閉,コンパクト,完備

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閉,コンパクト,完備 - (2009/08/18 (火) 11:59:50) のソース

 点列による閉集合や連続の取り扱いは'''距離空間・ノルム空間'''で頻出

 収束'''部分'''列 → コンパクト
 収束列 → 閉
 Cauchy列 → 完備

 完備は距離空間上の概念

== '''R'''<sup>n</sup>において ==

 '''R<sup>n</sup>の距離'''
 通常は'''ユークリッドノルムから誘導された距離''' d:=d<sub>2</sub> を考える。
 これは、'''標準内積から誘導されたノルム'''である。
  '''標準内積 → ユークリッドノルム → ユークリッド距離関数'''
 
 ユークリッドノルムは、以下のl<sub>p</sub>ノルムにおいて、p=2の場合に相当する。
 <math>\|\mathbf{x}\|_p := \left( \sum^n |x_i|\right)^\frac{1}{p} \; p \in [1,\infty]</math>
 l<sub>p</sub>から定まる距離関数をd<sub>p</sub>とかく。
 ''' R<sup>n</sup>においては、どの距離関数による収束も同値である。'''

 '''定理(Heine-Borel, or Borel-Lebesgueの被覆定理)'''
 '''R'''<sup>n</sup>において以下は同値
 1. Aが'''有界閉集合'''(⇒最大値・最小値を持つ)
 2. Aは'''点列コンパクト'''(Aの任意の点列は'''収束部分列'''を持つ)
 3. Aは'''コンパクト'''(Aの任意の開被覆は有限部分被覆を持つ;Heine-Borelの条件)
 
 '''有界閉⇒コンパクト'''を特に'''Heine-Borelの被覆定理'''という。
 '''有界⇒点列コンパクト'''は'''Bolzano-Weierstrassの定理'''である。

 '''定理(d<sub>p</sub>収束の同値性)''' '''R'''<sup>n</sup>の点列の収束性は、任意のl<sub>p</sub>ノルムで変わらない。1≦p≦∞
 '''定理(点列の収束)''' 有限次元ベクトルの数列の収束について以下は同値
 距離空間の元としての収束
  d('''x'''<sub>n</sub>,'''x''')→0
 成分毎の収束
  各i:|x<sub>in</sub>,x<sub>i</sub>|→0

 '''定理(点列連続)''' f:'''R'''<sup>m</sup>⊃Ω→'''R'''<sup>n</sup> 連続写像 について,以下が成り立つ。
 Ωのaに収束する任意の点列{x<sub>n</sub>}について,lim f(x<sub>n</sub>)=f(a)
 逆に,この条件が成り立つときfは連続写像である。

 '''定理''' f:'''R'''<sup>m</sup>⊃Ω→'''R'''<sup>n</sup>について,
 f連続かつ Ωコンパクト ⇒ f一様連続

 '''定理(最大値・最小値の定理)'''
 f:'''R'''<sup>m</sup>⊃Ω→'''R''' 連続関数 について,
 Ωがコンパクト ⇒ f(Ω)はコンパクト ⇒ fは最大値・最小値を持つ。
 '''コンパクト性は連続写像で保たれる'''事実の系である。

 '''定義(コンパクトサポート)'''
 関数fのサポート(台)とは,fの定義域Dの部分集合Sとして,
 fが0にならないDの点の全体Sの閉包S<sup>-</sup>として与えられる。
 要するに,1/fとかlog|f|とかを考えても困らないように制限された定義域である。
 サポートがコンパクトであるとは,(元の定義域が'''R'''<sup>n</sup>のとき)有界閉であることを要請している。
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