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20XX NewYork
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匿名ユーザー
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帰宅ラッシュを狙った爆弾テロで地下鉄は酷い有様だった。
爆発で列車は吹き飛び、爆風でホームにいた人がバタバタと倒れ血溜まりを作っている。ホームは煙と化学物質が燃える臭いに混じって、酷い血臭が立ち込めていた。
黒いコートを来た青年、アスランが軽く額を押さえながら、泣き叫び、喚く人混みから少し離れた所で佇んでいる。
爆発で列車は吹き飛び、爆風でホームにいた人がバタバタと倒れ血溜まりを作っている。ホームは煙と化学物質が燃える臭いに混じって、酷い血臭が立ち込めていた。
黒いコートを来た青年、アスランが軽く額を押さえながら、泣き叫び、喚く人混みから少し離れた所で佇んでいる。
一年は何も食べなくてもいいくらいだ。
構内の空気が勝手に集まってきて、指先にまでエナジーが行き渡る。どうやっても冷たい身体を本当に暖かくしそうで、軽い酩酊状態になってしまった。しばらくそうして立ち尽くしたまま体調が収まるのを待ったが、意識を浮上させたのは栄養補給が終ったからじゃなかった。
視線?
漠然とした視線を感じ、顔を上げる。
ああ―――
この時代の狩人か。見つかってしまったな。
この時代の狩人か。見つかってしまったな。
なぜか唇の端に乗る笑みを止められなくて、その場を離れると地上へと向かう。
時刻は夜の8時過ぎ。
ネオンが明るく照らし、高層ビルが突き刺す勢いで林立しているマンハッタン。
星一つ見えない夜空を見上げて路上へと視線を戻し、アスランは眩しさに目を細めた。
時刻は夜の8時過ぎ。
ネオンが明るく照らし、高層ビルが突き刺す勢いで林立しているマンハッタン。
星一つ見えない夜空を見上げて路上へと視線を戻し、アスランは眩しさに目を細めた。
地上には無数のレスキューと救急車、警察車両のパトライトが目まぐるしく回転し、阿鼻叫喚の様相を路上にも繰り広げている。縫うように歩き、クラクションを鳴らしつづけるイエローキャブの間をすり抜ける。
さて、今回はどれだけ楽しませてくれるやら。
まずは、お手並み拝見と行こう。
まずは、お手並み拝見と行こう。
20XX NewYork
呻き声を上げてへたり込む者、近しいものを失って泣き叫ぶ乗客、止まったエスカレーターに殺到する者達で混乱した地下鉄ホーム。
「なんで今日に限って!」
いつもは誰かに押し付けたり、次の日に回したりするのに、なぜか今日は残って仕事を片付けた。おかげでいつもより遅い時間の帰宅時間となったのが災いする。
咳き込み、タオルで口を押さえながら何とか車両からホームに転げ出た。鼻を突く嫌な臭気に顔を顰めるがそんな場合じゃない。バチバチと飛び散る火花に崩落しそうな構内に一秒だって留まっていたくない。と、勘が告げている。
「なんで今日に限って!」
いつもは誰かに押し付けたり、次の日に回したりするのに、なぜか今日は残って仕事を片付けた。おかげでいつもより遅い時間の帰宅時間となったのが災いする。
咳き込み、タオルで口を押さえながら何とか車両からホームに転げ出た。鼻を突く嫌な臭気に顔を顰めるがそんな場合じゃない。バチバチと飛び散る火花に崩落しそうな構内に一秒だって留まっていたくない。と、勘が告げている。
どうせなら、テロに逢わないように勘が働けばいいのに。
役に立たない勘だよ、しっかりしろ、キラ・ヤマト!
役に立たない勘だよ、しっかりしろ、キラ・ヤマト!
テロを起こした犯人にも腹が立つ。
自分の行く手を遮る被災者にも腹が立つ。
それ以上に、間抜けにも事件に遭遇した自分に一番腹が立っていた。
自分の行く手を遮る被災者にも腹が立つ。
それ以上に、間抜けにも事件に遭遇した自分に一番腹が立っていた。
その時、じぃんと熱くなる首。
手をやって咄嗟に払う。火の粉でも飛んできたのかと思ったが、すぐにそれは違うと気がついた。冷たいと感じたのだ。
手をやって咄嗟に払う。火の粉でも飛んできたのかと思ったが、すぐにそれは違うと気がついた。冷たいと感じたのだ。
熱くて、冷たい、痛み。
自然と目を向けた先に流れるように空気が動いている。風のように赤い筋が幾つも壁際に集まって緩やかに渦を巻いている。その中心にいるのは。
自然と目を向けた先に流れるように空気が動いている。風のように赤い筋が幾つも壁際に集まって緩やかに渦を巻いている。その中心にいるのは。
黒いロングコートの男だ。
笑った?
黒髪に隠れて顔までは分からないけれど、笑ったように見えたのだ。まるで微笑むように、照れ隠すように手で口元を隠す。前髪の向こうにちらりと見える双眸は鮮やかなグリーンで、一瞬で脳裏に焼き付いてしまった。電灯は殆ど点いていないのに!
アイツだ。
はっ?
さあ、狩りの開始だ。
杭を持て!
奴らを暴け、陽の下に引きずり出せ、迎え撃て!
奴らを暴け、陽の下に引きずり出せ、迎え撃て!
狩らなければ―――狩られるのは君だ。
脳裏にひらめいた言葉にびっくりして辺りを見回せば、赤い風はなくなっていて、逃げ惑う人々がひしめき合っている。視線を戻しても壁際には誰もおらず、薄汚れたタイルの壁と、意味不明な落書きがあるばかり。
ただ一つ、首の痛みだけが残り。
キラは人込みに混じって地上に出た。