点列による閉集合や連続の取り扱いは'''距離空間・ノルム空間'''で頻出 収束'''部分'''列 → コンパクト 収束列 → 閉 Cauchy列 → 完備 完備は距離空間上の概念 == '''R'''<sup>n</sup>において == '''R<sup>n</sup>の距離''' 通常は'''ユークリッドノルムから誘導された距離''' d:=d<sub>2</sub> を考える。 これは、'''標準内積から誘導されたノルム'''である。 '''標準内積 → ユークリッドノルム → ユークリッド距離関数''' ユークリッドノルムは、以下のl<sub>p</sub>ノルムにおいて、p=2の場合に相当する。 <math>\|\mathbf{x}\|_p := \left( \sum^n |x_i|\right)^\frac{1}{p} \; p \in [1,\infty]</math> l<sub>p</sub>から定まる距離関数をd<sub>p</sub>とかく。 ''' R<sup>n</sup>においては、どの距離関数による収束も同値である。''' '''定理(Heine-Borel, or Borel-Lebesgueの被覆定理)''' '''R'''<sup>n</sup>において以下は同値 1. Aが'''有界閉集合'''(⇒最大値・最小値を持つ) 2. Aは'''点列コンパクト'''(Aの任意の点列は'''収束部分列'''を持つ) 3. Aは'''コンパクト'''(Aの任意の開被覆は有限部分被覆を持つ;Heine-Borelの条件) '''有界閉⇒コンパクト'''を特に'''Heine-Borelの被覆定理'''という。 '''有界⇒点列コンパクト'''は'''Bolzano-Weierstrassの定理'''である。 '''定理(d<sub>p</sub>収束の同値性)''' '''R'''<sup>n</sup>の点列の収束性は、任意のl<sub>p</sub>ノルムで変わらない。1≦p≦∞ '''定理(点列の収束)''' 有限次元ベクトルの数列の収束について以下は同値 距離空間の元としての収束 d('''x'''<sub>n</sub>,'''x''')→0 成分毎の収束 各i:|x<sub>in</sub>,x<sub>i</sub>|→0 '''定理(点列連続)''' f:'''R'''<sup>m</sup>⊃Ω→'''R'''<sup>n</sup> 連続写像 について,以下が成り立つ。 Ωのaに収束する任意の点列{x<sub>n</sub>}について,lim f(x<sub>n</sub>)=f(a) 逆に,この条件が成り立つときfは連続写像である。 '''定理''' f:'''R'''<sup>m</sup>⊃Ω→'''R'''<sup>n</sup>について, f連続かつ Ωコンパクト ⇒ f一様連続 '''定理(最大値・最小値の定理)''' f:'''R'''<sup>m</sup>⊃Ω→'''R''' 連続関数 について, Ωがコンパクト ⇒ f(Ω)はコンパクト ⇒ fは最大値・最小値を持つ。 '''コンパクト性は連続写像で保たれる'''事実の系である。 '''定義(コンパクトサポート)''' 関数fのサポート(台)とは,fの定義域Dの部分集合Sとして, fが0にならないDの点の全体Sの閉包S<sup>-</sup>として与えられる。 要するに,1/fとかlog|f|とかを考えても困らないように制限された定義域である。 サポートがコンパクトであるとは,(元の定義域が'''R'''<sup>n</sup>のとき)有界閉であることを要請している。