知識分野
キャラクターが会得している様々な分野を表している。
生業特技や《会得:○○》等の特技として習得する事が出来、関連した情報の収集などで特典を得る事が出来る。
より詳細は特技ごとの記述に従う事。
知識分野の種類
○知識分野サマリ
分野名 |
役立つ場面/得られる知識 |
医学 |
人体や薬、毒物に関する知識。 |
裏社会 |
犯罪捜査。裏社会や任侠社会の噂やマナー。 |
海洋 |
海洋や大きな湖沼での気象やサバイバル、海流、動植物や操船、航海術。 |
漢学 |
漢詩や支那の歴史、風水や漢方医学。 |
軍学 |
戦法・戦術・戦略。あるいは有名な武将や合戦など。 |
経済 |
商売、商談、商売人の間の噂やマナー。 |
山野 |
山岳や森林などでの気象やサバイバル、動植物や対処法、農業。 |
村落社会 |
村落でのマナーやタブー。うまくとけ込む技術。 |
朝廷 |
朝廷や公家社会での噂やマナー、儀礼。 |
町人社会 |
町や都市での噂やマナー。 |
伝承 |
神話や伝承に関連した事柄。神道。 |
分野名 |
役立つ場面/得られる知識 |
南蛮 |
海外の大まかな情勢や有名な事件など。 |
幕府 |
幕府での噂やマナー、儀礼。 |
伴天連 |
キリスト教やキリスト教徒に関する知識。 |
武芸 |
武芸の流派や武器、著名な武芸者など。 |
武家社会 |
武家社会での噂やマナー。 |
仏教 |
仏教や寺院、僧に関する知識や常識。説法。 |
文系学問 |
国語・社会。当時の日本人の心理背景。 |
蘭学 |
主にオランダ語等の外国語と、海外の学問。海外の風習。 |
理系学問 |
数学・理科。 |
話術 |
聞き込みや懐柔。 |
(地域名) |
指定した地域の風土や地理、風習、出来事に関する知識。 |
(分野名) |
指定した技術分野の知識・技術。同業者に関する噂やマナー。 |
あ~た行
- 医学
- 治療に関する幅広い知識と技術を持っている。
- 漢方が主となるが、外科手術や心療、果ては獣医や植物医の分野まで、この時代の「医者」は面倒を見ている。
- 裏社会
- 主に犯罪に関する知識。あるいはやくざ者など「アウトロウ」に関する知識も含む。
- (アウトロウというとピンと来ないかも知れないが、ここでは文字通り「法の束縛/庇護の外にいる者たち」という意味で使う)
- 犯罪捜査を行う奉行所の役人は勿論、自らもアウトロウであるやくざ者たちもこの知識に通じている。
- 海洋
- 漁師や水軍(この時代はきわめてマイナーだが)、海賊など、海(あるいは大きな湖)に暮らす人々の知識や技術。
- 気候や海流、海の動植物の性質や習性、漁や釣りの仕方、操船、航海術など。
- 漢学
- 支那から伝わった学問全般に関する知識。漢詩や歴史、風水や漢方医学など多岐に渡る。
- 現在の清帝国全般に関する知識もある程度含むとしてよいが、太古から日本に伝わり、独自研究を経て変質した学問である。
- 清で生まれ育ちネイティブな知識を持つ英傑を表現したいなら、《会得:(地域名)》の方で取得するといいだろう。
- 軍学
- 武芸が個人の戦いの技術なら、軍学は部隊・軍勢・あるいは国の戦いの技術である。
- それは戦法・戦術・戦略に関する広い知識と造詣を含む。
- 経済
- あまり有名でないかもしれないが、実は当時の日本は経済先進国だった(研究が進んでいただけで、実践はあんま出来てなかったのかも。緊縮財政ばっかやってたし)。
- 実際、海外から経済学が入って来た時、新しく作られた言葉はほとんどなくて、ほぼ既存の用語を当てはめるだけで話が通じたという。
- それはそれとして、「商売」と「商売人」、そしてその世界での事柄に関する知識を表す特技である。
- 山野
- 農民と狩人で持っている知識の範囲は異なるはずだが、ここでは一つに纏める。
- 山や森林、あるいは平地も含め、地上における自然への知識とそれらとうまくつきあう技術。
- 気候や飲み水の探し方、動植物の性質、襲われた時の対処法、田畑の耕し方など。
- 村落社会
- 日本中各地にある(更に言うなら、日本人の大半が属している)村落でのしきたりや常識に関する知識。
- 主に村落出身であろう百姓が取得しており、一見普通に見える村落に僅かにみえる妖異や異変の兆候を敏感に察知するだろう。
- あるいは、よそ者に敏感な村落において反感を抱かせずに溶け込む際に役立つかもしれない。
- 朝廷
- 帝を中心とする朝廷と、公家社会のしきたりや常識に関する知識。
- 武家政権全盛のこの時代、朝廷は存在感が薄いが、機能していないわけではない。形の上では幕府は朝廷の一機関に過ぎないとも言える。
- [武家社会]と[幕府]に関する知識の、朝廷版である。一つにまとめてあるのは、やっぱり存在感が薄いからかもしれない。
- 町人社会
- 江戸や大坂、京、あるいは各地にある城下町などの「都市」でのしきたりや常識に関する知識。
- 人の出入りが頻繁であるため、村落よりずっと容易に入り込む事が出来るかもしれない。
- が、より複雑怪奇な都市で何かを得る為には、やはり都市に通じている必要があるだろう。
- 伝承
- 主に日本の神話や民間伝承に関する知識だが、記紀からも分かるよう、日本の神話伝承はその地理や歴史、風土風俗と密接に係わり合いがある。
- その為、この特技を身に着けるものは妖異や妖怪について知ると同時に、副産物としてその背景にある地理や歴史、風俗についてある程度の知識を有する。神道に関する知識もここに含む。
- ぶっちゃけ多分一番役立つ特技だけど、あんま全員が身に着けるのはなんかあれなのでちょっと考えてほしい。
な~わ行
- 南蛮
- 南蛮とは東南アジアの事であるが、この時代はそれらの国々を植民地として隷従されている欧米列強の事を指す。
- 転じて国際情勢全般に関する知識を表す。具体的に特定の外国に関する知識は《会得:(地域名)》で取得すること。
- この特技で網羅できるのは、よほど有名な事柄か、文字通り貿易や戦争などパワーゲームに関した事柄、それに加えて舶来の品々や物事である。
- 幕府
- 武家政権の中枢である江戸幕府に関する知識である。
- 主に権力構造の中の人事や出来事、タブーやマナーについて通じている。
- 伴天連
- キリスト教に関する知識を持っている事を表す。実際に切支丹である必要はない。
- 禁教となってからは国内で変質し、独自の宗教となっているが、それでも海外からやってくる妖異や悪魔について知る上では有益だし、キリスト教徒の思考や行動原理を知る上で有効である。
- 武芸
- 江戸時代は平和な時代ではあるが、武士を始め「強くある」事が奨励された時代でもある。
- 実際の戦闘能力は戦闘値やほかの特技で表現されるが、この特技を身に着けていれば武芸に通じ、少なくとも様々な流派や武器、著名な武芸者に関する知識や噂を知る事が出来る。
- 武家社会
- 武士は公務員らしくしきたりや礼儀を問われる一方で、文武両道、社会の規範である事を求められる側面もある(平和な時代に戦士階級は存在意義を失うので、ノブレスオブリージュのようなものだろう)。
- この特技は、そうした武家社会の機微や常識を現す特技である。
- この特技を身に着けていれば、武士社会のしきたりや常識、息抜きの為の「穴」、あるいは武士社会の中の力関係などに通じる事が出来る。
- 仏教
- 仏教に関する知識を持っている事を表す。実際に僧や小僧である必要はない。
- 室町時代ほどではないが、寺はまだまだ強大な力を有している。様々な宗派があるが、特技の上では区別しない(設定で区別する事は否定しない)。
- この特技があれば御仏の教えを人々に諭す事ができると同時に、強大な寺社(この時代は神仏習合で寺と神社が一緒になっているのが珍しくない)社会の時事や構造にも通じている。
- 文系学問
- この時代の学問の分類は現代と同じではないが、現代で言う国語・社会科にあたる知識分野に通じている事を表す特技。
- 和歌や漢詩、地理や歴史に加え、儒学やいわゆる国学に関する知識を持っている。
- そうした知識を体系的に学んでいる者は少ないとはいえ、この時代の日本人の思考や心理、行動原理に深く根ざしているものである。
- 蘭学
- 西洋の学問。主に医学や自然科学などが目当てだが、文献は全て外国語なので(読文に限られるが)外国語も一緒に学ぶ必要がある。
- 蘭はオランダの事である。当時は鎖国でオランダ以外の国と国交がなかった為、西洋の学問はオランダを通して入ってくるものに限られたからだ。
- (今で言う鎖国とは違います。当時の鎖国は現代で言う「管理貿易」に当たります)
- この特技を身に着けた者は、西洋の学問や、文献から伝わってくる西洋の文化・風俗にある程度通じている。
- 理系学問
- この時代の学問の分類は現代と同じではないが、現代で言う数学・理科にあたる知識分野に通じている事を表す特技。
- 概念を扱う数学や統計学に加え、物理・化学・地学・生物学などの自然科学が含まれる。
- 現代日本ではそのあたりの学問は大体ヨーロッパ準拠になっているが、和算をはじめ国内でも発展していた。
- あまり妖異退治には役立たないかもしれないが、科学捜査による情報収集では有益だ。
- 話術
- 知識と言うより、話をする技術、同時に話を聞きだす技術である。
- 情報収集の局面では、特定分野というより、聞き込みや(懐柔方面の)尋問という形で役立つだろう。
その他
- (地域名)
- 「江戸」や「関東」など、ある程度の範囲の地域を指定する。あるいは行商人などは「中山道」のような細長い範囲を指定してもいいだろう。
- その範囲における風土や地域の特徴、出来事に関する知識。当時の名前を指定する方が雰囲気は出るだろうが、わかりにくければ現代のそれを用いてもよい。
- 範囲を広く取れば知識は浅く、反対に狭く取れば深くなる。これを表現するため、GMは適宜修正を変更してよい。
地域を定めず単発で遊ぶ場合には、「今シナリオの舞台」を地域名として指定して良い。
- (分野名)
- 「刀工」「能楽」あるいは「鯨漁」など、主に技術分野を指定する。
- その分野の専門家(あるいはディープなマニア)が有するような知識・技術を有する。
「国学」について
舶来の学問ばかり分野化して日本独自の「国学」がありませんが、「国学」という言葉自体「蘭学」に対して、既存の学問にあえて定義されたような側面があります。
蘭学者や漢学者なども国内の学問を軽視したわけではありません。(そういう輩も皆無ではありませんが)
彼らが軽視したのはあくまで、因循な連中が引いた定義や区別意識であって、線引きなどない学問の中で新しく入ってきた知識を求めて、それらの学問を学んだだけなのです。
そんな訳ですので、国学独自の分野もないわけではありませんが、本ルールにおいては「国学」は「基礎教養」であると考え、《文系学問》《理系学問》に含めてあります。
最終更新:2017年08月09日 22:17