曲面の定義
Def. 曲面(砂川)
E : Euclidean Space (R3に種々の構造を入れたもの)
E⊃X subset
Xの各点pに対して,pを通る平面Xpと,Xp内のpの近傍V上定義されたなめらかな関数fで,次のものが存在するとき,Xを曲面という。
1. pを原点とし,Xpをxy平面とするxyz直交座標系において,関数fを z=f(x,y) と表したとき,
2. E内の点pの近傍で,以下を満たすものが存在する。
つまり,Xの各点pで接平面Xpがあって,さらにXはpの近傍では接空間Xp上の関数fがあって,グラフ(x,y,f(x,y))として表現できることを曲面の定義としている。
Eの開集合とXとの共通部分をXの開集合という。
平面の理論
平面の方程式(標準形)
Cor. n=(a,b,c)は法ベクトル
実際,平面の方程式を満たす点を2つとってきて,両辺を引くと,以下のようになる。
p1とp2のとり方は任意だったから,(p1-p2)は平面内の任意のベクトルを表している。
従ってnは平面内の任意のベクトルに直交する元なので,法ベクトルである。
平面の方程式(各軸上の交点が指定されている)
x軸との交点p, y軸との交点q, z軸との交点r をそれぞれ通る。
陰関数表示
点pにおける接平面の方程式
[導出(略式)]
Fの外微分において, 接平面上では dF=0 となる。
微分形式dを微小変化Δと捉えなおす。
これを開き直って平面とみなせば求める式になる。
[導出(?)]
点 pにおける接ベクトルは, の線形結合で表される。
言い換えると,接空間は以下で与えられる。
従って,点pにおける法ベクトルを考えることができて,次で与えられる。
この法ベクトルに直交する平面として,以下が得られる。
パラメータ表示
Def. 曲面のパラメータ表示
R2⊃U open
S:U→E injective.
Sのパラメータu,vによる偏微分Su,SvがUの各点で線形独立ならば X=S(U) は曲面である。
このときさらに,pにおける接空間の正体はSu,Svが張る2-dim.部分空間と同型。
Ex.
x,y,z : R2⊃U → R smooth.
Def. 第一基本形式の係数
特に以下が成り立つ。
単位法ベクトル
Def. ベクトル場
滑らかなベクトル値関数 φ(u,v):U→E のこと。
各点 p=S(u,v) に対してφ(u,v)が接空間TpXの元になれば接ベクトル場という。
ただし,TpXとEを同一視している。
逆に,常に接空間(接平面)に垂直になるとき法ベクトル場という。
Def. 第二基本形式の係数
Th. Gauss曲率
最終更新:2009年08月26日 15:29