第四期キャンペーン「入り江の国 ミザロキア」 > 地理・施設情報





《首都 ネローク》

 Nerok
 ミザロキア公国の主たる機能を担う都市。
 公爵の官邸の他、内陸からの使節団を受け入れる大使館などが存在する。
 整然とした町並み、くまなく磨かれた、ゴミ一つ無い石畳など、清潔さに於いては随一を誇る。
 清掃業者は国内に於ける収入トップを記録。それだけ仕事が多いらしく、競争率も高い。
 馬車に繋いだ馬がフンをした場合は必ず袋に入れて処理せねばならない、指定された区画内では馬を連れてはならない、といった旨の標識がそこかしこに掲げられており、随所に処理袋販売所や馬糞引き取り場がある。
 ちなみに無料でのお引き取りになります。用途は肥料だが農家は収入が天引きされるので肥料への出費を抑えようという政策。

《工場》

 鎧や剣などを作っている工場。軍用鍛冶屋とも呼ばれ、賃金は個人経営でやるよりも遙かに高い。



《北壁の要塞 ディアパラク》

 Northan wall fortress Deaparak
 ネローク沿岸部北東の、高い壁に区切られた崖。
 険しい地形に沿う様にして、また一部の崖を切り崩し、そこに建てる形で建造されている。
 崖の頂点には飛空船発着場がある。

《飛空船発着場》

 四方に塔、そしてそれらを壁で繋ぐ様にして囲んだ、巨大な要塞じみた発着場。
 必殺戦艦ヴァスカタリアの有り余る巨体を支える為に、常に大量の水を蓄えている。
 他にも多数の飛空船を保有しており、厳重に警備されている。

《殲滅艦ヴァスカタリア》

 Funeral ship Vaskataria
 重装備のアンネゲルト級超大型飛空船。
 他国への侵攻を行なうというよりも、空中から敵の船を蹴散らす為に設計されている為か、機動力は低い。
 しかしながら大砲を幾つも備えており、射程、威力、共に驚異的。
 近年、魔動機技術を追加導入する事による火力の増強が計画されている。
 一部の高官達から、これを用いて海上塔側を一気に制圧しようという計画もあったものの、
 海からやってくる蛮族等に対する防衛機能が削がれてしまう為、白紙となった。
 代わりにルーンフォーク兵を駐屯させる事で、海上塔側の監視を行なっている。

《古戦場》

 ディアパラクから西へ向かうと存在する草原。
 かつて小型の飛空船同士が激しい戦いを繰り広げていたのか、随所に飛空船の残骸がある。
 蛮族達の格好の潜伏場所となっており、定期的に“駆除”を行なっている。
 なお、飛空船に取り残された財宝も少なくないので、冒険者達がこれを目当てに蛮族退治を請け負う事もある。




《沿岸都市 カザビア》

Kasabia
 ネロークから南部に位置する、最大規模の都市。
 商業施設から娯楽まで揃っており、ネロークに比べるとかなり活気がある。
 冒険者の店は内乱で壊滅した貴族、スペランキーオ家の館をそのまま使っており、主な冒険者は此処で依頼を請ける。
 カザビアの浜辺は砂上の巨木が幾つも生えている為、海水浴はしたいが日焼けを好まないといった者達に人気。
 外れの方へ行くと巨木の陰に居る魚を釣ろうと試みる人々を見る事が出来る。
 一方で都市の規模故か争いの種も絶えず、路地裏に潜んでいた暴徒が冒険者達に襲い掛かる事は日常茶飯事である。
 また、ほぼ毎日の様に神官達が“Omnes bene!(万事、首尾良し!)”と歌い踊りながら免罪符をバラ撒いて回る珍騒動が発生しており、スラム街に近い場所の民はこれに同調、周辺の通り一帯がお祭り騒ぎの如く賑わう。
 かつて内乱が起きた際に忍び込んだグラスランナーが首謀者と見る動きもある。

《水銀の巨木亭》

 スペランキーオ家の館を流用した、冒険者の店。
 宿から図書館、それから食事も揃っており、まさに至れり尽くせりの設備となっている。
 寄せられる依頼も多種多様で、情報交換の場としても充実している。
 収容できる人数は従業員含め五百人程度。緊急時には地下室も開放し、避難所の一つとしても機能する。

《複合神殿一号棟》

 幾つもある神殿を渡り廊下や地下通路で結び、神官達の相互助力を心掛ける様にした建築物。
 この一号棟は大神(メジャーゴッド)を信仰する神殿を繋ぎ合わせたもの。

《複合神殿二号棟》

 各所に散らばっていた小神(マイナーゴッド)の神殿を取り壊し、それらに使われた資材を組み合わせて作った神殿。
 それぞれの区画ごとに入り口を設けている。


《スラム街》

 貧民達が寄り添って暮らす区画。積み上げた瓦礫で囲まれている。
 かつての内戦によって崩壊してから復興も碌に行なわれず、朽ち果てた建物が幾つも連なる。
 反政府団体が根城にしており早急な対応が必要でありながらも、その根城の具体的な場所が掴めないまま現在に至る。
 また殲滅艦ヴァスカタリアによる爆撃ではカザビアそのものに被害が出てしまう、
 ルーンフォーク兵団ではスラム街の随所に仕掛けられた罠を見抜けず壊滅するなど、調査は難航している。
その為か、失っても惜しくない即戦力である冒険者を雇って調査させるという方法が一番現実的だという意見が軍部にて罷り通っている。

《支流の洞窟》

 運河を遡った先の、小さな川に面した洞窟。
 洞窟内は足下に緩やかな川が流れており、洞窟の村バンクロメアへと繋がっている。



《洞窟の村 バンクロメア》

 Vankromea the village of cave

 カザビアとアーズロを挟む山脈に存在する村。エルフ達が細々と生活している。
 ザビオラ湾に面しており、小型の船も幾つか出入りしている。



《南端の農村 アーズロ》

 Azulo
 山岳地帯に面した、小さな農村。
 建国当初から近年に至る迄、特に注目される事は無かった。
 しかし、調査に訪れたガラントが郊外にてダンジョンを発見。
 更なる調査の結果、大型のジェネレーターが稼働しているのを確認、それを軍事利用の為に接収する。
 以来、警備の為と称して大量のルーンフォーク兵が駐屯する事になった。
 ガラントはその見返りとして、戦闘適性審査を通らなかったルーンフォークを農民達に労働力として提供。
 森林の伐採や開墾などで畑は拡大し、半年足らずで目覚ましい発展を遂げている。

《51号遺跡》

 魔導機文明時代の遺跡。内部は複雑に入り組んでおり、また警備の為に多数のルーンフォーク兵が配備されている。
 最深部にある円筒状の広場の吹き抜けからジェネレーターを見る事が出来るものの、場所によっては転落死の危険がある。

《マギスフィア採掘場跡》

 51号遺跡の発見から程なくして、大小様々なマギスフィアが採掘されていた鉱山。
 落盤の影響で通れない場所も在る為、その構造は51号遺跡と同じく迷宮の如く入り組んでいる。
 既に採掘し尽くしたので再利用計画が立ち上がっているものの、蛮族が忍び込んでいる為に難航している。
 出入り口から北上すると、ドワーフの集落がある。

《騎士団療養所》

 騎士団の団員が神官による診察と、目隠しされた状態での真偽判定を受け、心身共に傷ついた状態であるとされた者が療養を行なう場所。
 カウンセラーの神官が数名常駐しており、心のケアを行なっている。
 またミザロキア公国騎士団にはあまり見掛けない女性型ルーンフォークも在籍しており、身の回りの世話や団員の精神状態観察を行なう。
 精神的に回復したと見なされた団員は再び真偽判定を受け、合格ラインに達した者は復帰を許される。



《墓場の村 ゲレク》

 Gelek the village of graveyard
 戦死者を祭る為だけに作られた村で、静かというよりも、寂れている。
 山間に位置する為か、日照時間は極めて短く、それでいて巨木が周囲に立ち並ぶせいで昼間も何処か薄暗い。
 人口は国内最小を記録し、国民掲示板でも労働者不足が嘆く触れ書きがされていた。
 尤も、ゲレクの住民達からすればルーンフォークを労働力として提供してくれさえすれば解決するだろうというのが概ねの見解らしい。

《地下墓地》

 ゲレクの西端に位置する地下墓地。
 陰鬱な雰囲気が漂っており、地元民でも墓参りの時くらいしか立ち寄らない。
 最深部の、かつての統治者達の墓はステンドグラスから西日を取り入れる構造となっている。
 アンデッドが発生しない様に、コンジャラー技能を持つ冒険者に対しては特に厳重な監視が付く。



《海上交通網》

 ネローク及びカザビアと海上群塔を繋ぐ、幾つもの煉瓦の橋。いずれも海上塔の中層部程度の高さを持つ。
 海面からかなり高い位置に建てられており、津波が来ても崩れないほどの剛性を持つ。
 いざとなれば防波堤にも、そして敵艦隊の進軍を防ぐ要塞としても機能する。
 イメージとしては海の上に、幾つかトンネルを基底部に開けた万里の長城がある風景を想像して欲しい。
 また一部の橋は内部に歯車を組み込んでおり、運河の水流を利用した水車から海上塔四号の大鐘の動力としている。

《海上群塔》

 建国当初に沖合にて建造された、幾つもの巨大な塔。
 殆どが外壁に覆われた螺旋状の構造となっており、螺旋の中心部分に様々な部屋が詰め込まれている。
 平均すると七階層ほどだが、増築により更に高くなりつつある塔、或いは老朽化により建て直しが行なわれている塔もある。
 ドワーフが船に物資を積み、エルフが水中で煉瓦を積み上げて建てる。
 当然、海が荒れている日は建築作業に支障が出る。
 生活水準が大幅に向上した影響で内陸の都市から移住者が相次ぎ、新たな社会問題となっている。
 近年は首謀者、実行者共に不明な爆破テロで破壊が進み、一部を除くと余所者への反応はやや敵対的。
 本国か海上塔六号で発行された許可証が無ければ有無を云わさず海原へ突き落とされる。

《往復直通便》

 海上塔六号と内陸を往復する直通便。安全確保の為に途中下船は許されない。
 別名、冒険者輸送船。“輸送”という言葉には人権を無視する意味合いが含まれており、食い詰めた冒険者がやってくると嘲笑する声も多い。



《海上塔二号 パスキア・セル》

 Paskia-Cell
 現存する海上塔では最古のもの。
 老朽化が激しく、第一層から第三層までの下層では崩落による死亡事故が多発している。
 また蛮族が海を渡って忍び込んでいる事も多いらしく、しばしば冒険者が討伐の依頼を請ける事も。
 更には以上の経緯から爆破テロの格好の標的となっているせいで、常に張り詰めた空気が漂う。
 外国人の立ち入りは、冒険者ギルドから許可証を受け取らないとできない。
 此処の管理者を任されているエルフの貴族、ジュッドリ・パスキ男爵は「一人絶体絶命都市の気分です。もう、最悪……」と青ざめた顔で語る。
 ちなみに、海上塔一号は過去の戦争で瓦礫の山と化した。


《海上塔三号 ダルネイ・セル》

 Darnei-Cell
 現存する海上塔では最も内陸側に位置する。
 設計ミスで塔内の気圧は潮の満ち引きによって激しく変動し、国民達からは“耳鳴りの塔”などと不名誉な二つ名を得てしまった。
 殆どの住民が後に建造された四号と五号へと移住してしまった為、寂れている。
 近いうちに工業生産などへの改築を予定しているもののスラム化が激しく、状況は思わしくない。
 此処に住まう者達は大半が耳当てをしており、エルフはその影響なのか耳がやや後ろに折れている。
 なお、かつては海上塔一号がこれよりも内陸側に存在した。


《海上塔一号 ストラメイ・セル》

 Stramei-Cell
 かつて存在した海上塔。
 崩壊から数十年が経過し、今は瓦礫の隙間を塗り固める事で安全対策を行ない“瓦礫島”という観光名所になっている。
 あらゆる神が戒めを与えた、という触れ込みで、神官達にとっての聖地の様な扱いを受けている。
 その実態は建国当初の戦争の最中、砲撃の狙いを誤ったせいで基底部に命中したのが原因だが、当時の内情を知る長命種族は殆ど居ない。


《海上塔四号 リーヴァダッジカ・セル》

 Lievadadgeka-Cell
 五号と隣り合わせで建造された海上塔。
 他の海上塔とは異なり、外縁に部屋が造られ、中心部は六等分された扇形のリフトがある。
 一つ一つの空間が広めに作られている為に大商人の事務所が多く、さながらオフィス街の様相を呈している。
 最上層に巨大な鐘があり、決まった時間に鐘を鳴らす。これを目印にその日の仕事を終える者達も多い。

《海上塔五号 リーヴァテレッカ・セル》

 Lievathelecka-Cell
 四号の姉妹塔として建造された海上塔。
 幾つもの昇降通路があり、ベッドタウンとしても有効活用される。
 また他の海上塔の丁度中心部に位置している事から、沖合で仕事をするエルフの建築事務所が存在する。
 勤務するエルフの大半は小麦色に日焼けしており、それを見る為だけにこの塔を訪れる旅行者も多い。
 中には四号の事務所にてデートクラブを兼任しようと企む腹黒い、もとい肌が浅黒いエルフも居る。


《海上塔六号 ルールエイ・セル》

 Ruruei-Cell
 一番外側に位置し、また最も栄えている海上塔でもある。
 幾つか存在する海上塔の中でも群を抜いて大きな直径(直径5km)を誇り、海外からの船は此処の基底部にて受け入れを行なう。
 その大きさ故に、幾つか小さな塔が隣接して建てられ、上り下りに使われている。また人力の昇降機も随所に見受けられる。
 土産屋の数も最多で、内陸で収穫した特産物が此処へ運び込まれる事も多い。
ちなみに群塔内で唯一、冒険者の店が存在するが、いずれも料理は簡素なものしか無い。

《空瓶8号亭》

 名称はルールエイ・セルの管理者の国民番号上四桁“0346”が、空瓶という品目に付けられた通商番号と一致する事に由来する。
 冒険者の店としてはそこそこの大きさで、ソファと掲示板がある。
 海上塔三号ダルネイ・セルをはじめとする海上塔全般の増改築に関係した護衛、及び救助の依頼を中心に斡旋する。
 また中には労働者ギルド同士の仲介、物資の搬送などのお使いじみたものも。

《眠りの水銀亭》

 下層部に存在する、冒険者の店。規模はやや小さい。
 海上塔二号パスキア・セルの下層に侵入した蛮族の討伐依頼が主となっているが、
 海上塔八号バーツィリ・セルから脱走した囚人など、民間人に害を及ぼす危険性のある存在の追跡、暗殺を依頼する事も。
 本来であれば正規軍の憲兵が請け負うべき仕事だが、内乱の鎮圧にあたってどうしても兵力を割けない、或いは変装や強力な装備などの何らかの理由で正規軍の損害を増やしたくない場合などに依頼が来る。
 近年はこれに付随して爆破テロに関する捜査を請け負う依頼が増えた。


《海上塔七号 ヴィシエリ・セル》

 Vicieli-Cell
 急激な増改築で瞬く間に階層数を伸ばしている海上塔。
 海産物の料理店など、とかく食に関する部屋が多いのが特徴。
 下層部は海底火山の熱を利用した窯も存在し、有力な店は此処で料理を作って運ぶ。
 此処の管理者である恰幅の良いリルドラケン“美食卿”ヴィシエレトは料理長として親しまれている。


《海上塔八号 バーツィリ・セル》

 Burtzili-Cell
 北端に位置する海上塔で、此処へ通じる橋は一つしか存在しない。
 流刑となった重罪人を収監する為に存在する、別名監獄塔。
 塔の内部は全て牢屋となっており、此処から出航する小型船は強制労働の刑に科せられた罪人が漁を行なう為のもの。
 これは塔の内部で死んだ重罪人を処理する為に、カラスが飼育されている。
 その際、骨は粉々に砕き、海に棄てられるらしい。
 塔の管理者、そして獄長も兼任するのはフェブラル・バーツ。


《海上塔九号 ヌラーカ・セル》

 Nulaka-Cell
 北西に位置する海上塔。
 法律で水葬が禁じられた為に、遺族側の要求を合法的に満たせる方法として造られた、墓場の塔でもある。
 ソーサラー技能を持つ役人神官達が真語魔法を用いて冷凍状態を維持しており、死体は綺麗に凍結された状態で保存される。
 役人達は此処で缶詰状態という訳でもなく、交代制で勤務しているらしいが、不遇な扱いから不平を漏らす者も多い。
 塔の管理者はベルコンゾ・ウロ・ヌラーカ。



《辺境の穢れ村》

 過去に死亡と蘇生を繰り返し、強い穢れを内包してしまった元冒険者達が暮らしている集落。
 強い穢れゆえに守りの剣がある場所へは入れず、そしてこれ以上死ぬ事が恐くて冒険者を辞めた者が大多数を占める。
 ごく少数ながら迫害を免れて生き延びた元冒険者のナイトメア達も生活しており、自警団の幹部として辣腕を振るう。
 捕らえた蛮族を特殊な調理法で加工する事によって穢れを抜き取った、蛮族料理なるものが存在するが、
 生き血を啜らねば生きて行けぬ者は周辺に生息する野生動物や、吸血専用の家畜から直接啜る。
 何処かから伝わったのか、宥和神アーメスの信仰がある。


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最終更新:2014年01月09日 03:32
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