関数を食わせて,数字を吐き出す線形作用素
: m-dim mfd.
: pの近傍で定義された関数の全体
が接ベクトルであるとは, (i)
well-defined (ii)
線形性 (iii)
Leibniz Rule このとき
を接ベクトルという。
接ベクトルは, 1. 点pにおける方向微分係数を与える作用素(方向微分)であり,(
方向微分) 2. 成分毎の偏微分の一般化であり, 3. 適当な偏微分の線形結合で与えられる。
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4. 関数環C(p)上の線形汎関数であり, 5. C(p)をベクトル空間とみれば,C(p)上の線形形式である。 6. 1次Taylor展開を考えると従って接ベクトル
として,
つまりh-方向微分とは,h方向にずらした時の関数の変化を評価している。
接ベクトルの全体は線形空間になる。←C(p)の「線形」形式であることとはとりあえず無関係!
任意の接ベクトルは偏微分の線形結合であり, 偏微分は接空間の基底ベクトルになっている。![]()
M上の各点に接空間を対応付けることで,接束(tangent bundle)を得る。![]()
canonical projection
ファイバーバンドルも参照 M上の各点pにTpMの元を対応付ける写像を,ベクトル場(vector field)という。要するにMで添字付けられた作用素の族
ベクトル場は,見方を変えて次のような作用素としての特徴付けもできる。(i)
(ii)
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ベクトル場の全体は関数環C(M)上の加群になる。![]()
さらに写像の合成を積として多元環になり,リー括弧積によってリー環になる。
← 諸事情によりLie微分とも言う。
各ベクトル場は,接束に対する切断になっている。![]()
接ベクトルを食わせて,数字を吐き出す線形作用素
接空間の双対空間として,余接空間が考えられる。余接空間の元を指してしばしば1-form(一次形式)と呼ぶ。
1-form は, 1. 関数の微分(接空間から接空間への写像)において, 得られた接ベクトルをRの元とみなしたものである。as
2. また,全微分の一般化であり,
に接する曲線
を用いて,
3. 座標関数の微分の線形結合で表される。
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4. 座標関数の微分は,ちょうど双対基底になっている。5. 従って特に,余接空間は座標関数の微分で生成される。
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Mの各点に余接空間を対応付けたものを余接束とよぶ。![]()
canonical projection
Mの各点に1-formを対応させる規則を一次微分形式という。
一次微分形式の全体をで表す。 A^1(M)は関数環C(p)上の加群である。
一次微分形式は, 1. 関数の微分として与えられる。(常にこのようなfが存在するわけではない。)2. c(t)に沿う線積分を定める。
3. 特に
の場合には
となって,終点と始点だけで定まる。
Th.なる f が存在するための必要十分条件
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一次微分形式のテンソル積として,高次微分形式を得る。![]()