1 あなたの名前を教えてください
ミルキィユ 「第五特殊部隊を預かるミルキィユと言う」
キルシュ 「キルシュ・エ・ラ・トルエ。今日はよしなに」
チャトラ 「チャトラだよ。よろしくな」
2 年齢は?
ミルキィユ 「今年で21歳か。月日が経つのは早いものだ」
キルシュ 「18か19になったろうか……エンに聞けばすぐ判るのだが。あまり気にしてなかった」
チャトラ 「たぶん15。か、16。親死んじゃってるし、いまいち知らないんだよね。ミルキィユさんたちが年的に姉ちゃんみたいで、オレは好きだよ」
3 性別は?
キルシュ 「女」
ミルキィユ 「女」
チャトラ 「女だよー」
4 貴方の性格は?
ミルキィユ 「よくも悪くも猪突猛進。熱すると周りが見えなくなるのが困りものだな」
チャトラ 「頑固、かな。人見知りはする方かも」
キルシュ 「残念ながら捻くれている」
5 相手の性格は?
チャトラ 「ミルキィユさんの兄さんのアレ、なんとかなんねぇ?」
ミルキィユ 「性格のことであるなら修正不可能としか……ある程度は口出しできようが、素直に聞き入れてくださるかどうかは判らないな。すまない」
チャトラ 「や、謝んなくていいんだよ。半分諦めちまってるしな」
キルシュ 「人のことを言えた義理ではないが、エスタッド皇、今までの発育環境が必ずしも良かったとは思えぬ。導き手が傍におれば、また話は異なったのであろうが……人を信じられぬのは性分ではないだろうか」
チャトラ 「ほんっとややっこしい性格してるよなー。ワッケわっかんねぇ」
6 二人の出会いはいつ?どこで?
キルシュ 「気付いたときにはもう傍らに控えていた。何時であったのだろう」
ミルキィユ 「ハルガムント攻城戦の際の策士殿のご活躍は、見ていて恐ろしいほどだった。『私』を捨てきれないとよく言われるが、あの一瞬、策士殿は戦鞭になっておられた」
キルシュ 「わたしですら殺されかけた。たいした自信だと思ったものだ」
チャトラ 「すげぇな。次元が違いすぎて話についていけねぇ」
ミルキィユ 「特殊と言えば特殊なのだろうがな。生まれたときからこの環境に育ってしまっているので、特殊なことだと思えなくなっているのだ」
キルシュ 「わたしがチャトラの生活を想像できぬのと同じようにな」
チャトラ 「なるほど」
7 相手の第一印象は?
チャトラ 「話が通じない」
ミルキィユ 「まぁそう評されても否定できない陛下の印象だろうな……」
キルシュ 「エスタッド皇は怖い御方だ」
チャトラ 「ミルキィユさんのやさしい所、あのクソ皇帝に何百分の一でいいからありゃいいのに」
8 相手のどんなところが好き?
ミルキィユ 「ダインに関して言えば、良くも悪くも大らかなところだと思う。ガサツと評されがちだが、意外に神経の細やかな男だ。わたしより余程気が効くかも知れない」
キルシュ 「愚かなほどに優しいところか。悪に徹し切れぬ。二流め」
チャトラ 「好き……好きなぁ……皇帝のこと別に嫌いじゃないんだけど、時々一人で思いつめてて怖いんだよ。なんでそんなに追い込むんだってくらいギリギリだったりするし。そもそも論点えらいズれてたりするし」
9 相手のどんなところが嫌い?
キルシュ 「己を大切にしないところだな。草臥れた体に鞭を打つ真似をする。もっと労え、と」
チャトラ 「エンさんもそうだけど、なんせバッタバッタ倒れるしな。あれだけ虚弱だと、もうそれが趣味なんじゃねぇかと正直思う。倒れる度にびっくりするこっちの心臓がもたねぇよ。……ダインのオッサンはその点頑丈でいいよな」
ミルキィユ 「確かに多少のことではけろっとしていることが多い。打たれ強いな」
チャトラ 「オッサンが倒れるところが想像できない」
ミルキィユ 「いや……意外とあるぞ?」
キルシュ 「――ほう」
チャトラ 「どんな時?」
ミルキィユ 「酒の飲み比べ」
チャトラ 「……オッサン……底なしの阿呆だな……」
ミルキィユ 「そう言えば、陛下も存外お強いように思う」
チャトラ 「うへ」
ミルキィユ 「飲み比べしたことがないので、どの程度お強いかは定かではないが、放っておくと食事もとらずに飲んでばかりいる、と昔料理長が嘆いた記憶があるな」
10 貴方と相手の相性はいいと思う?
キルシュ 「良いように思う」
ミルキィユ 「良いと思う。何でも言い合える仲であるし。言い合え過ぎてムードもへったくれもなくなるときがあるが」
チャトラ 「最悪です。犬猿の仲とかそんな可愛い言葉では表現できません。そもそも人間扱いされてません」
11 相手のことを何て呼んでる?
キルシュ 「エン」
ミルキィユ 「ダイン」
チャトラ 「皇帝」
キルシュ 「エスタッド皇、好きに呼んで構わないと言っていたのだろう?ポチでもタマでも好きに名付けて呼んでやれば良い」
チャトラ 「あは、ポチはいいかもな。……ってはオレもちょっと考えだけどね。付けたら付けたで、本人はともかく、なーんか周りがうるさそうでやめておいた。絶対言われそうじゃん、『不敬な!』とかさ」
ミルキィユ 「候補はあったのか?」
チャトラ 「うーん。なんかいまひとつしっくりこないんだよね。そのうち判ると思うんだけど」
12 相手に何て呼ばれたい?
チャトラ 「もう猫でも何でもいいよ。オレだって判ればいいよ。諦め気味」
キルシュ 「堅苦しいのかもしれないが、今のままで良い。物心ついたころより陛下と呼ばれていたので、敬称に思えぬ」
ミルキィユ 「好きに呼んで構わない。お嬢と呼ばれることも結構好きだ。ダインに言うと調子に乗るから言わないがな」
13 相手を動物に例えたら何?
チャトラ 「あれ、蛇。ぜったい。毒持ってる奴。でっかいやつ」
キルシュ 「デス・アダーとか……」
チャトラ 「そうそう。横道に反れるけどデスアダーって名前格好いいよな。でも格好いいけど実際ついてたら痛いよな」
キルシュ 「Death adder/死を与えるもの、か」
チャトラ 「どこの勇者かと」
ミルキィユ 「どちらかと言うと渾名のような」
チャトラ 「やっぱそうだよなぁ」
14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる?
チャトラ 「えぇー?プレゼント?あの人に?」
ミルキィユ 「何だろう。実用性を求める傭兵癖が抜けてないし、使い勝手の良い短剣でも贈ろうか」
キルシュ 「エンは寒がりであるから、暖かな肩掛けか何かを」
チャトラ 「あの人なんでも持ってるだろ。欲しいものなんかないんじゃねぇの?」
キルシュ 「で、何を贈る」
チャトラ 「えー……やっぱあげねぇとダメ?」
ミルキィユ 「駄目」
キルシュ 「駄目」
チャトラ 「うう。考えてみる。けど、思いつきそうにない……」
15 プレゼントをもらうとしたら何がほしい?
ミルキィユ 「花は好きだな」
キルシュ 「ああ……花は良い」
チャトラ 「皇帝がオレに花束……駄目だ、噴く。想像ができねぇ」
16 相手に対して不満はある?それはどんなこと?
チャトラ 「強引。馴れ馴れしい。うさんくさい。エロい。その他もろもろ」
ミルキィユ 「陛下は一体チャトラに何をしておられるのか……」
キルシュ 「自分の身体を大事にしないこと」
17 二人はどこまでの関係?
キルシュ 「心底隠さず言い合える仲だと思うが」
ミルキィユ 「部隊を託せる程には信頼している」
チャトラ 「どこまでとか、難しい。そもそも皇帝が何考えてるのかさっぱり判らねぇし。まず人間扱いされたいのが本音のところだし」
18 二人の初デートはどこ?
ミルキィユ 「デート……」
キルシュ 「デート……」
チャトラ 「デートって、なんだ?」
19 その時の二人の雰囲気は?
ミルキィユ 「初デートはどこだったのだろう。忘れた」
20 その時どこまで進んだ?
ミルキィユ 「どこまでと言われても」
キルシュ 「後世、子を成した程度には」
チャトラ 「だからデートって、なんだ?」
21 よく行くデートスポットは?
チャトラ 「あ、あれか。わかった。デートってなんかエロいことする場所なのか」
ミルキィユ 「間違っていないような気もするが間違っている」
キルシュ 「最終的にそうなる場合もままあるが、間違っているな」
22 相手の誕生日。どう演出する?
ミルキィユ 「どこか雰囲気と酒の美味い店でも予約して祝おう」
チャトラ 「なぁなぁ。酒が美味い店って必然的にメシも美味いよな。なんでだろ」
キルシュ 「言えている。外れを引かない」
チャトラ 「見た目だけがお綺麗な店は意外と味ハズレなのにな」
23 告白はどちらから?
ミルキィユ 「ありえないほど殺伐とした荒地で愛を囁かれた記憶が」
チャトラ 「どんなどんな」
ミルキィユ 「ふふ。それ以上は内緒だ」
キルシュ 「エンから――であったのか?どうだったか。覚えてない。日頃から口だけは達者な男であるから、中途までどれが本心か判らなかったところもある」
チャトラ 「告白とかなんか、そんな次元に辿り着けないような気がします」
24 相手のことを、どれくらい好き?
チャトラ 「好きってよく判らないなぁ。……いや、判るよ。判るけどさ。皇帝に対して、だろ?」
キルシュ 「どれくらい――物量で示せと言うのか?」
ミルキィユ 「愛と恋について酔ったダインが演説ぶってたことあったな、そういえば」
キルシュ 「ほう。卿はどう言っていた」
ミルキィユ 「確か。『恋は相手のために死ねるけれども、愛は相手のために死ねない』であったかな」
チャトラ 「……奥が深いね」
ミルキィユ 「あれの言葉を借りれば、恋は相手を一途に思って、がむしゃらに突き進む自己満足だそうだ。愛は己を失った相手の嘆きを思えばこそ、相手の前から消えることが出来ない……とか。まぁ、どちらも一方通行の思いであることに違いはない」
チャトラ 「一方通行か」
ミルキィユ 「恋愛に限らず、己が抱く相手への思いは全て一方通行であると思っている。言葉を費やして口の酸くまで説明したところで、それでも相手へ十割思いが伝わることなどないのだ。ましてや思っているだけで伝わる……まやかしだな」
キルシュ 「それが判っていても――いるからこそ、一緒にいたい、のだろうな」
25 では、愛してる?
ミルキィユ 「愛している」
キルシュ 「愛しているな」
チャトラ 「わかんねぇ」
26 言われると弱い相手の一言は?
キルシュ 「困った顔をしながら、『仕方がありませんね』だとか笑う言葉であろうか。我が侭を通しっぱなしだ」
ミルキィユ 「あまりないが……」
チャトラ 「たまーーにポロっとこぼす本心の言葉が、オレの心をえぐります。いろんな意味で」
27 相手に浮気の疑惑が! どうする?
チャトラ 「……諦める、っていうか納得するだろ。浮気も何も、お貴族サマなんて婚約者?とか普通にいるんだろ?オレの口出す問題じゃねぇよ。……つかそれ以前に、俺があの人の相手になんでならないといけねぇんだよ?」
キルシュ 「とりあえずチクチクと弄る」
ミルキィユ 「拳の語り合い」
28 相手がデートに1時間遅れた! どうする?
チャトラ 「とっとと帰る。待ってる義理ないし」
キルシュ 「どこかで倒れているのではないかと探しにいく」
ミルキィユ 「更に2時間待ってみてこないようなら、都合がつかなかったのだろう、業務に戻る」
29 相手の身体の一部で一番好きなのはどこ?
ミルキィユ 「喉仏あたり、か」
キルシュ 「懐」
チャトラ 「長い髪」
30 相手の色っぽい仕種ってどんなの?
チャトラ 「皇帝って、もうその存在自体でエロいんですけど」
ミルキィユ 「ダインが色っぽい……想像が出来ない」
キルシュ 「同じく。想像がつかない。どちらかと言うと禁欲主義者のように見えないでもない」
31 相手に嘘をつける? 嘘はうまい?
キルシュ 「偽りは得意だが、エン相手に通じるかどうかは判らぬな」
ミルキィユ 「吐こうとする場面があまりなかったし……、嘘を吐いてごちゃごちゃとなるより、正直に腹を割って話して解決するほうがどれほど有意義か」
チャトラ 「オレ、まだ嘘つかれたこと、ないかも」
キルシュ 「――ほう」
ミルキィユ 「そうなのか」
チャトラ 「話そらしたり、誤魔化したり、からかったり、大事なこと何ひとつ言ってくれないけど、嘘は言ってないような気がする。……ちなみにオレは嘘かどうかは判らないけどシラを切るのはうまいよ」
32 何をしている時が一番幸せ?
チャトラ 「メシ食ってるときと寝てるとき」
キルシュ 「共に肩を並べて花見でもしているとき」
ミルキィユ 「何だろう。ダインと真剣勝負をしているとき、だろうか」
33 ケンカをしたことがある?
チャトラ 「つーか、からかわれまくり。ムカつきまくり」
ミルキィユ 「たまにするな」
キルシュ 「どうでもいいことでな」
34 どうやって仲直りするの?
キルシュ 「一歩もひかぬ意地の張り合い」
ミルキィユ 「一晩寝れば忘れているな。と言うか、引きずるほどのものでもないしな」
チャトラ 「ムカつくけど、あっちは平然としてるし、知らん顔してるし。ああ、思い出すとまた腹が立ってきた」
35 生まれ変わっても恋人になりたい?
チャトラ 「なーりーたーくーなーいー。正直大変。次はもっと平穏な人生でいい」
ミルキィユ 「男女引っくり返ってでも構わないが、なれるとよいな」
キルシュ 「生まれ変わりは信じない。しかし、『もし』の条件で戯れるならば、なりたいと思う」
チャトラ 「それ、エンさんに言ったら泣いて喜びそうじゃねぇ?」
ミルキィユ 「しかしそもそも、生まれ変わるとしたところで、人間に生まれ変わるとは思えないのだが」
キルシュ 「梯子状神経の昆虫類になったらどうしようか」
チャトラ 「脳みそないもんな」
36 「愛されているなぁ」と感じるのはどんな時?
ミルキィユ 「言葉の端々」
キルシュ 「甘やかされているとき」
チャトラ 「……なんかね。あの人に限ってそう言う、やっさしい雰囲気になりそうな気がしねぇんだけど。こないだオレのこと文字通り食いたいとか言ってたし」
キルシュ 「病んでいるな」
チャトラ 「食肉用に飼育されてるわけじゃないし美味くないと思う、って言ったらそれもそうだって納得したみたいだけど」
ミルキィユ 「えらい冷静な対応をしたのだな」
チャトラ 「いちいちあの人の言うことに驚いてたらこっちがもたないしな」
37 もし死ぬなら相手より先がいい? 後がいい?
キルシュ 「置いてゆくのも、ゆかれるのも――困るな」
ミルキィユ 「置いてゆかれても一人で生きてゆけるだろう。しかし、あれと共に歩みたい」
チャトラ 「乗りかかった船だし。しょうがねェからオレが看取ってやる。でもあんまり考えたくないかな」
38 二人の仲は周りの人に公認? 極秘?
キルシュ 「籍を入れているでもなし、入り婿になるでもなし。内縁の夫、として周りには処理されている――のだろうか?」
ミルキィユ 「隠しているつもりもないのだが、たまに部隊でダインの話になると、力説しても逆に付き合っていると信じてもらえないのは何故だろう」
チャトラ 「……公認になんの?なんか補佐のイヤミオッサンの遠縁にされてるし。おれ、宮廷だとどういう扱いなんだろうな」
キルシュ 「……皇帝の玩具」
ミルキィユ 「陛下の暇つぶし」
チャトラ 「……ですよねー」
39 二人の愛は永遠だと思う?
チャトラ 「永遠なんて信じません。人間の気持ちなんて朝と晩じゃすでに違うだろ」
キルシュ 「だが、大切に思う相手は変わらぬのではないか」
チャトラ 「ああ……姉ちゃんとか?」
ミルキィユ 「『陛下』と挙げてほしいところだが、それは酷のような気がしてきたな……」
チャトラ 「姉ちゃんはずっと好きだと思う。もういないけど、生きてきた中でオレにたいせつなコトをたくさん教えてくれた人。姉ちゃんの持ってる全部をそそいでくれた人。……俺はきっと忘れることが出来ない」
キルシュ 「その『姉』なる人は血縁関係が?」
チャトラ 「ううん。ないよ。オレを拾って育ててくれた人」
ミルキィユ 「で。冒頭の質問だが」
キルシュ 「二人の愛……か。どうもこの表現は陳腐だな」
チャトラ 「二人は永遠とか思ってんの?」
キルシュ 「どうだろう。まぁ、『死が二人を分かつまで』くらいは一緒にいてやりたいと言わねば……エンが泣くかもしれないな」
ミルキィユ 「死ねばそこで『わたし』としての生は終わる。永遠もそこで途切れるのではないだろうか」
チャトラ 「三人の中に一人くらい、永遠を夢見る乙女がいてもいいんじゃねぇかと思ったけど、ダメだったようです。現実的過ぎ」
ミルキィユ 「しかしなんだ、腹が空いたな」
チャトラ 「あ、オレもオレも!」
キルシュ 「折角集まったことだし食事に行くとしようか」
ミルキィユ 「お疲れ様でした」
キルシュ 「お疲れさま」
チャトラ 「お疲れ!オレこってり系が旨い店知ってるから案内するよ!」
(20100608)
最終更新:2011年07月21日 21:19