冒険の舞台
このゲームにおける冒険の舞台は、現実世界のどこでもなく、いつでもない異世界です(より正確にはちょっと違うのですが、ここでは触れません)。
そこは剣と魔法、幻想と英雄に彩られた伝説の世界です。
その世界に名前はありません(私達の世界に名前がないのと同じです)が、冒険の舞台となる地方はバーセイブ(あるいはバーセイヴ)と呼ばれています。
バーセイヴ
バーセイヴは数百年に及ぶ大災厄が通り過ぎ、人がようやく地上に戻ってきた地域であり、一世紀ほどの時間をかけて緑豊かな美しい姿に戻りつつありますが、大まかに言ってしまえば荒れ放題です。人間が入植するのに都合のいい「丁度良い」土地は未だ少なく、土が剥き出しの荒野か、木々が繁茂し過ぎて歩くのもままならないジャングルばかりが拡がっています。
バーセイヴは周囲を海などで囲まれているわけではないので、正確な数字は出しにくいのですが、非常に広大なのは間違いありません。
北の境界とされる竜の森から南端とされるデスの海まで、徒歩で40日。西端とされる西の荒野から東端であるアラス海まで徒歩で60日かかるとされています。街道などが整備されている訳ではありませんし、東西南北にまっすぐ進むわけでもありませんから、1日あたり10~15kmほどと考えると南北400~600km、東西600~900kmほどの範囲でしょうか(当wiki添付の地図はスケールを間違えています。すいません)。
※パロディなのか偶然なのか分かりませんが、黒海の北側。ウクライナからヴォルガ川のあたりまでの地形と似ています。山脈の位置はだいぶ異なるようですが、サイズ感は大体こんな感じと考えて良いのではないでしょうか。
バーセイヴの地勢と気候
バーセイヴの地形は変化に富んでいます。
大まかには亜寒帯気候に属し、北に行くほど寒冷ですが、それ以上にその地域の地形による傾向が大きく、体感として北に行けば寒いというほど単純ではありません。
むしろ一般には、河川や湖沼、海といった水の近くは気温が安定し、高地ほど気温が下がるという印象の方が優勢でしょう。
バーセイヴの地勢は大まかに平原、山と丘陵、森林に分けられます。
平地は全体の1/4を占めます。山脈やジャングルの間を縫うように存在し、低木や雑木林、小さな丘が点在しています。
大災厄で荒れ果てましたが、少しずつ(人間に優しい)自然は回復しつつあります。
バーセイヴにおける人間の居住区の大半は平地にあります。
バーセイヴの丘陵は起伏に富んでいます。
平地との境界が飛空船からはっきり見て取れる台地、それから数倍の高さにそびえる高地、さらには飛空船が出せる高度ではとても飛び越せないような高山といった具合にです。
バーセイヴは緑豊かな土地であり、大災厄を経て幾分荒れ果てたものの、今は以前に劣らぬ勢いで木々が繁茂しています。
繁茂しすぎている、と言ってもいいかもしれません。これには何らかの魔法の力が働いていると言われています。
バーセイヴの政治
バーセイヴの政治はその所属とレイヤによりいくつかに分類されます。
最下層レイヤは主に「家」であり、家長を頂点に据えつつ、家人の意見を取り入れながら物事を決めて行くのが一般的です。
※これは原則であり、家長が暴君として君臨する家もあれば、纏められず混乱している家もあります。また一般に家長は隠居していない年長男子が務めるのですが(女系の文化を持つネームギバーなら女子)、実権を他の家人が握っている場合もあります。そのあたりは現実と同じです。
その一つ上のレイヤとなる村落や氏族では、それぞれの家長が集まって寄り合いを構成し、その中で話し合って物事を決める合議制が一般的です。
村落や氏族には代表がいて、それを補佐する役職を設けてピラミッド型の組織が構築される事も多いのですが、それは飽くまで緊急時の意志決定を迅速にする為であり、権限があるからといってそれを自在に行使している訳ではありません。
また、氏族は言わば「大きな家」であり、村落ほど家毎の区別が明確でないのが普通です。
空賊も一つの船、あるいは船団を基本とした共同体を作り、その中で村落や氏族に似た合議制が構築されています。
とはいえ、彼らは船乗りですから、船乗りらしい組織的行動力が重視されています。これは言ってしまえば「上は最善の方法を考えて命令を下し、下はそれに従う」という信頼関係ですが、船一隻より大きな規模でこの信頼を築くのは非常に困難です。
都市以上になると、周囲は他人ばかりになります。
そんな中では氏族や村落のようなあやふやな根拠で共同体を運営できませんし、都市がそもそも流通上の便宜で構築される(=商人に作られる)事が多い事から、商工議会を構成して様々な契約やルールを作り、それに基づいて運営されるのが普通です。
都市には行政官がいて、これを補佐する様々な役職があるものですが、彼らは議会の作ったルールに基づき市政を運営するのが仕事であり、大都市を運営するという立場であっても連想するほどの権力を持つとは限りません。
※もちろん、行政官が絶大な権力を持ち、商工議会を支配するケースもあります。
複数の村落と都市、あるいは都市もいくつか纏めてこれを所有するのが領主、あるいは国王です。彼らは立場が強ければ専制的である事もありますが、一般には単なる盟主であり、言うほど傲慢であるとは限りません(専制的な支配権を有する強大な君主もいます)。国王の下には複数の領主がいるものですが、形式的にはともかく実質は単なる封建的契約を結んでいるに過ぎません。
領主や国王の関心事は領土の防衛と拡大、および自らの一族の繁栄であり、領内の運営はそれぞれの共同体に任せて余分な口出しをしないのが普通ですし、反対に要請を受けて便宜を図る事すらあります。
とはいえ、テラン帝国やホラー、空賊に馬賊と脅威に事欠かないバーセイヴですから、脅威に対処する為それぞれの共同体に金銭や資源、労働力あるいは戦力の提供を求める事は珍しくありません。
バーセイヴの技術と人々の暮らし
バーセイヴには「魔法」という、我々の世界にはない技術分野があり、大きく発達しています。
これにより建築や軍事、そして飛空船に代表される交通に大きな違いが見られるものの、概ね我々の世界でイメージする「中世ヨーロッパ的なファンタジーの技術レベル」をイメージしていれば問題ないでしょう。
最終更新:2013年08月18日 04:10