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運転しているときは自然と会話が思い浮かぶのに、いざ、書こうとすると手が止まってしまうよ。妙に説明くさい台詞回しでごめんぽ。
「最終的に俺は、オーブに付いてザフトと敵対しましたが、議長の言うこと全てに反対ではありません」
先ほどの爆発で重力制御が利かなくなったのか、4人の身体が浮いた。
息を注ぎながらアスランが話す。
遺伝子によって適正を決め、自由な未来を奪うようなディスティニープランには勿論反対だけれど、かと言って、それが議長のやって来た事全てを否定することにはならない。ロゴスと言う戦争を煽る存在を暴露し、一時的にでもナチュラルとコーディネーターが手を合わせることに成功したのは彼の成果だし、なぜ争いがなくならないのかと世界に問いかけたのも、彼だ。
話しながらアスランは、議長がパトリック・ザラのことを「平和を求めた」と評したことを思い出す。求める世界は誰もが同じ、ただその方法を間違えたのだと言っていた。あの言葉は、ザフトに引き込むための甘言なのかも知れないが、非道だと頑なに父を拒絶するアスランの心に確かに届いたのだ。
「これからプラントは、ラクス達クライン派が中心になって立て直していく事になるでしょう」
彼女は議長が利用したいと思うほどに大きな影響力を持っていて、彼女を慕う信奉者も多い。それはプラントの中枢まで入り込み、条約違反のMSを建造するまでに及ぶ。
「そして、おそらく・・・彼らに都合の悪い事を、ある事ない事、議長は背負うことになる」
「そうね。諸悪の根源のように言われるわね」
議長に肩を貸すアスランをタリアが見る。
2年前と同じ。死者は何も語らないのだ。
パトリック・ザラは憎悪を撒き散らした独裁者として、ラウ・ル・クルーゼは世界を破滅に追いやろうとした狂人として吊し上げられ、プラントでは激しいバッシングが起こった。何処までが真実で、どこからが虚構だったのか、ここにいる二人は少なくともそのボーダーラインを知っている。
この期に及んで自ら死を選ぶと言うことはないだろうが、アスランは一言も発しないレイに言う。
「その為にも君は生きて、彼の、ザフトの名誉を守れ。事実を正しく伝えなければ駄目なんだ」
一番恐ろしいのは情報操作で、敵対する考えを封じ込めてしまうことだ。
「この先どうするかは、世界の人々が決めればいい事だ。選択肢は多い方がいい」
「だが、人は自分と違うものを区別し、受け入れない。人は恐れ、争う」
ようやく口を開いたレイの一言目は、誰の言葉だったのか。
欲望の果てに生まれ、絶望を見た男なのか。
「だからと言って遺伝子によって全てを決定するというのは行き過ぎだ」
「あなた方のやり方では戦争は無くならない」
「ああ、俺もそう思うよ」
レイが言っていることも間違ってはいない。
自由な未来を唱えることは、アスランの探している問いの答えにはならない。せいぜい、今ある現状を悪化させないだけ。悪くならない代わりに良くもならない。
どちらも、正しくない。
「難しいな。たった二人の間でさえ答えがまとまらない」
この世界には幾億の人がいるというのに。
だから。
「世界は許容しなければいけないんだ」
エレベータが止まっているから、細長い構内をワイヤーに沿って上に向かう。
「分かり合えるなんて言わない。ただ、そういう考え方もあると認めなければ、お互いに否定し合うばかりで何も始まらない」
他者を恐れ、認めない。
他者の存在を許さない世界。
例えるなら。
この崩れ行く要塞の中で、お互いを『傲慢だ』と言って。
銃を向け合ったように。
何のために一日寝かしたのか。昨日考えていた時とほとんど変わっていないじゃん!あう・・・。
カテゴリ: [ネタの種] - &trackback() - 2006年01月21日 20:45:00
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