ヤマブシタケ

ヤマブシタケとは

ヤマブシタケは、中国や北米、日本に広く分布する食用きのこの一種で、日本では数少ないサンゴハリタケ科のキノコです。
老人のあごひげに似た真っ白い針がたくさん垂れ下がった、おもしろい形をしたきのこで、大きさは直径5-10cmくらいの球形です。
中には15cm以上の大きさのものもあります。
クヌギ、クルミ、ブナ、シイ、カシなどの広葉樹の樹幹、切り株などに生え、触ると柔らかく全体がスポンジ状になっています。中国では歴代皇帝が探し求め続けたきのことも言われており、熊の手、ナマコ、フカヒレとともに「四大山海の珍味」のひとつとして古来より珍重されています。
また、消化不良や身体の虚弱改善などさまざまな効果があるとして、食用のほか漢方薬としても親しまれています。

利用

天然のほか原木栽培或いは菌床栽培による生産品が流通し、生鮮品あるいは乾燥品が入手できるようになった。栽培に用いる培地の違いや種菌の系統により、生産された子実体の含有成分には差異が生じる。神経成長因子の生産を促進させる効果を持つ物質、ヘリセノン( Hericenone )類、エリナシン( erinacine )類を含有していることから、抗認知症効果や抗腫瘍活性が期待されています。

食用として

ヤマブシタケにはタンパク質、脂肪、炭水化物のほかに、16種類ものアミノ酸が含まれています。
また、豊富な食物繊維、ビタミンB1・B2・B6・B12やカルシウム、ミネラル類も多数含まれています。
特筆すべきは、独特の柔らかさをもった食感です。
フワフワの柔らかい部分に料理のソースや他の食材の味がしみ込んで、自らの味と調和していきます。
何とも言えぬ上品な香りと風味があり、低カロリーで栄養満点。それがヤマブシタケです。

薬用として

乾燥したものは漢方薬としても利用され、“猴頭”の名で呼ばれる。αグルカン、βグルカンなどの多糖類が含まれている。

認知症に対する効果

ヤマブシタケに含まれる成分の「ヘリセノン」は、認知症の特効薬として近年注目されています。
アルツハイマー型認知症は、主に脳にある神経細胞(ニューロン)の消失によって引き起こされるといわれていますが、それを防ぐのがNGF(神経細胞成長因子)です。
ヘリセノンはNGFに栄養分をたっぷり与え、二ユーロンの消失を防ぐことが出来るのです。 もちろん、老化によるNGFの衰えだけでなく、若い脳細胞のNGF活性効果も充分期待できます。

脳を活性化させる「ヘリセノン」が豊富!

ヤマブシタケには脳を活性化する「ヘリセノン」という成分が含まれていることが分かっています。
天然のヘリセノンはヤマブシタケ固有のもので、他のきのこや食物では摂取することができません。
ヘリセノンは動物の学習能力や記憶力のネットワークに欠かせないもので、認知症に高い効果があるといわれています。

免疫力を調整するきのこ

私たちの体の免疫力を高める「β-D-グルカン」という成分は、アガリクスなど他のきのこにも含まれますが、それは1種類か2種類と言われています。
ところが、ヤマブシタケに含まれるβ-D-グルカンはなんと5種類。そのため、ヤマブシタケは「アガリクスを超えるキノコ」とも言われています。
また、ヤマブシタケは自己治癒力の向上や免疫力をただ高めるだけではなく、低いものは向上させ、高すぎてアレルギー反応を起こしてしまう場合には調整する「免疫機能調整効果」があるということも分かっています。
そういった生体恒常効果(ホメオスタシス)により、ガンや認知症以外にも感染症、循環器、消化器、内分泌などにさまざまな効果が期待されているのです。

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最終更新:2011年11月16日 17:02