統合都市・北広島
北海道の中心地、札幌より南東へ森を越えて至る巨大なクレーター
そこにその都市はあった
かつての事故によって生まれたこの都市の特性は「遺伝詞の弱肉強食」
およそ一月に一度の割合で発生する「異喰」と呼ばれる現象は
この都市に住む住人の遺伝詞を瞬間的に不安定化し、近くの――主に接触していた生物との融合を引き起こす
自我を持つもの同士の融合は異なる精神の同一化を生み、その結果として字我崩壊を引き起こし精神を壊すものが多発
故に現在、この都市はいくつかの例外を除いて住人はおらず、またその都市特性の危険性から半ば外界と隔絶状態にあった
しかし、そんな北広島でなお、「異喰」の危険性にも関らず暮らすものがいる
一つは種族特性により精神的に「異喰」の危険性から逃れることが出来る精霊や妖精
一つは「異喰」により、自分を消し去りたいと願う自殺願望者
そしていま一つ
既に「異喰」の影響を受けてしまい、それ故遺伝詞が強固になってしまった存在
殆ど自我を持たぬ下等な生物との融合を果たしてしまい、結果自己を維持したまま異形の生物と化してしまった彼らは
自嘲と皮肉を込めてこう呼ばれた
ヒーロー、と
最終更新:2009年12月12日 18:59