをズルズル悩んでいたので稽古は気分転換になります。
毎日半殺しにされればそりゃ悩みなんて吹っ飛びますよ、ええ。
僕の悩みなんて今はどうでもいいです。その後は散々お前は弱いだの無駄な動きが多くて隙があるだのボロクソ言われましたが面倒なので割愛。
まあ事実ですね。あのパイレーツ侍・・・失礼、せーなちゃんの流れるような剣術と躍動感溢れる動きから揺れまくる程よい大きさのおっぱ・・・ちがくって、
とにかく彼女の動きと比べれば僕がゴミなのは自覚してます・・・。
しかしですね、訓練の成果は着実に出てるらしくこれまでの稽古で剣に炎を纏わせたり剣圧から風の衝撃波を出せるようになりました(苦笑)
ついでにバリアを張る魔法や自分の移動速度を上昇させる魔法を使えるようになったんです。
何なんでしょうかね。この戦えば戦うほど何かを思い出すように色々な空想的世界のそれを使える様になる不思議現象は。
てかなんすかこのファンタジー。元の世界の友達に「俺剣に炎を纏わせて戦えるんだぜwwwwwwwww」とか言ったら
間違いなく精神科を紹介されてしまいます。
我輩少女はこんな事も言っておりましたね。今は静観しているが僕やこの宮殿を狙う魔王勢力は非常に多いとか。
いつの間に僕はこんなに有名人になっていたのでしょうか。全く嬉しくない方向に。
稽古の終わり際にですね。不意に思ってしまったんですよ。夜の稽古ならいくらでもお供するんですけどね・・・って。
君たちは僕を侮蔑の目で見るかもしれない。しかしだ、いくら性格が常人の斜め上を行くどっかのハルヒ的思考を持つ我輩少女が相手であっても、
揺れまくる胸が視界にチラチラ入りながらの稽古。白い首筋に伝う汗。僅かに上がる呼吸と上気する頬。
そんな扇情的な我輩少女に「なんだい?もう立ち上がれないのかい?」とか言われてみてくださいよ。
健全な男子諸氏ならちょっとくらいは、ちょっとくらいならそういう考えに至るでしょう!僕は声を大にしてそう言いたい。
するとですね、我輩少女はこう言ったんです。「悪いけど我輩年下に興味ないんだ!」ってね。
まず人の心に土足で踏み込んでくるなよ・・・。心が顔に出やすいんですかね。
てかそれよりおかしいです。年・・・下?えっ?いやいやいや。その理屈はおかしい。
どう見ても高校生か大学生くらいの見た目です。少なくとも見た目僕よりは下。
知的好奇心には抗えずに聞いてしまいましたね。年齢を。
首筋に剣を笑顔で当てられました><
こいつ・・・合法ロリBBAなのか!?そう考えた刹那、剣の柄で殴られました(><;)
だから心を読むなっての・・・。
我輩少女はその後もひとしきり僕を罵った後風の様に去っていきました。ちょっとだけゾクゾクした自分を火炙りにしたい。
すると後ろから聞き覚えのある声がしましてね、「何だい?火ならいつでも貸すよ?」と。
モンハン族の乳お化けでした。だからあんたも心を読むなよ・・・。
何でも世界を渡り歩く評判のいい食事処(言い方が古いですね)がラビリンスシティに来てるからいかないかとの事。
巨乳より虚乳派の僕ですがこんな美人の申し出を断る理由なんてどこにもありません。着替えて早速街に繰り出しました。
店の前に着くとそれは木造2階建ての建物でした。外観は古いですが掃除が行き届いており清潔感があります。
看板を見るに店の名前はフライングポニー亭と言うみたいです。
それで入り口に近づくとですね、臨時休業の張り紙がありました。僕は言ったんです。他の店にしようと。
するとあの乳お化け、嫌だとかだだをこね始めましてね。ホント冗談は胸だけにして欲しいです。
すると乳お化けが臨時休業の張り紙の隣にある「ネズミ捕りのアルバイト募集」と書かれた張り紙を注視しましてね、
「なあ王様」
「帰りましょう」
わずか2秒のやり取りである。
ただでさえ疲れてるのにこれからネズミ捕りとか冗談じゃない。それは平太にでも任せればいい。てかそもそも奴は本当に人間なんだろうか。
兎に角強烈に嫌な予感がするので僕は全力で断ったんですよ。
すると乳お化けがおもむろにヘッドロックをかましてきやがりましてね。「まあまあ、手伝ってやるからバイト代で一緒に朝まで飲もうや!」と笑いながら言うんです。
なんでこっちの世界の笑顔はこうも守りたくない笑顔ばっかりなんですかね・・・。
それ以前に拒否権とは何だったのか。
女性にヘッドロックをかけられたまま半ば強制的に店内に引きずり込まれる21歳男性。
笑えよ。
Scene3:つ、釣られたクマー
店に引きずりこまれるとそこには茶色の髪をポニーテールにした女性が立っていました。
目は若干とろんとしていてほわほわした雰囲気が漂っております。3Sは85 56 80と言ったところでしょうか。勿論目測です。
店の店主とおぼしき女性は「あっ・・・申し訳ありません、今日は臨時休業に・・・」と言いました。まあ当然の反応ですね。
すると乳お化けが僕の方をバシバシ叩きながら今日はアルバイトで来たんだと笑いがなら言うんです。
今日はって事は顔見知りぽいですね。
するとドアが開く音がしますた。ですが未だにヘッドロックをかけられているので振り向くことができません。いい加減離せよ・・・。
僕の隣に来た訪問者は鉄壁絶壁アイアンガールこと千羽矢ちゃんでした。
「千羽矢さん!お久しぶりですね。どうしてこちらに?」
相変わらず年端も行かない少女に敬語で離す残念な僕(ヘッドロックつき)
すると千羽矢ちゃんがとんでもないことを言い出したんです。「あなた達が入って行くのが見えたから・・・ここ、冥魔の気配がするけど大丈夫なの?」
ほわっつ?今何と?
冥魔?めいま?メイマ?MEIMA?
あの・・・ネズミ退治だと伺ってたんですけど一体何を退治させる気なんですか・・・。
ちょっとここで次に交わされた会話を見て欲しい。
乳お化け「大丈夫じゃないからなんとかして店を開けてもらおうって魂胆なのさ。そのネズミってのも、多分冥魔のことだろ」
ほわほわ店主「まあ、ネズミじゃなくて冥魔だったんですね。困りましたね・・・だから平太さんもリク君も・・・」
突っ込みどころは色々あるのですが敢えて言うなら
その1:乳お化けハメやがったな!
その2:ネズミじゃなくて冥魔だったんですねってどこをどう間違ったらそうなるんですか・・・
以上の2点。どうやらネズミ捕りをお願いした2人が屋根裏から帰ってこられなくなったとの事。
すると「お邪魔する」と抑揚のない少女の声と同時にドアが開く音がしましてね。
「シノじゃないか、そっかー・・・シノはギリギリ、滑り込みセーフってところみたいだね」と声をかける乳お化け。
どうやらエイミーに言われて連れ戻しに来たみたいです。そう言えば無断で出てきてしまいました。
これ幸いと僕は帰ろうとしたんですよ。すると乳お化けが今は止めた方がいいみたいなことを言うんです。
意味がわからないと返すと試しにドアを開けてみる僕。
ドアを開けると目の前に全身茶色で低い唸り声をあげる巨大な虎に類似する獣。上顎犬歯は異常発達していて刃渡り30センチ程のナイフの様です。
まあ・・・サーベルタイガーって言うんですかね?こういうの。だからさ・・・解るように説明しろって毎回言ってんだろ・・・。
奴と目が会うと同時に脊髄反射でドアを閉めましたよ。
そっかー・・・僕はギリギリ、滑り込みアウトってところみたいですね・・・。
事の次第を要約すると
1:フライングポニー亭は様々な小世界を漂流する
2:冥魔が屋根裏にフォートレスとか言う変な空間を構築した
3:今はラビリンスシティから古代生物が闊歩するロストワールドに接続が変更された状態
4:ロストワールドに流れ着いたのは偶然。冥魔は関係ない
5:猫太とリクが迷い込んだのは屋根裏のフォートレス
6:フォートレスの冥魔を倒さなくてもラビリンスシティには帰れる。その場合ポニー亭が冥魔の拠点になる&ポニー亭が漂流した世界から冥魔が侵攻するようになる
7:今回も拒否権などない残念な空気が流れている
僕の後ろで千羽矢ちゃんと店の店主が互いに自己紹介をしています。常識人同士微笑ましいですね。
すると乳お化けが「フレデリカ、王様の分のバイト代はいらないから、店のジョッキを一つくれないかい?」とか言うんですよ。
いやいや。いやいやいや。わけがわからないよ。手伝ってくれるって言ったのは嘘だったんですかぁー!?
それ以前に僕のバイト代帳消しって・・・。
するとどうやら空間跳躍で一度全員を運ぶバイクを取ってくるから一旦残るだけだし、奢ってやるから心配するなとのこと。
へー。まあこれ以上追求しても事態が好転することはなさそうなので渋々冥魔討伐を承諾。
千羽矢ちゃんも冥魔は放っておけないとのことで同行。シノもついていてくれると甲斐甲斐しく言ってくれたのですが
乳お化けがほわほわ店主のボディガードとして残る必要があるとのことでお留守番。
そんなこんなで原始の世界に降り立つ僕。そう言えばほわほわ店主と殆ど絡まずに終わってしまいました。泣きたい。
Scene4:なぜベストを尽くしてしまったのか
フォートレスなう。いや、これ書いてる時点ではもうなうじゃないんですけど。
見渡す限り荒野です。ふと上を見るとプテラノドン的な何かが耳を劈くような声を出して飛行しています。帰りたい。
そう考えてると突然何かに2人同時に胸を切りつけられました。傷口は浅くて出血もそんなにないっす。
厄介なことに敵の姿が見えません。足音や気配はあるのですが完全にインビジブルですわ。
すると千羽矢ちゃんが即座に周囲を魔法で水浸しにしたんです。
何ということでしょう。動くたびに水がバシャバシャはねる音と気配で敵さんの配置が解ってしまいます。
そうしたらもうこっちのものですね。剣圧から出る風の衝撃波でズバッと。てか便利すぎるだろこの飛び道具・・・。
無事奴さんを倒したのですが千羽矢ちゃんの表情が暗いんですよね。前々から思ってたのですが
どうも冥魔を倒すことに異常に執着しているように見えます。そこでちょっと聞いてみたんです。
U1
「前から気になってたんですけど侵魔や冥魔を滅ぼすことになんで執着するんですか?」
まあ無難な聞き方でしょうな。
千
「…仇なの」
「小さいころ、両親を亡くした私と弟は、二人で一生懸命生きていたわ」
「確かに、親はいなかったし、それは辛くて寂しかったけれど…二人で頑張れば、きっといい事がある。きっと幸せになれるって信じてた」
「でも…弟は、悠は、侵魔の起こした事件に巻き込まれて、その侵魔に殺された…!」
「両親を失った私に残された、たった一人の、最後の、大事な大事な家族…それを、侵魔は奪い去った…!」
「その時、私はこの力に目覚めたの。その侵魔は、大した事の無い下級侵魔で…そのまま、私はその侵魔を滅した」
「そして、その時に決めたの。侵魔も、冥魔も、例え魔王でも、必死に生きる人を傷つける存在は何一つ許さない。最後の一匹まで滅しつくすって…!」
そう言う千羽矢ちゃんは俯くと拳を強く握って搾り出すように喋り始めました。
うーむ、これは中々大変な事情がありましたな・・・。
U1
「悠君はそれを望むんですかね?憎しみにとらわれて生きる姉の姿を」
今までの僕なら自分以外の人について深入りしたりはしないんですがね、この時の僕は違いました。なんででしょうね。
千
「あの子は、優しい子だった。どんなにつらくても、笑顔で前向きで…。確かに、悠は望まないかもしれない。実際、私に宿ったのは、守る力だった」
「所謂異能者としてのスキル「サイコシールド」…でも、これは悠が守ってくれているのかもしれない」
「でも、それでも、そうだとしても、私は許せない。侵魔を。冥魔を。その日々を一生懸命に生きる人々を傷つける全てを」
「もう、これ以上悲劇が生まれない為にも…侵魔も、冥魔も、皆滅さないと…!そうじゃないと、またどこかで、悠と同じように死んで行く人がいて、私と同じように泣く人がいる…」
「許せない。私から大事な弟を奪った侵魔が憎い。そして、これから同じような悲劇が起こるのも許せない」
「だから…例え独善的で、悠の想いとはすれ違っていても…私は戦う。この恨みを、憎しみを、抑えられない怒りを、せめてこれからの悲劇から日々を生きる人を守る事に使いたいの」
異能者?サイコシル・・・えっ?
なんだか良くわからない単語が出てきましたが、これは憎しみと悲しみがちょっとだけ歪んでしまった使命感を生み出してしまってますな・・・。
これは何とかしてあげないといけないです。
U1
「悠君が亡くなってからずっと1人で孤独に戦ってきたんですか?」
1人と2人って違うと思うんですよ。腹を割って話せる人物が居るだけで心の負担は随分と軽くなるものです。
千
「最初は、そうだったわ。酷いお姉ちゃんよね。折角悠に貰った守りの力を、消耗戦の為に使って、いっつも死にそうになりながら滅し続けてきたわ」
「その後、絶滅社にスカウトされて…私は、侵魔を滅する事が出来ればなんでもよかったから…それを受けてエージェントになった」
「その後は、色んな人と組んだわ。私はこの守りを買われてディフェンダーとして働く事が多かったから…色んな人を守ってきたつもり」
「でも、どうなのかしらね。複数人で戦っていても…私は、常に一人だった気がする」
やはり・・・と言いますか。ゼツメツシャ?に関しては良くわからんのですが、彼女は本当の意味での仲間に殆ど出会えていないみたいです。
ただせーなちゃんみたいな子も居るわけで僕としては千羽矢ちゃんに自分が一人ぼっちだなんて思って欲しくなかったわけでして・・・その・・・。
U1
「・・・その悲しみや人に仇名す侵魔や冥魔を滅ぼす目的、僕にも半分背負わせてください」
「僕は不本意ながら世界や人に仇名す冥魔とか言う存在を滅ぼす大義名分を仰せつかってしまいました」
「1人で悩んで、悲しんで、戦うより、腹を割って話せる他の人と一緒に悩んで、悲しんで、戦うほうがずっと良いと思うんです」
「千羽矢さんが冥魔から人々を守る盾になるなら僕は冥魔を滅ぼす剣になります」
「イルメーシュアさんの一件で色々考えたんです」
「僕の力は僕自身の物じゃない。僕に眠る何かのものです」
「特別なのは僕じゃなくて僕自身に眠る何かが特別なんです。僕に眠る力に奢り、傲慢になる気はありません」
「でも、この力が困っている人の助けになるなら、僕は喜んでこの力をそのために使いたい」
「ふぅ・・・馬鹿が頭を使って無駄に臭い台詞喋ると疲れちゃいますね」
「何というか、その、僕で良ければ友達になりませんか?困ってることがあったらどんなことでも相談して欲しい。厳しい戦地に赴くことがあったら頼って欲しい」
「きっとせーなさんも同じ気持ちだと思いますよ」
うわぁ・・・後から冷静に読み返すと中々死にたくなる文面ですな。
でもこれは僕の本心だったわけですしその時の僕は真っ直ぐ彼女の目を見て語りかけていたと思います。
千
「本当に…暁さんと同じような事を言うのね」
「あの人も、似たような事を言っていたわ…一人なんかじゃない、本当の意味で一緒に頑張ろう、って」
「正直、私にはまだよくわからない…ずっと独りで戦ってきたし、友達なんて作った事も無いわ」
「でも、そうね…」
「一緒に、戦ってくれるかしら。あなたも、暁さんも。こんな復讐鬼と一緒に」
僕は笑顔で手を差し出しました。対する千羽矢ちゃんの顔は少しだけ笑っているような、泣いているような、不思議な表情でした。
U1
「もちろん!こう見えても毎日バッチリ鍛えられてますからね!」
握手と同時に「よろしく、千羽矢」とさり気なく敬語を解いて呼び捨てにする僕。
この事に関しては特に嫌な顔もされなかったので今後はこんな感じでいいんですかね?
最初は何で僕が世界を救うなんて大義名分を背負わなければいけないんだとずっと思ってました。
でも、冥魔に脅かされて生命の危機にある世界がある真実。森を救ったときのみんなの笑顔。
みんなに期待されているのは僕じゃなくて僕に眠る何かでもいい。その笑顔は僕の方を向いていなくても構わない。
それが僕にしかできないことなら、僕は消え行く世界を、困っている人達を、目の前の少女を救いたい。そう思うようになってしまったんですよね。
自分でも頭がおかしいことは自覚してます・・・。
すると突然視界が真っ白の精神世界モードになって目の前に乳お化けがいます。
「あんた、なかなかやるじゃないか。気に入ったよ××××」と言い残し消えていきました。
だから手伝えよ・・・。最後の方聞こえねーし・・・。
Scene5:見ろ!祐一がゴミのようだ!
あの後は千羽矢と捜索活動を開始。程なくして猫の着ぐるみと黒髪の中性的な顔立ちを持つ少年を発見。
平太はまあ大丈夫だとしてリク君の無事を確認。
挨拶もほどほどにしてほわほわ店主は無事でリク君を心配していることを伝えなければと思ったんです。
「フ・・・フ・・・」
乳お化けが名前を呼んでいた気がするのですが思い出せません><
固有名詞を出さないで適当にホワホワした感じで伝えました。すると「良かった、フレデリカさん無事だったんですね」とこれまた中世的な声で呟くリク君。
「フレデリカさん!フレデリカさんは無事だよ。フレデリカさんは君の事を心配していたよ。おおフレデリカさんは」
自分に言い聞かせるように連呼する僕。ちょっとやりすぎましたかね?まあ良いでしょう。
とりあえず冥魔を倒すためには1人でも多くの協力を仰ぎたいところです。見るからに一般人のそれとは違う
プラーナとか言う生命エネルギーを宿しているので協力をお願いしたんです。するとですね。
「はい、協力しますよ。力を持つものは、強大な悪と戦わないといけない・・・そう、ですよね?」
と言うんですよ。この少し怯えるような言い方はごく最近ウィザード(なんか冥魔をぬっころす人たちの総称らしいです)として覚醒したと見て良さそうです。
まあ僕が言うのも何なんですけどね・・・。それにしてもリク君凄い適応力です。どっかのU1とは違うのだよ。
ただですね、僕は何かの強迫観念的なものに駆られて戦いに馳せ参じるのは良くないと思うんですよ。
戦うかどうかは自分の意思。つまりはそういうことです。
周りに流されて闇雲に剣を振るうのは昨日までの僕だけで十分です。
「ボクは・・・自分の意思で、そう思います。貴方に言われるまでこの力に確証はありませんでしたけど、ボクに力があるというなら、そうしたいのです」
いやぁリク君強いっすね・・・w U1ちょっと吊って来い。
雰囲気も良い感じになったところをぶち壊すかのように真っ黒の巨大な門が現れました。
千羽矢曰く冥界門とか言う冥魔の世界と繋がる門らしいです。門が開くと中から夥しい数の冥魔が一斉に飛び出てきました。
これは僕達で何とかできる数じゃなかったっすね・・・。千羽矢はこのままだと過去にポニー亭と接触した世界は全て侵攻されるとも言ってました。
はい、ここで視界が真っ白になってスーパー精神世界タイムですよ・・・。
僕に眠る奴はこんな事を言ってました。
「やれやれ、見ていられないな」
「王たるものどのような事態に陥っても毅然としていろ」
「兵を率いろ、鼓舞しろ、戦わせろ。それが王だ」
まずね、王は僕じゃなくてあんただろ・・・。まあぼやいても仕方ありません。
「みんな、恐れるな! こうなった以上1体でも多くの冥魔を倒して被害を食い止めよう!」と叫ぶ僕。
実際絶体絶命のピンチで最後まで足掻こうとする思考は嫌いじゃないです。この辺は僕の表界での剣の先生の教えが生きてますね。
僕は心で念じましたよ。あんたに頼るのは癪だけど僕は彼らを守りたい、どうか力を貸してくれってね。
するとまた僕に眠るっている魔王であろう声が聞こえました。
「いいだろう。それと、私はお前自身だ。前にも言っただろう?お前が何とかしろ」と。
だから解るように説明しろとあれほどry
次の瞬間背後から怒号と地響きが聞こえたんです。振り返ってみるとそこには冥魔の数と同等、もしくはそれ以上の・・・
僕が居ました。なんでや・・・。おい平太笑ってんじゃねーぞ・・・。
「いっただろう?『お前が何とかしろ』と」
またあの声が聞こえてきやがりました。腹立たしいことに笑いをこらえながら言っております。こんのお茶目魔王が!
どうやら親玉は群れの奥にいる黒くて角ばった水晶体ということが何故かわかったんです。雑兵はクローン僕に任せて水晶体に突撃する僕ら。
水晶体の前に半分ゾンビみたいな気持ち悪い魔法使いと騎士が立ちはだかりましたがリク君と千羽矢の活躍でねじ伏せる。
リク君は魔法で形成された禍々しい爪を存分に振るってました。こわい。
3体の攻撃からリクを守る千羽矢が心配でしたね。元から無茶をする性格みたいですし
僕と平太のバリア魔法でいくらか被弾率は減ったとしても結構なダメージを受けたはずです。
てかあれだけ大口叩いたなら僕がしっかり守れよって話ですよね・・・。
そういえば一度だけ千羽矢が絶体絶命でバリア魔法の発動も追いつかないとき
左目が熱くなったと思ったら敵の攻撃が怯んだように弱々しくなりましたね。これ邪気眼の力なんすか・・・?
リク君が攻撃をする。千羽矢がリクを守る。僕と平太が千羽矢をバリア魔法で守りながら攻撃や回復を行う。
初めてのパーティの割には結構良いコンビネーションだと思いません?
ただ千羽矢の消耗が激しい。肉体的だけでなく時折魔法を織り交ぜてるものだから精神的にもかなりきついはずです。
最後は伝家の宝刀剣圧による衝撃波で何とか倒しました。倒した・・・つもりだったんです・・・。
奴は突然人型に姿を変えて腕を刃物に変形させて僕に切りかかってきました。
でもなんというかその・・・遅い。こんなの普段やってる訓練のエ・・・エ・・・合法ロリBBAに比べたら全然大した事無いです。
腕を弾いて上段から剣に炎を纏わせて袈裟切りにしておしまい。
その瞬間背後から一斉に上がる僕の雄たけび。きめぇ・・・。だから平太笑ってんじゃry
するとまた視界が真っ白になって「これが王の勝利だ。中々良い気分だろう?」と一言。
お前は何を言っているんだ・・・。
Scene6:忘れろ、僕
結論から言いましょう。あの後の記憶が殆どないんです・・・。
水晶体を倒してポニー亭の屋根裏に戻って・・・、ふらふらの千羽矢を休ませて乳お化けと酒を飲んだ辺りまでははっきり覚えているのですが・・・。
乳お化けに散々飲まされてゲ□(伏字)吐いてそれをほわほわ店主が嫌な顔せずに片付けてくれて・・・
平太は・・・えっと・・・あれ?
とりあえずその日はポニー亭に一泊しました。
翌朝二日酔いで意識が混濁する中帰り際に乳お化けがポニー亭の店長だったことが判明したのだけやたら鮮明に覚えてます。
とりあえず千羽矢とリクに連絡先渡してきました。困ったときはいつでも頼って欲しいと一言添えて。
ただ冷静に考えれば彼らから連絡先貰うの忘れてました(失笑)
ラビリンスシティに戻った後は乳お化けがリバースして他のみんな・・・えっと・・・。
詳しくは思い出してはいけない気がする。
帰りの乳お化けの運転が荒すぎて庭で宮殿の庭で嘔吐する野郎共。食道の逆流感を必死に堪える千羽矢をアメフトボールの如く抱えて
トイレッツにダッシュするエイミーの姿が一瞬脳裏を掠めましたが、これ以上は考えることを止めることにしますか・・・。
一人の少女の、友達の名誉を守れ。忘れろ、僕。
我輩少女が剣の時間だと騒ぎ始めたので今回はこの辺にしておきましょう。
それではまた・・・。
最終更新:2013年03月27日 14:15