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 PCとしてプレイできる種族の紹介です。


住人たち/人間種族

 「人間種族」という言葉は、「PCになりうる種族」というゲーム的な都合で定義されたものです。
 なので背景世界において「その定義は」と正しく説明できる者はいないのですが、何となくふわっとした合意の元、「人間種族」という言葉は通用しています。

 人間種族は基本的に、同族同士で寄り集まってネイションを形成し、相互の交流も限定的です。
 ですが、地域により数が少なくて別種族のコミュニティに交じって散在していたり、激しく対立して交流がなかったり、反対に共生していたりするケースもあります。


ヒューマン

  • 外見:
    • 現実世界の人間と同じ。
  • 体格:
    • 成人男性の標準身長は、地域や民族により160~180cmほど。女性はその一割減ほど。
    • 標準から外れて小さかったり大きかったりする個体も珍しくない。
  • 寿命:
    • 乳幼児の死亡を除けば男性60前後、女性70前後。
  • 生息地:
    • 主に平地に多く居住地を作るが、地表なら大体どこでも。
  • 他種族の印象:
    • 「性急で未熟。すぐ育っては死んで代替わりしてしまうので、信用できない」(主にエルフ)

 サームプリアにおいて最も数の多い人間種族であると言われています(西方世界の賢者目線です。別の大陸が発見されてそこでは…とかあれば、変わる可能性もあります)。
 彼らは短命ですがタフで柔軟であり、また多くの他種族と混血が可能です。他種族と交配した場合、ヒューマンか後述の「バスタード」になります。
 真教によればヒューマンは創世の終わりに神々の代行として創造されたとされ、神々の戦いにおいてはその能力を遺憾なく発揮したと言う事になっています。
 ゆえにヒューマンは神々に特別に愛され、世界を任された存在なのである、というのが真教徒(および派生の赫教徒)の基本的な世界観です。
 そして魔法帝国はその寵愛により傲慢になり、道を誤ったが、「世界を支配する」事自体は神の御意志なのである、と。

 一方でエルフなどの古い種族や、賢者たちの見解はこれに少々味噌をつけます。
 どうもヒューマンが神々の代行をするため創造されたというのはある程度事実であるようなのですが、それは「現場で手足となって働く」労働者としてに過ぎない、と。
 その柔軟さ、繁殖力、そして短命さいずれも「送り込まれた現地で勝手に増えて使命をこなし、完了した後長々と居座らない」事を目指したものだというのです。
 そしてヒューマンは失敗作であり、使命を果たす従順さ・賢明さがないくせに、(個としてはちゃんとすぐ死ぬものの)種としてはいつまでも居座って環境を壊すのだ、と。

 どちらが正しいかは誰にも分かりませんが、ヒューマン自身は真教の説を信じており、それ以外の種族はエルフや賢者の説が「真相だろうなぁ」と見ています。

エルダー

 エルダーは「いかたもしれない」、古代のヒューマンにあたる種族です。
 多くのヒューマン、特に熱心な真教徒や赫教徒は存在を信じていないのですが、魔法帝国を作り出した頃のヒューマンは、今のヒューマンと違う種族なのではないか、という説があります。
 彼らは区別のため「エルダー」と仮に呼ばれ、現生のヒューマンよりも能力が高く、魔法的に活性であったとされていますが、現生のヒューマンと混血が進むにつれ次第に力を失ったのだと。
 が、いずれにせよ全ては、遺跡等から得られた情報から生まれた「仮説」に過ぎませんし、ゲーム的にも区別しません(せいぜいヒューマン用に「そういう特殊能力」を作る事もできる、程度)。


エルフ

  • 外見:
    • 人間に近いが細身で、耳が尖り、伸びている事もある。縦長の瞳孔を持つ。
    • 一般にヒューマンの感覚で「美しい」容姿をしている。
  • 体格:
    • 成人男性の標準身長は、170~175cmほど。女性はその5%減ほど。
    • 平均を取ればヒューマンより若干長身だが、極端な短躯・巨躯は極めて稀。
  • 寿命:
    • 生物的には不老だが、百年~数百年生きたら自裁する風習がある。
  • 生息地:
    • 主に森の奥に居住地を作る。海辺や地底に暮らす亜種もいる。
  • 他種族の印象:
    • 「森に住む美しいが恐ろしい種族。少し入っただけで警告なしで毒矢を射掛け、呪いを操る」(ヒューマン)
    • 「古い種だけあって物の価値は知っている。だがいちいち上から目線で鼻持ちならない連中」(ドワーフ)

 滅んでいない人間種族では最古の起源を持つと言われる種族です。
 彼らは自然の守護者として使命を帯びた妖精の末裔であると自らを認識しており、その多くは森や海辺など、自らの一族が「守護」にする場所に住んでいます。
 エルフは自然の寿命を持ちませんが、独特の宗教観を持ち、「使命を終えたら精霊に戻る」事を理想としています。
 個人が帯びる「使命」は明確に与えられるものではなく、本人が勝手に認識し、そしてあるタイミングで勝手に「果たされた」と悟るものです。
 「精霊に戻る」というのは他種族から見れば(我々が呼ぶところの)「即身成仏」じみた自死なのですが、エルフ達からすれば無事そのような最期を迎えられるのは幸福な事だと考えられています。

 エルフ達は創世の時代から様々な見識を口伝で受け継いでおり、その古さ・長命さ・聡明さも相まって、他種族に対して「年長者ぶる」傾向があります。
 それはあるいは正しいのかもしれませんが、他種族からすれば「鼻持ちならない」高慢さと映ります。


ドワーフ

  • 外見:
    • 人間に近いが短躯で、その分横に広くがっしりしている。
    • 男性は長い鼻に長いひげを生やしている。
    • 女性のビジュアルは卓毎に決めて欲しい。
  • 体格:
    • 成人の標準身長は130~150cmほど。体の作りが違うためか、体重はヒューマンと変わらない(小さい分軽いという事はない)。
    • 身長に男女差はないが女性の方が若干細身で体が軽い傾向がある。
  • 寿命:
    • 乳幼児の死亡を除けば、男女ともに200歳ほど。
  • 生息地:
    • 鉱脈がある場所に居つき、採掘しながら巨大トンネル網を作ってそこで暮らしている。
  • 他種族の印象:
    • 「ひげもじゃ不細工な連中だが、作り出す品々は見事の一言。頑固なオタク気質の連中。酒を飲む時は陽気で話しやすい」

 エルフに次いで古い人間種族であると言われています。
 彼らもまた神々から使命を帯びた妖精の末裔であると言われていますが、当人達はそれをあまり気にしていません。
 彼らは主に地底に住み、「埋まっている宝」(金属や宝石の事です)を掘り出してこれを見事な工芸品や細工物に作り上げる事を喜びとしています。

 それが「使命」なのか、採掘と物作りに魅せられて使命から外れてしまったのかは分かりませんが、ドワーフ達は「妖精」らしい特徴をあまり残していません。
 エルフとは互いに「その能力を認め合いながらも折り合いが悪い」というめんどくさい関係性を築いています。

※ドワーフの女性のビジュアルに関してなのですが、作品ごとに色々ありますので、敢えて決めないでおこうと思います。
 「体格等に若干の相違はあるかもしれないが、男性同様にひげがある」「概ね男性と同じだがひげがない」「人間の幼女」等々、キャンペーン毎に決めて下さい。


オーク(ハーフオーク)

  • 外見:
    • 男性しか存在せず、種族内で繁殖を行えない。
    • 筋骨たくましい巨漢の人間。顔がいかつい類人猿のようで、大きな犬歯がある。
  • 体格:
    • 成人の標準身長は180~190cmほど。筋骨たくましく、横幅もある。
  • 寿命:
    • 乳幼児の死亡を除けば、60歳前後。
  • 生息地:
  • 他種族の印象:
    • 「ゴブリンやオーガに連なる邪悪なヒューマノイド種族。略奪と暴力の申し子」(都市部のヒューマン)
    • 「ヒューマンの亜種」(ヒューマン以外)
    • 「愚かで乱暴だが、話してみると素朴で気のいい連中が多い」(傭兵)
    • 「不細工だしお金持ってないけど、ちょっと匂わせてやれば何でもしてくれるチョロい連中w」(一部の女性)

 ヒューマン達からは「ゴブリンとかオーガとかそういう連中の一種」と思われていますが、エルフやドワーフからは「ヒューマンの一種」と思われている種族です。
 オークには男性しかおらず、繁殖には他種族の女性の助けが必要で、胎生の人間種族であれば大体交配可能であり、生まれる子の大半がハーフオーク、僅かな個体が母体側の種族になります。

 そうした種族的特徴から、都市などあまりオークに触れる機会のない場所に暮らす人々からは「女を攫っては犯す野蛮な連中」という偏見を抱かれがちです。
 が、実際のところは粗暴ながら率直で素朴な連中で、女性関係はむしろ「うぶ」であり、山賊化したオークを捕えてみたら、拝み倒してどうにか嫁に来てもらった女房が悪女でそいつに支配されて……なんて事例もあります。

 繁殖上の性質から、全てのオークは「ハーフオーク」なのですが、特に「文明社会に共存し生活している個体」を指す個体/集団を「ハーフオーク」、辺境や原野に暮らし、略奪を繰り返す個体/集団を「オーク」と呼ぶ傾向が各地にあります。
 (「分類学上同一だから」「面倒だから」「差別意識から」等、様々な理由で全部「オーク」と呼ぶ者も普通にいます)

 種族としての古さはヒューマンより若く、その主としての不完全さから、「これこそ(神々が望んだ)ヒューマンの完成形」ではないかと考える賢者もいます。
 余談ですが、「女オーク」は存在しませんが、屈強だったり、容姿が醜かったりする女性を揶揄しての「女オーク」という言葉は存在します。


ワレン

  • 外見:
    • 人間に近いが、獣相を持つ。相の獣は様々だが、個性の範疇で、別種族ではない。
  • 体格:
    • 成人男性の標準身長は、150~170cmほど。女性はその一割減ほど。
    • 標準から外れて小さかったり大きかったりする個体も珍しくない。
  • 寿命:
    • 乳幼児の死亡を除けば男性60前後、女性70前後。
  • 生息地:
    • 主に平地に多く居住地を作るが、地表なら大体どこでも。
  • 他種族の印象:
    • 「真面目で良く働き、大人しく優しいが、突然怒り出す事がある奇妙な種族」

 D&Dにない種族なんですが、折角設定したので紹介しておきます。
 ワレンは遥か東方の島国に暮らす種族です。
 (イメージは日本に相当する場所です。「日本人を亜人にするのかよ」て思うかもですが、メインの舞台があくまで「西洋ファンタジー」なのでそのようにさせて頂きました)

 彼らは獣のような相を持ったヒューマンと言った姿をしており、その特性は多様ですが、多くは小柄で、純朴で真面目、手先が器用という傾向を有しています。
 (その姿かたちは「掘り下げない」でおきます。犬耳猫耳程度かもしれないですし、頭部が全く獣だったりするかもしれないですね)
 どの獣に似ているか、というのは概ね遺伝します。実際は別種なのかもしれませんが、ワレンは混血が容易な種族であるため、せいぜい個性の範疇と捉えられています。
 東方では彼らに混じって、別の種族(アーラコクラやコボルドなど)も「ワレンの一部」として暮らしていると言います。

 西方賢者達は、ワレンを魔法帝国時代に奴隷として創り出されたヒューマンの亜種であると考えていますが、
 ワレン達自身は、神々の傍仕えをするため生み出され神々の「子」であると考えています。

 ワレンはヒューマンと変わらない寿命を持ち、ヒューマン同様に様々な人間種族と混血が可能です。
 (それどころか、妖精やドラゴンと言った、本来「生殖方法が全く異なる」異種族とも混血が可能で、ワレン自体そのようにして生まれたと考えられています)

 ※いないと思いますが、ワレンをPCとしてプレイしたい方がいたら言って下さい。
  データを考えます。


バスタード(ハーフエルフ等)

  • 外見:
    • 両親の特徴を併せ持った姿。
    • 多くはどちらか一方にほぼ同じで、顔つきや体の一部にもう一方の特徴が現れる(足して二で割る、みたいな風になるのは稀)。
  • 体格:
    • 外見に同じ。
  • 寿命:
    • 様々。両親の寿命が大きく異なるなら、「その間のどこか」になる。
  • 生息地:
    • 様々。多種族が近接して暮らすような地域では増えがち。
  • 他種族の印象:
    • 「穢れた血。一族が紡いできた血筋の祝福を失わせるもの」
    • 「呪われた子。傍においていたらどんな災いを呼び込むか知れない」(主にヒューマン)
    • 「未熟な子。何をするにも熟練はなく、我らが導いてやらねばならない」(主にエルフ)

 ヒューマン/ワレンと他種族との混血で生まれたグループです(これを種族と呼ぶのは不適切に思うので、「グループ」と呼ばせて頂きます)。
 D&Dにおいては、ハーフエルフ、ハーフオークはバスタードの一種ですが、独立した種族としてデータが用意されているのでこちらを使用して下さい。
 上記以外のバスタードのデータは、「ヒューマン/ワレン」か「混血した他種族」いずれかのデータを使用して下さい。

 一方で、外見的特徴や寿命、体格などと言った「データっちゃデータだけど所謂データじゃない」部分は、どちらを利用しても構いません。
 例えばヒューマンとドワーフのバスタードなら、「データはドワーフ」「体型はヒューマン」「身長体重はドワーフ」「寿命はヒューマン」みたいに設定してOKです。

 ちなみに「バスタード」は「合いの子」と言う意味で、あまり良い表現ではありません。
 プレイヤーの感覚では「差別表現」「悪口」になるかと思いますが、この世界においてはそうした感覚が発達していませんし、特に他意なく「バスタード」呼ばわりするのが普通です。
 (そうした風潮を嫌う個人もいて、そうした人々は別の表現を用いる、という事もあるでしょうが)


その他の種族

※以下はサームプリアで元々設定してない種族なんですが、D&Dにはいるので「普通にいる」ものとして扱います。
 ただ、数は少なく、西方世界において「ネイション」を構築する事は出来ていません。
 (ネイション=その種族が(他勢力の一部ではなく)主権を持って独立勢力を形成したもの。いわゆる「国」だけど、「国」だと種族要件と関係ないのも含むので)

ハーフリング

  • 外見・体格・寿命:
    • HDD5プレイヤーズハンドブックに準拠
  • 生息地:
    • 主に他種族に混じって暮らしているが、丘陵等に集落を作る事もある。
  • 他種族の印象:
    • 「深い考えがなく、悪気もなさそうだが、信用ならない連中」(ヒューマン)
    • 「無邪気で純真だが、浅慮で性急に過ぎ、辛抱強さが足りないところがあり、それが行動を誤らせる事がある」(エルフ)
    • 「はしっこく、落ち着きがなく、騒がしいが、信義深いところもある」(ドワーフ)

 エルフやドワーフのような妖精の末裔であるとも、ヒューマンの亜種であるとも言われる種族です。
 彼らは基本的に他種族の社会に交じって暮らしているか、丘陵などに小さな集落を作って、半地下の家に暮らしています。

 体格的にはドワーフの、ハーフリングの好む環境としてはエルフのコミュニティに交じるのが良さそうに思うのですが、ドワーフは「椅子や扉は丁度いいけど暗いし熱いしうるさいし」、エルフは「集落の空気は気持ちいいけどエルフは口うるさいし」で、結果的に「粗暴で差別的だが変化が早く多種多様で隙も多い(≒ちょろい)」ヒューマンの集落に交じる事が多くなっています。


ノーム

  • 外見・体格・寿命:
    • HDD5プレイヤーズハンドブックに準拠
  • 生息地:
    • ドワーフの集落に同居。
  • 他種族の印象:
    • 「ドワーフの別名。ちょっと柔らかそうなのがノーム」(ヒューマン)
    • 「我らの兄弟。良き隣人だが家族になろうとはお互い思わない」(ドワーフ)
    • 「妖精の特性を色濃く残した、我らに近い種族」(エルフ)

 ドワーフの亜種と言われ、ドワーフよりもより妖精らしさを残した種族です。
 多くはドワーフと共に暮らし、ドワーフとの混血も可能なのですが、精神性の違いからドワーフ・ノームのカップルは非常に稀有です。


ドラゴンボーン

  • 外見・体格・寿命:
    • HDD5プレイヤーズハンドブックに準拠
  • 生息地:
    • 多くは放浪をするか、その果てに他種族の作ったコロニーに落ち着く事がある。
  • 他種族の印象:
    • 「リザードマンの一種。見た事ないけどきっとそう」
    • 「龍神様に縁のある生まれなんだねぇ」(ワレン)

 非常に謎多き種で、西方世界においては数も少ないため、生態なども良く分かっていません。
 ドラゴンボーン自身も、知っているのは自分自身と親ぐらいであり、「標準的なドラゴンボーンてどんなの?」と聞かれても答えられない、というのが現状です。

 その起源についても、面白半分な説がいくつかあるだけです。
 曰く、何らかの理由で人間に化けたドラゴンが代を経る内に竜人間になった、曰く、ドラゴンが奴隷として創造したものが逃げ出した、
 曰く、大罪を犯したドラゴンが神々の罰で人型種族に落とされた、等々。

 彼らの内特に成功したものは、地位を持ち領地を得て定住する事もありますが、その多くは基本的に放浪して暮らしています。


ティーフリング

  • 外見・体格・寿命:
    • HDD5プレイヤーズハンドブックに準拠
  • 生息地:
    • 多くは放浪をするか、その果てに他種族の作ったコロニーに落ち着く事がある。
  • 他種族の印象:
    • 「デーモンの一種。見た事ないけど(ry」
    • 「鬼の末裔なんだって。かっこいいねえ」(ワレン)

 ドラゴンボーン以上に謎に包まれ、その見た目から排斥される事も多い種族です。
 やはり数が少なく、集団を形成出来ていないため、彼ら自身も「標準的なティーフリング」を知りません。

 起源に関しても同様なのですが、見た目からデビルやデーモンに関連付けられることが多く、これが彼らの境遇をより一層困難なものにしています。
 ティーフリングという種自体が邪悪と言う訳ではないのですが、そんな背景から悪事に手を染める者も多く、それまた彼らの境遇を(ry

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最終更新:2023年12月28日 23:01