ゲーティア

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&size(23){Pede &color(red){poena} claudo.} &size(14){「&color(red){罰}は足を引きずって来る。」} ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){人物}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Profile}| 真名──アルス・ソロモニア&italic(){Ars Solomonia} デオフォル&italic(){Deofol}という異形達を統べる、邪悪の喚起魔術士。 ***&font(red,u){      &color(black){容姿設定}} 乱雑に白いメッシュが入った烏羽色の髪に、真紅の瞳を持つ長身の青年。 戦いの中でとある人物を庇った代償として、現在は両腕を失っている。 かつては、赤く縁取られた黒いジャケットに、墨色のニッカポッカを穿き、 金属的で鈍い光沢を放つ黒のブーツを履いていたが── ネル・ナハト最終決戦後、しばらく彷徨っていた生死の境を抜けて、再び姿を現した時には、 漆黒に染められたノースリーブに、古風な鍵が付いたペンダントを首から下げ、 ベルト代わりの交差した二本の鎖、襤褸のような血色のスカーフを腰に靡かせ、 深い闇色のズボンとブーツ、といった装いに変わっていた。 外面の変化は、内面の変化を映したものなのだろうか。 服装の変化以外にも、些細な変化が所々で見られる。 ***&font(red,u){      &color(black){正体}} その正体は人在らざる者。彼の宿す黒い魔力はどこか異次元の物を思わせるほどに異質。 肉体に流れる血は真紅ではなく漆黒の其れ。人の姿は偽りのもの、真の姿は悪魔のような異形の者だった。 腐った臭い、枯れ草の臭い、血の臭い──それら〝死の香り〟に郷愁を覚えていた様子も見られた。 ***&font(red,u){      &color(black){故郷}} 彼の故郷──それは、紅い海の広がる、名も亡き異界。 肉は腐り、草は枯れ、錆びた風の吹きすさぶ死の世界であった。 その世界の一角にある、有刺鉄線が蔦のように張り付いた古風な洋館。 彼は今までずっと、そこに住んでいたようだ。 たった一人、彼しかいない世界であったが…… ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){性格}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Character}| その性格は残虐にして非道。『正義』なるものを否定・破壊して、甚振ることに快感を見出す。 戦闘は自分が行うのではなく、自身の召喚する異形<デオフォル-Deofol->というものに行わせ、 それによって傷ついた相手を一方的に痛めつけるような卑怯極まりない戦法を好む──のだったが、 心境の変化があった後は、戦いの根幹にあるものや戦い方も徐々に変化してきているようだ。 ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){所持品}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Things}| ・銀の横笛 その音色は、聴く者の心臓に染み入っていくような妖しい美しさを孕む。 普段は懐に収まっているが、取り出して念じると身の丈ほどもあるような大鎌に変わる。 ある戦いで両腕を失った今の彼はその笛を吹くことは出来ない。其れは[[コーロコル・サクラメント]]の手に渡った。 ・鍵のペンダント 古風な意匠の施された鍵がついたペンダント。 『名も亡き王の小さな鍵』──── ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){軌跡}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Locus}| 大まかな流れ。(だらだらと長いので折り畳み) #region(Ⅰ) 殺戮、乱戦、冒涜、簒奪………… ただ自分が楽しいから、という理由だけで、彼は次から次へと異形を生み出して使役し、 自らはほとんど姿を見せぬまま、虐殺行為や破壊行為を繰り返していた。 現れた能力者を『ヒーロー野郎』と揶揄して、一方的に甚振ることを快感としていた彼。 その中で[[純黒]]を死に至らしめるなど、救いようの無い、許されざる下衆であったが── あることをきっかけに、彼の道は大きく変わることとなる。 其れは、[[腐敗と枯草の香を身に纏って屍を使役する少女>コーロコル・サクラメント]]との邂逅。 おおよそ人間には似つかわしくない、その濃厚な〝死の香り〟に彼は郷愁すら覚えて敵意を持てなかった。 最初は、単なる『物珍しい人間』ぐらいにしか思っていなかったその少女だが、 偶然にも、[[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]という組織を巡る戦乱の中で再会を果たす。 その組織を中心として巻き起こる大乱は、戦いへの渇望を持つ彼を受け入れて、 彼は彼女と『共闘する者』として背中を合わせ、正義の者たちと血みどろの戦いを繰り広げていくこととなった。 共に過ごした時間は決して多くなかったが、その激戦の中で、彼はお互いの歪んだ歯車が噛みあうのを感じていく。 それは、彼にとっての『幸福』であった。 その『幸福』は、男女の愛などという甘ったるい関係の上に成り立つ『幸福』ではなく、 血流と死に塗れた中で互いを認め合う歪な関係での『幸福』。そしてそれを紡げる存在は彼女唯一人。 その『唯一の幸福』を望み、守るということは即ち──彼女を望み、守るということに繋がっていった。 罪なき人々を殺戮し、あまつさえ自らの使役する異形を手にかけたことまであったこの最低の悪が、 初めて失いたくないものを持った瞬間。しかしそれは決して綺麗なものではなく、半ば独占欲にも近いもの。 絶対に手放したくないと強く願えば願うほど──その喪失も極度に恐れるほどに彼は幼かった。 時には、『幸福』に振り回された挙句の、錯乱にも等しい行為に陥ることもあったのだが── ──ネル・ナハト最終決戦。 コーロコルと共に、[[織原ユウト]]&[[愛野 海里]]ペアと戦火を交えた。 今までに死んでいったデオフォル達の屍さえも喚び出し、コーロコルの“死”を使役する能力と組み合わさって その圧倒的邪悪の質量で持って彼らを追い込んでいくが──惜しくも及ばず、敗北がすぐそこまで迫ったその時、 “悪”に有るまじき行為──彼はあろうことか、[[海里>愛野 海里]]の放った最後の一撃から瀕死のコーロコルを庇う。 かろうじて彼女を護りきることに成功するも、その代償として両腕を失った上、胸も貫かれて地に崩れた。 同じ敗北でも『幸福』を奪われることだけは我慢がならなかったのだろう。彼の悪に美徳など存在しない。しないが、 それでも確かに、護れたことに安堵すると──彼は死を覚悟した。悪ノ者は正義によって終焉が齎される、それが今だと。 しかしながら──それは訪れなかった。 ユウトはとどめを刺すことはせず、攻撃の反動で昏倒した海里を大事に抱えて去っていったのだった。 自分の手が一杯ならば、優先すべきは彼女を護ることの方だったのだろうか、 奥に潜むものは違えど、そこだけは唯一、ゲーティアとも共通することだったのかもしれない。 甚大なダメージによって溶けていく意識の中で──── 「自分にとっての[[コーロコル・サクラメント]]とは一体何なのか」──と。 彼の中の何かが、歪に変わっていく。 【第一部、完】 #endregion() #region(Ⅱ) 全てに敗れ、もう何もかも失ったかのように 昏い昏い水の中で生死の境を彷徨い続けていたが── ネル・ナハト最終決戦の中で、[[コーロコル>コーロコル・サクラメント]]から感じ取った僅かな“異質” “それ”は一体なんだったのか。彼がそれに気づくことなど無い、はず、だったのだが── 戦火と共に踊り狂ってきた中では、“それ”はあまりに綺麗すぎて、彼の心を引き付けずにはいられなかった。 この邪悪に、恋や愛なんて、ありえないはずだったのに。 それに限りなく近いほどに、彼は彼女を望むようになる。 しかし、彼にとって、彼女を望むということは、奪いたいという歪んだ欲望そのもの。 そうした最中、二人は──或いは必然だったかのように──甦りの再会を果たす。 そこで交わした言葉は同じものだった。ただ一つ──『欲しいものが出来た』 欲しいものを手に入れるにはどうすればいいのか──そこで交わした言葉もまた同じ。 『欲しいのならば奪えば良い』 ──結果として成り立つ、お互いがお互いを奪い合うという、血に塗れた歪な関係。 両者の思惑ががっしりと噛みあって、二人は再び刃を交えた。 血飛沫散らす戦いの果て── 結局、彼が敗者、彼女が勝者という形で決着がついたものの、(世の中やっぱり女の子の方が強い) 彼はその戦いの中で、彼女を自身の故郷『名も亡き異界』へと連れ去ることに成功する。 ──思えば、強く惹かれあった関係なのにも関わらず、今まで互いのことを何も知らなかった二人。 ならば奪い合うよりも、教え合うべきだと。そうして、互いに全てを委ね合い──彼は最愛を知った。 しかし──それは、幾多の生を奪って死を築き上げた上に成り立つ、忌むべきもの。 他者の幸せを奪ってきた咎人の──祝福よりも呪詛が似合うような──最低最悪の幸福。 決して未来などは保障されていない関係なのだが──それが、彼にとっての『夜明け』となった。 その『夜明け』と共に、彼は再び戦乱の業火に狂う。しかし、それは今までとは違い、 他者を甚振るためではなく、自身がより幸福となるための狂乱。 尤も、やっている行為そのものとしてはどちらも変わらぬのだが。 そんな乱の尽きぬこの世界、彼が争いの臭いを嗅ぎ付けるのはそう難しいことはではなく、 自然と引寄せられるかのよう、櫻が夜行が巻き起こす大乱にも身を投じた。 地の国襲撃の際、龍馬、ユーリー、エルヴィアの三人を相手取るも──しかし、力及ばず無様な敗北を喫した。 幸せになったはずなのに──「一体、自分には何が足りないのか?」 【──続】 #endregion() ---- |&font(b,15){名も亡き王の&color(red){小}さな鍵}|BGCOLOR(black):| |BGCOLOR(red):|&font(b,i,15){The &color(red){Lesser} Key of The Unknown King}| 『鍵』の力で魔方陣から異形の者<デオフォル -Deofol- >を喚び出す能力、というよりは魔術だろうか。 姿形は戦闘の度に異なっており、その種類は様々であるが──? デオフォルとの間に感覚のリンクやダメージフィードバックは無いが、 それを使役している間、本体は動き回ることができない。 本体が動き回れば、今度は逆にデオフォルの方が動けなくなる。 ボルタ・ガルヴァーニが発した人外の者を暴走させる電波を受けた際、 デオフォルはたちまちゲーティアのコントロール下を離れてしまった。 ゲーティアとデオフォルの間にそれほど親密な関係はないように思われる。 完全なる主従関係の下そのデオフォルは動くが、現在までにあまり高度な知能を持ったものは確認されていない。 その体内に流れているのは、ゲーティア本体と同じく、漆黒の血である。その他基本的なことは普通の生物とほぼ変わりはない。 絶命するとその肉体は黒く溶け出していき、最終的にはどこかへと消えていくが、 それは全てゲーティアの意思の下で行われるもののようだ。 ***&font(red,u,i){      &color(black){血土 -RED SOIL-}} 生死不明状態から復活後、戦い方も変わり始めた中で使用するようになった術。詳しいことは未だ語られていないが、 一定範囲の地面を『赤い土』に塗り替え、そこから『過去に死んでいったデオフォル達の技』を喚び出す術── と、現段階ではそう説明出来るだろうか。これからの戦いの中でより明らかになっていくことだろう。 ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){戦闘}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Tactic}| かつては、戦闘は全て喚び出した異形<デオフォル -Deofol- >に行わせていたが、 ある心境の変化の後は、デオフォルの一部を手足として喚び出しながら本体が戦うようになり始めた。 特に意識して取る間合いは無いようだが── 彼が戦闘を重ねるにつれて、何か明らかになることがあるかもしれない。 また本当に追い詰められた時のみ、命そのものに等しい黒い魔力を使って自身も異形の者となる。 変身に必要な時間はそれなりに多く、変身完了まで大きな隙を晒すことになる上に、長くは持たない捨て身技。 ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){物語}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Narrative}| (絡みまとめメモ) #region(第一部) &color(#ff0000){┼──}第一話 激突、第一号ヒーロー ~その名は運命(さだめ)~  &u(){街中にて[[七生 運命]]と戦闘} 死神のような、道化師のような、大鎌を持つ異形を使役して街の人間を虐殺していたところで彼と遭遇 ゲーティア本体は終始姿を見せず異形に戦闘を行わせたが、 不利になったと見るや否や、使役するその異形を自ら始末して去った &color(#ff0000){┼──}第二話 黒き鎮魂歌 ~さらば純黒~  &u(){路地裏にて[[純黒]]と戦闘} 幼い子供を人質にとりながら、ミノタウルスのような異形を召喚して戦わせた ミノタウルスは撃破されたものの、後に彼を死に至らしめる致命傷を負わせた 人質を利用しながら純黒をいたぶろうとして出て行ったが、不意を突かれて胴を貫かれ、撤退 &color(#ff0000){┼──}第三話 闇を穿つ閃光 ~英雄と黒の生贄~  &u(){雪の降った日、街中にて[[七生 運命]]と戦闘} 喪服を纏って大きな処刑斧を持ち、分身をする黒山羊が街中の人々を虐殺していたところで彼と遭遇 分身攻撃を駆使して戦うも、分身したら分身しただけ倒されるという、哀れな生贄のごとき黒山羊達 結局、一体だけ影のある本体を見破られて撃破される &color(#ff0000){┼──}第四話 銀世界の邂逅 ~人鳥と人狼~  &u(){雪の降った日、路地裏にて[[サバト]]ペンギンフォームと戦闘} 白銀の甲冑を纏った、蒼毛のライカンスロープらしき異形に変身する子犬が街をうろついていた所で彼女と遭遇 建物を破壊するほどのパワーを誇り、氷属性を操るこの人狼であったが、弱点属性を突かれて苦戦 甲冑をキャストオフしてスピードを上げたが、その直線的な動作を読まれ、カッパーレーザーで消し飛ばされる &color(#ff0000){┼──}第五話 虹色の豆まき合戦 ~鮮血のパラノイア、鬼をも喰らう~  &u(){節分に、街中で[[色冥 鮮]]と戦闘} 力と炎を司る「赤鬼」とスピードと氷を司る「青鬼」の両方に変身できる「鬼」が街中で彼と遭遇 相手の多属性攻撃に合わせてフォームチェンジをしながら戦い、必殺の多属性レーザー砲「恵方巻きバズーカ」で とどめを刺そうとしたが、多属性故に起こる一属性当たりの魔力の弱さが仇となり、極太電撃砲に押し返されて消滅 &color(#ff0000){┼──}第六話 月影のシ者 ~海に還るは弔いの鐘~  &u(){月の綺麗な夜、海辺で[[コーロコル・サクラメント]]と戦闘} 海から飛び出てきた巨大なウナギ男──エイリアンを使役し、海辺にやってきた彼女と戦闘をさせる 彼女の召喚した腐乱死体とエイリアンが戦うも、異形を使役してる間、本体は動けないということを見破られ エイリアンが撃破された後、ゲーティア本体と腐乱死体との、月夜の海上ドッグファイト。腐乱死体を撃破し、撤退 &color(#ff0000){┼──}第七話 火出処の天子(ひいづるところのてんし) ~狂気を斬り裂く深緑の瞳~  &u(){血のバレンタインデー、[[火の国]]で[[シャローム]]と戦闘} 街を襲撃しようとして、虹色の体毛と剣のような伸縮自在な羽を持つ巨大な鳥人を召喚したところ、 ボルタ・ガルヴァーニが発した、人外を暴走させる毒電波により、その鳥人が暴走を始めた時に彼女と遭遇 何かに当たるとコンクリート並に硬化する超高熱のチョコ液を吐き出しつつ、剣の羽を駆使して戦うも 痛覚を遮断して一気に迫り来る彼女に混乱した鳥人は思考まで暴走、彼女に腕を肩まで裂かれて、失血により気絶、絶命 &color(#ff0000){┼──}第八話 魔鏡の底から ~光芒一閃、幻想を断つ~  &u(){草原にて[[ネイガル=セイファート]]と戦闘} 近づいた者のドッペルゲンガーを無数に生み出す魔鏡が草原に佇んでいるのを彼が発見 次々と生み出される名も無き『それ』らは本体に襲い掛かり、その身を奪わんとしたが 『それ』らを生み出す元である鏡が、彼の光の剣により破壊された もしも彼がその鏡を破壊しなかったら……──あなたの隣人は知らぬ間に『それ』に取って代わられていたかもしれない &color(#ff0000){┼──}第九話 夜明けへの侵攻 ~狂乱と裏切りの螺旋、その果てに~  &u(){[[金の国]]にて、[[レオンハルト]]、[[瑠雪 晃]]と戦闘} 金の国へ侵攻する[[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]側についたゲーティアと、それを防ごうとする、防衛側[[レオンハルト]] 両者が激突するかと思いきや、そこへ現れた謎の第三勢力、[[瑠雪 晃]]により三つ巴の乱戦へ 無差別に攻撃をする[[瑠雪 晃]]を先に始末するという両者の利害が一致したのか、ゲーティアとレオンハルトが一時的に共闘 無論、両者ともに隙あらばその首を奪わんとしていたが、大混戦の中でその裏切りのタイミングを制したのは 襲撃側ゲーティアではなく────防衛側レオンハルトであった それにより瀕死になったゲーティアは撤退、続いて晃もどこかへと去っていってしまう &color(#ff0000){┼──}第十話 渇望の窮極 ~悪しき園にて華乱れ、喝破せしめる正の太刀~  &u(){[[ヴィルヘイム古代都市]]にて、[[コーロコル>コーロコル・サクラメント]]と共に、[[織守]]&[[エルメア>エルメア=ミルフォード]]と戦闘} 前回の屈辱的な敗北、その双眸に復讐の憎悪を滾らせて、再び[[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]を巡る戦いに身を投じたゲーティア。 そこで再会したコーロコルと共闘し、対ネル・ナハト勢力の織守、エルメアと死闘を繰り広げる。 エルメアの≪災禍の宝玉≫の力に圧倒されて、召喚は愚か捨て身の変身さえも魔力ごと〝破壊〟され、万策尽きたかと思われた。 しかしコーロコルの〔自殺の庭〕の力を借りて、ゲーティアは再び戦いに狂う。圧倒的幸福感の中で鎌を握って戦うが── 〔自殺の庭〕の〝代償〟が彼女を蝕むのを見ると彼は極度に慄いた。彼女は崩れ無様な戦意喪失の内に振り上げられたのは、 織守の冷徹なる正義の剣。悪を断つべく迫ったが、異様に消耗したエルメアへの不安や心配が織守の心を僅かに揺らがせた。 そこからほんの一瞬の隙が生まれ──ゲーティアはその隙をついて織守を蹴り飛ばし、崖から海に身を投げた。 &color(#ff0000){┼──}第一部最終話 「幸福だった」 ~〝ふたり〟と〝フタリ〟~  &u(){[[金の国]]王城:城門跳ね橋前 『[[コーロコル>コーロコル・サクラメント]]とゲーティア』 VS 『[[海里>愛野 海里]]と[[ユウト>織原ユウト]]』 [[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]最終決戦} 復讐の憎悪は海の花と消え。剥き出しにされたのは幸福を求める邪悪。愛や絆は宿らない。正義ではないのだから。 ただ唯一のパートナーと血に穢れることが幸福。故に再び戦火を求めた。踊り踊って狂い果て。正義を呪って血に滾る。 あの二人のように綺麗な絆ではない。それで良い。それが良い。楽しい。嗚呼楽しい。なあ、お前は一体どこを見ている? ほら、見ろよあいつらを。真珠の心。七色の想い。『夜明け』前に断ち切ろう。一緒がいいんだ。俺はアルス。お前だけの── ──嗚呼、同じ、だったのか。 【第一部──完】 ・番外編 グリングリンの&color(#32CD32){小}さな大冒険 『グリングリン』とは・・・  自称ゲーティアの第一秘書。くすんだ肌色をして襤褸を纏った子鬼のような人物。  『正義の味方』ならぬ『悪の味方』に憧れている。手が伸びる。語尾に『ゲス』がつく。それだけ。 &color(#32CD32){┼──}第一話 誘拐犯と悪の味方 ~秘書など雇ってはいない~  &u(){誘拐犯と勘違いされて追われている[[アディン>アディン・ルェドナー]]&[[ルミシス>ルミシス・アロゥム]]と遭遇} 警官に追われていた彼らを、『悪』の者だと勘違いしたグリングリン。 警官を遠くへ投げ飛ばして、彼らを助けた。そこで交わした会話で、金の国とそれに関する情報を得た。 それがゲーティアがネル・ナハトの戦いに身を投じていくひとつのきっかけとなる。 &color(#32CD32){┼──}番外編最終話 無理に出張った結果がこれでゲス ~パシリの方が楽だった~  &u(){水の国・港にて[[エクス]]&[[佃煮らぶみ]]&[[ヴァルトスラット]]と戦闘、完全敗北──死亡} 見上げるような超巨大異形、銀の三頭龍に乗って水の国・港を襲撃したグリングリン。 規格外のスケールで圧倒しようと海から街に迫ったが、上陸の瞬間、 佃煮らぶみの放った《呪術・丑ノ刻》により、足の力が奪われ、バランスを崩してその巨体は転倒。 龍の頭から転げ出てきたところでエクスと地上戦を繰り広げるも、ヴァルトスラットの不意打ちにより大ダメージを受け その隙に必殺の間合いに至ったエクスは金色の一太刀、ヴァルトスラットは空・海・地全てを込めた万象の一撃── グリングリンにその圧倒的ダブルパンチを捌けるだけの力は無く、虚しく砕け散ってしまった。 #endregion() ---- |BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(b,15){???}|| ||BGCOLOR(red):COLOR(white):&font(b,i,15){Unknown}| *&font(#4c6cb3,u,i){      &color(#7d7d7d){колокол}} ―――  “ [[鐘>コーロコル・サクラメント]] ” 血と腐敗の海に咲いた、最愛の存在。 唯一、自分の全てを委ねた、34℃の彼女。 その鐘の音は、彼に大きな波紋を齎し、 彼は彼女だけの、死んでも死なない、彼女を護る骸となった。 幸せの保証された『正義』の者達とは違って、『悪』の道を歩む者達。 絶対的堕落を望むその黒い関係。 安いロミオとジュリエットを演じて終わるのか、或いは── 待ち受けるものは、果たして。 ***&font(red,u,i){      &color(black){Red Crescent}} ある時突如、謎の紅い大鎌が、彼の首を刈りとらんとして現れた。 彼に難なくかわされると──次元の狭間へと消えていった。 Unknown...?
#exkp(k){{{ #center{{ ---- &br()&br()&br()&br() #math(500){{{ The Faceless said }}} 「顔のない男が言っていた」 #math(500){{{ Awake to ARS NOVA... }}} 「&bold(){〝}&font(i){Ars Nova}に目&color(#e60033){覚}めろ&bold(){〟}──と」 &br()&br()&br()&br() }} }}} ---- #openclose(show=MENU,block){ |CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(A){Profile}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(B){Character}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(C){Things}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(D){The Key}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(E){Tactic}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(F){Locus}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(G){Tips}}|CENTER:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(i,b,15){&link_anchor(H){History}}| |CENTER:BGCOLOR(black):COLOR(white):&bold(){人物}|CENTER:&bold(){性格}|CENTER:BGCOLOR(black):COLOR(white):&bold(){所持品}|CENTER:&bold(){名も亡き王の&color(red){小}さな鍵}|CENTER:BGCOLOR(black):COLOR(white):&bold(){戦闘}|CENTER:&bold(){軌跡}|CENTER:BGCOLOR(black):COLOR(white):&bold(){断章}|CENTER:&bold(){史録}| |TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):・&link_anchor(A1){容姿}&br()・&link_anchor(A2){人非ざる者}|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):&openclose2(show=9items){&br()・&link_anchor(C1){銀の横笛}&br()・&link_anchor(C2){鍵のペンダント}&br()・&link_anchor(C3){漆黒の装甲義手}&br()・&link_anchor(C4){パンフレット}&br()・&link_anchor(C5){死刑囚の腕}&br()・&link_anchor(C6){新聞紙}&br()・&link_anchor(C7){魔繊外套}&br()・&link_anchor(C8){戦錫鎌}&br()・&link_anchor(C9){鎖骨の首飾り}}|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):・&link_anchor(D1){贋造悪魔}&br()・&link_anchor(D2){磔丘の血土}|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):&link_anchor(E1){}&br()&link_anchor(E2){}|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):・&link_anchor(F1){近況}|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):・&link_anchor(G1){Колокол}&br()・&link_anchor(G2){Infernal D}&br()・&link_anchor(G3){The Collapse}&br()・&link_anchor(G4){Lilitherre}&br()・&link_anchor(G5){Iyaq'a}|TOP:BGCOLOR(#f3f3f3):&font(b,i){Link}| } #openclose(show=INFO,block){ 11/04/11:“AGITO”──Things『戦錫鎌』加筆・イラスト追加、Locus『近況』加筆。 11/04/07:“αλήθεια”──Things『鎖骨の首飾り』追加。Locus『近況』加筆。 11/04/04:Locus『近況』加筆。 11/04/02:Things『戦錫鎌』追加。Locus『近況』加筆。 11/03/28:The Key『血土』⇒『磔丘の血土』へ互換。Locus『近況』加筆。 11/03/25:Things『魔繊外套』追加。Locus『近況』加筆。 11/03/24:Re&bold(){:}newal } ---- &aname(A) |&sizex(7){人}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){物}}Profile&space(80)}| 通名:ゲーティア Goetia 真名:アルス・ソロモニア Ars Solomonia 年齢:不明(三百歳程度) 種族:不明(魔族?) 称号:喚術士 &aname(A1) &sizex(5){&font(red,u){א&color(black){容姿}&space(80)}} 乱雑に白いメッシュが入った烏羽色の髪と真紅の瞳を持つ、白皙の長躯。性別は男。 特に決まった服装は無いようだが、必ず『古風な鍵』がついたペンダントやチョーカーを身に着けている。 一応、最近では、 深黒のローブコート(魔繊外套。魔術強化による便利機能付き。詳しくは後述) 中には、暗黒色の袖無し胴衣に同色のズボンと、そしてブーツ、 墨色の長腰布(要するに腰マント)を纏い、褐色のベルトの上に、赤銅色のベルトを一本、斜めに着用──と言った装い。 ある戦いで両腕を失ったため、右腕は&link_anchor(C3){漆黒の装甲義手}と化し、 左腕は&link_anchor(C5){死刑囚の腕}。その薬指には銀色の指輪が嵌められている。 &aname(A2) &sizex(5){&font(red,u){ב&color(black){人非ざる者}&space(80)}} 漆黒の血を持つ人外の者。時に緋光の翼を発現させ、空を翔ることが出来る。 七日に一度ひとかけのパンと一杯のワインを口にすれば生きていける身体、とのこと。 自身を『魔ノ眷属』や『魔族』だとは言っていたが、具体的にどのような種に属するのかは不明。 また、真の姿は、刺々しい漆黒の積層甲殻に覆われた異形の者である。 この姿になるとあらゆる出力が著しく向上するが、『命そのものを削る』程に消費が激しく、長くは持たない。 ---- &aname(B) |&sizex(7){性}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){格}}Character&space(80)}| “悪人”。傍若無人で、プライドが非常に高い。臍曲がり。 殺し合い、闘争と言った類のものを愛してやまない戦闘狂。愛[[妻>コーロコル・サクラメント]]家。 根はかなり直情的だが、しかしそれ故か、時に深い思慮に沈み込むことが有る。 最近ではその頭脳労働が功を奏しつつあるのか、脳味噌の皺が増えた節があり、 以前と比べると、残忍さが鳴りを潜め、割と落ち着いた様子が見受けられるようになってきた。 かつては一人称が『ボク』、常におどけるような口調だったが、 &tooltip(それは相手を挑発するための半ば演技){もしかして:黒歴史}だったようで、ある戦い以降は素に戻っている。 現在の一人称は『俺』。二人称は相手によって多少変化するが、基本的には『お前』、時に『貴様』など。 ---- &aname(C) |&sizex(7){所}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){持品}}Things&space(80)}| &aname(C1) &sizex(5){&font(red,u){א&color(black){銀の横笛}&space(80)}} その音色は、聴く者の心臓に染み入っていくような幽玄さを孕む。 普段は懐に収まっているが、取り出して念じると身の丈ほどもあるような大鎌に変わる。 ある戦いで両腕を失った時に、[[コーロコル・サクラメント]]の手に渡した。 &aname(C2) &sizex(5){&font(red,u){ב&color(black){鍵のペンダント}&space(80)}} 古風な意匠の施された鍵がついたペンダント。最近はチョーカーに変えた様子。 『名も亡き王の小さな鍵』──── [[顔のない男]]との邂逅において、突如と不可解に砕け散った。 &aname(C3) &sizex(5){&font(red,u){ג&color(black){漆黒の装甲義手}&space(80)}} [[ジョシュア]]の経営するマジックショップ<Fairy's Gift>にて製作を依頼した右腕の義手。 手首の内側辺りに彼の真名である『Ars』という刻印が入っている。 表面はツルツルとした滑らかな漆黒の装甲に覆われており、先端五指は球体関節。 肩に張り付いた黒色の薄い輪に意思を込めて干渉すると義手は取り外せる。 神経を伝う電気信号ではなく、「動け」と意志を込めて作動させるタイプのもの。 また、戦闘機能重視型となっているため、耐久性能と持続力、擬似神経伝達速度には長けているが、 感覚的なものは一切望めず、何か緻密なギミックなどが組み込まれているわけでもない。 しかし、ゲーティアの要望で、掌に喚起魔術の魔法陣が一つ刻み込んである。 これによって、魔術における『陣の練成』という工程を短縮・高速化することに成功した模様。 劇的な戦力アップに繋がった訳ではないが、これをきっかけに『更なる高み』に至るための何かを見出したようだ。 &aname(C4) &sizex(5){&font(red,u){ד&color(black){パンフレット}&space(80)}} [[増野 透冶]]から受け取った分厚い紙の束。 『機械』と『魔導』の結合に関する概要や考察、実験データなどが書き連ねられており、 パンフレットと言うよりはむしろレポートとも呼べそうな程の情報量である。 &aname(C5) &sizex(5){&font(red,u){ה&color(black){死刑囚の腕}&space(80)}} ある時、刑務所から強奪した十三人の死刑囚の屍を元に、彼が作製したと思われる一本の腕。 その時に出会った[[ロバート>ロバート・レイント]]との交戦中に幾らか屍が破損したためか、継ぎ接ぎだらけとなっている。 コーロコルの手によって赤い糸で肩と縫合され、現在は彼の左腕として機能している。 掌には三角陣が刻まれているが──これは右腕のものと同じく、喚起魔術に関するもののようだ。 &aname(C6) &sizex(5){&font(red,u){ה&color(black){新聞紙}&space(80)}} [[海部 史音>海部 史音withベンヌ]]に押し付けられ、しかし律儀に持って帰ってきたもの。 [[金の国]]で起こった[[ルーミア王女>ルーミア・ゴールドウィン]]処刑における動乱の記事が載っている。 二人が握りまくったのでぐしゃぐしゃ。恐らく、館の執事が窓拭きか廃油の処理に使って捨てる。 &aname(C7) &sizex(5){&font(red,u){ו&color(black){魔繊外套}&space(80)}} 魔術強化繊維で編まれたローブコート。 軽度の防弾・耐火加工が施され、着用者の快適性を保つ様々な機能術式が内包されている。 現在明らかになっているものは、水気を飛ばす除湿術式。 最大出力だと、ずぶ濡れ状態からでもあっという間に身体と服を乾燥させることが可能。 &aname(C8) &sizex(5){&font(red,u){ז&color(black){戦錫鎌『テウルヒア』}&space(80)}} 燻銀色をした、可変式の大鎌型魔導武具。 刃を内側に折り畳むことが出来、柄もある程度自由に伸長する。 また、柄の上部には、二連結した回転弾倉、というやや特殊な機構を有している。 刃を折り畳み柄も縮めておけば、太刀程度の大きさには収まるので、腰に帯びていることが多い。 入手経路や詳しい使用法、その他詳細は未だ不明。 『&bold(){第一層、魔弾選択。第二層、魔導回路孔選択}』──とのことだったが…… #exkp(p){{ ・図解 }} #openclose(show=図解){{ #ref(戦錫鎌.png) 上図のように、刃を広げたときは大鎌となり、 刃を折り畳むと、逆刃刀ならぬ逆刃斧のような武器になる。 }} &aname(C9) &sizex(5){&font(red,u){ח&color(black){鎖骨の首飾り}&space(80)}} 『鎖骨』のような形状をした、黒い骨のネックレス。[[顔のない男]]が彼に授けていった。 これが彼に一体何を齎すのか、それは未だ全くの未知数である。 ──“誤植”などと呼ぶ者が居たが…… ---- &aname(D) |&sizex(7){名}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){も亡き王の小さな鍵}}The Lesser Key of The Unknown King     }| 喚起魔術の一種。 魔法陣から、[[<贋造悪魔 -Deofol- >>ゲーティア/Deofol]]と言う異形を喚び出し、使役する。 全部で七十二の『贋造悪魔』が存在し、その全てが異なった姿形、性質を持っているとされている。 『贋造悪魔』との間に感覚のリンクやダメージフィードバックは無いが、 それを使役している間、術者本体は動き回ることができない。 本体が動き回れば、今度は逆に『贋造悪魔』の方が動けなくなる。 &aname(D1) &sizex(5){&font(red,u){א&color(black){贋造悪魔 -Deofol-}&space(80)}} 絶対的な主従関係の下、術者により使役される召喚獣の一種。 基本的に人語を介すことは出来ないが、人間と同じような高度な戦闘思考をする。 その体内に流れているのは、ゲーティア本体と同じく、漆黒の血である。 基本的な肉体構造は他の生物とほぼ同じだが、生命力そのものは比較的高い傾向にある。 &aname(D2) &sizex(5){&font(red,u){ב&color(black){磔丘の血土 -Red Soil of Calvary-}&space(72)}} 過去に斃れた贋造悪魔たちの魂を喚起する、『名も亡き王の小さな鍵』の副系統。 かつて、召喚戦闘を行っていた際、自身の周囲を防禦するために行使していた『Red Soil』の上位互換。 現在では主に、ゲーティア本人が戦闘を行う際に行使される。 斃れた贋造悪魔の数だけ術式があるため、多局面に対応しやすいが、その分制限も伴う。 ・&font(red,u){&color(black){一戦闘中に、同じ術式を二度発動させることは出来ない。}} ・二つ以上の術式を同時に展開出来るようには作られていない。 ・基本的に、喚び出される物・現象は、長時間は持続しない。 #region(使用術式) &bold(){『喚門陣』} ゲートの性質を持つ大きな魔法陣。これを通じて、様々な事物が現出する。 義手や屍腕の掌に刻まれた魔法陣を元に、すぐ前方へ拡大させるように展開する。 多くの術式はこれを伴うため、説明省略のためにここでのみ用語として定義しておく。 |&bold(){術式名}|&bold(){対応悪魔}|&bold(){効果}| |CENTER:&bold(){壹ノ咎}&br()「死神道化ノ鎌」|CENTER:&bold(){(???)}&br()「(死神道化)」|一振りの大鎌を喚び出す。&br()黒地に紅い刃紋を持つ三日月型の刃に、&br()捻れた黒い触手らが絡みついたような柄。| |CENTER:&bold(){貮ノ咎}&br()「迷宮ノ守護鎖」|CENTER:&bold(){(???)}&br()「(ミノタウルス)」|掌の魔法陣から、先端に紅い分銅が付いた黒い鋼の鎖を射出する。| |CENTER:&bold(){拾壹ノ咎}&br()「煉獄ノ咎人」|CENTER:&bold(){≪罪人≫}&br()「ペッカトール -Peccator-」|喚門陣から、錆びた鎖を纏った巨大な腕を出現させる。| |CENTER:&bold(){拾伍ノ咎}&br()「紅梟ノ舞劍」|CENTER:&bold(){≪梟≫}&br()「ノクテュア -Noctua-」|梟のように自由に飛翔する、二振りの長剣を喚び出す。&br()鍔元は赤紫の羽毛に覆われ、柄頭に梟の頭部を模した意匠が施されている。&br()一応、夜目が利く。| |CENTER:&bold(){拾玖ノ咎}&br()「四理ノ執炮」|CENTER:&bold(){≪異僧兵≫}&br()「カタリオール -Cattarior-」&br()「カタリオーレ -Cattariore-」|喚門陣から、鉄の巨砲を出現させる。発射には魔力充填が必要。&br()砲身には、古くなった血の染み付いた赤黒い包帯が、乱雑に巻かれている。| #endregion() ---- &aname(E) |&sizex(7){戦}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){闘}}Tactic&space(80)}| 彼の戦い方は、二通りある。 一つは、術者本人は後方に控え、喚び出した贋造悪魔に戦いを行わせる、召喚士タイプ。 フィードバックダメージこそ無いものの、使役中は本体の機動性が全く皆無になるため、 本体が狙われると弱い、という弱点においては、召喚士の常とあまり変わりはない。 また、召喚と使役自体に多大な魔力を要するため、贋造悪魔自体が倒されれば、結局はほぼ万策尽きたも同然。 もう一つは、彼本人が自ら戦闘する、多方面対応の魔術士タイプ。 『Red Soil of Calvary』を行使し、臨機応変に戦術対応する。 また、種族の固有異能として、黒い甲殻に覆われた異形の者への変身が可能。 身体能力の大幅な向上を見込めるが、しかし著しい消耗を伴うため、全く長くは持たず、後遺も懸念される。 まさしく捨て身の、最終手段。 ---- &aname(F) |&sizex(7){軌}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){跡}}Locus&space(80)}| 過去分は整理中。 &aname(F1) &sizex(5){&font(red,u){א&color(black){近況}&space(80)}} #openclose(show=⇒Up to Now){{ 『The Collapse of SANity』での一件以降、何故か身体が縮んで少年になってしまった彼。 魔術も一切使えず行き倒れかけていたところ、[[八柳 夜行]]に救われる。 その後に紆余曲折を経て、彼は彼女のアパートで居候生活を続けていた。 (──関連:この頃の詳細を描いたSS『[[粗悪人、そして]]』) 何処かの水面下で黒い思惑は巡り、彼はある日唐突に、アパートからも姿を消してしまう。 そして次に彼がその姿を現したのは、半分樹海と化した幻想的な廃墟街だった。 漆黒の大樹に身を埋め、魂を凍らされたように眠る、かつての長躯がそこに居た。 そこへ出くわしたのが、失踪の直前に婚姻を交わしていた少女、[[コーロコル>コーロコル・サクラメント]]。 彼女の手により、彼を取り囲っていた結界が破られ、止まっていた時が動き出す。 そして、空白の期間に渦巻いていた慕情は、その再会をきっかけに彼に何かを齎した。 [[史音とベンヌ>海部 史音withベンヌ]]との邂逅において、それは顕著に現れる。 ──罪と罰の意識。断罪と贖罪の天秤。悼み切れない死の存在。 彼は、酷く何かを模索しているようだった。 以前までは見られなかった、透徹した瞳と、鋼の眼差し。 何処か背中には憂いを帯びていて、紡がれる声色は無風。 喚起魔術『名も亡き王の小さな鍵』は、まるで奪われたかのように、行使することが出来ず── }} #openclose(show=蜂蜜色の月影){{ &bold(){3/24} [[ハニー]]と出会う。 互いの道先を、互いに向き合った。 &openclose2(show=Tips:その言葉){&br()&font(b,i){〝Nemo ante mortem beatus.〟}&br()&space(2)(誰も死ぬまで幸福ではない)&br()&space(36)──ヘロドトス(『歴史』より)&br()&br()&space(2)例え一時の幸福を手にしたとしても、それを失えば絶望のどん底に沈むことになる。&br()&space(2)逆に、今、苦境に立たされていたとしても、後に幸福が訪れる可能性はいくらでもある。&br()&space(2)その人が本当に幸福な人であるのかは、人生を終えてみるまで分からないのではないだろうか。というお話。} }} #openclose(show=緋色の交錯){{ &bold(){3/26} [[≪R.I.P.≫]]による金の国王城への襲撃、それに伴う乱戦。 何ゆえか。彼は、一年前とは、反転した立場に立つ。 『正義筆頭』[[織守>貴宝院 織守]]・神衣と並び、『鉄の女王』[[ガルニエ]]へと相対。 神衣の『猛虎』、彼の『咎人』──重なった『拳』が、『鉄』を打ち砕く。 血塗れた闘争の中、幸福論。 石の女神は、慈悲を与えない。 }} #openclose(show=甘味と酸味){{ &bold(){4/1} [[夢幻 檸檬>夢幻檸檬≪No.90≫]]と出会う。 絶望を与えたら、希望が返ってきた。 嘘の日。たった一つだけついた嘘。 他人に望むことが、死ではなくなっていた。 檸檬に歯を突き立てれば、強烈な酸味が弾けた。 }} #openclose(show=朔の日、絶望色の烏){{ &bold(){4/3} [[ウェル子]]と出会う。 火花散らす反目の契り。その蒼碧を、敵対者と成す。 曰く。誰かが望んだ高潔なる蜂蜜色の黄金郷すら、その踏み台にするならば、 かの純然たる眩しい心血すら、その足蹴にするというのなら、汝は、大いなる敵になり得る。 底知れぬ水先案内人は、彼当人すら気付かない、秘められた逆鱗を導き出していた。 }} #openclose(show=崩壊解放到達超越){{ &bold(){4/6} [[顔のない男]]と出会う。 存在という真理を抉り出され、崩壊という名の超越が齎された。 ケテルコクマービナーケセドゲブラーティファレトネツァクホドイェソドマルクトダアトバチカルエーイーリーシェリダーアディシェスアクゼリュスカイツールツァーカブケムダーアィーアツブスキムラヌートケテルコクマービナーケセドゲブラーティファレトネツァクホドイェソドマルクトダアトバチカルエーイーリーシェリダーアディシェスアクゼリュスカイツールツァーカブケムダーアィーアツブスキムラヌートケテルコクマービナーケセドゲブラーティファレトネツァクホドイェソドマルクトダアトバチカルエーイーリーシェリダーアディシェスアクゼリュスカイツールツァーカブケムダーアィーアツブスキムラヌートケテルコクマービナーケセドゲブラーティファレトネツァクホドイェソドマルクトダアトバチカルエーイーリーシェリダーアディシェスアクゼリュスカイツールツァーカブケムダーアィーアツブスキムラヌートケテルコクマービナーケセドゲブラーティファレトネツァクホドイェソドマルクトダアトバチカルエーイーリーシェリダーアディシェスアクゼリュスカイツールツァーカブケムダーアィーアツブスキムラヌートケテルコクマービナーケセドゲブラーティファレトネツァクホドイェソドマルクトダアトバチカルエーイーリーシェリダーアディシェスアクゼリュスカイツールツァーカブケムダーアィーアツブスキムラヌート }} #openclose(show=その後){{ &bold(){4/6~} [[顔のない男]]との邂逅において、彼の何かが崩壊した。 身体中の至る所に、致命的なまでの、尋常ならざる自傷の跡が見受けられ、 遷延性意識障害──俗に『植物状態』と言われる、重度の昏睡状態に陥っていた。 ──しかし、その後、彼は僅か数日あまりで意識を取り戻す。 表立った後遺も見受けられず、見た目には以前と変わらぬ健康体のようだが…… }} #openclose(show=咆哮という名の慟哭){{ &bold(){4/9} [[≪R.I.P.≫]]による、[[風の国]]はルクシャトリスへの進撃。それに伴う戦火。 確固たる“悪”として立ち、“正なる義”と相対。 [[緋天 颯護]]、[[エルフェス>エルフェス=ネヴィア]]と、刃にて道を探り合う。 何よりも、このしあわせを守護する刃の振るい方を知りたかった。 過去の清算。奪った幸福はもう二度と戻らない。ならば新たなる幸を齎す贖いを。 世界の行く末。正義が幸福を齎すとは限らないなら、自らは悪で良い。そうあるべきだ。 幸福の代償。それは、己自身。 もう、引き返せない。剣を取ろう。 }} ---- &aname(G) |&sizex(7){断}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){章}}Tips&space(80)}| &aname(G1) &sizex(5){&font(#4c6cb3,u){Ю&color(#7d7d7d){Колокол}&space(80)}} ―――  “ [[鐘>コーロコル・サクラメント]] ” 血と腐敗の海に咲いた、最愛の存在。 唯一、自分の全てを委ねた、34℃の彼女。 彼は彼女と『対等』であることを選んだ。 『所有物』ではなく『一人の最愛』として。 多くの血を流し、歪んだ殺し愛の果てに ようやく辿りついたのは『夫婦』と言う関係。 一度手離しかけて、また再び取り戻す。 罪と罰。断罪と贖罪。悪人と罪人。模索する道。 彼は気付く。少し、愛しすぎたことに。 真にこの先、彼女の幸福、彼女との幸福を望むなら。 &aname(G2) &sizex(5){&font(red,u,i){☡&color(black){Infernal Dimension}&space(80)}} 鉄は錆び草は枯れ、海の色は血のように紅い。 瘴気の風が吹き荒ぶ大地、彷徨う名も無き歪魔の群れ。 色褪せた夜空に純金の月が浮かび、漆黒の暁に白銀の太陽が昇る。 彼の生まれた地であり、当人は異界だと思っている場所。 実際には、新世界のとある場所に張られた、特異結界内の秘空間。 物理的な手段では干渉出来ず、ある特定の方法でのみ入出が可能なようだ。 その構造上、あくまで新世界ありきで存在し、新世界が滅びればこの空間も滅びる定め。 この空間の具体的な大きさは不明だが、水平線が見える程度には広い。 彼の祖先に当たる或る喚術士が作り出したものだが、彼本人はそれを知らない。 この異空の或る岬に、彼を主とする一軒の古風な洋館が建っている。 外壁に這い回っているのは、蔦ではなく有刺鉄線。 無駄に広大で、[[彼女>コーロコル・サクラメント]]に言わせれば、迷子の可能性すらあるとか。 館には、六つの目を持つ黒山羊頭の執事が控えている。 普段はその気配すらも無く、どこにも姿を見せないが、呼ばれれば出てくる神出鬼没。 人語を介すことは出来ないようだが、理解は出来るため、命ぜられればそれに応じる。 &aname(G3) &sizex(5){&font(red,u,i){☻&color(black){The Collapse}&space(80)}}  ―――  “ The Collapse of SANity ” 精神崩壊。自己崩壊。境界崩壊。 胎児の夢。超現実。深淵の唄。夢中遊行。 壊れた第三世界の幻影。黄金郷への誘い。  「君は誰?」 “存在の定義” &aname(G4) &sizex(5){&font(red,u,i){☤&color(black){Lilitherre}&space(80)}}  ────≪ 獄寵妃 -Lilitherre- ≫ [[リリセール]]。『序列ノ七十二』。 『心』を蒐め、『魂』を欲する出来損ないの悪魔。 [[彼>黒野 ダンドク]][[ら>ゲーティア]]から何かを奪っていった。 『名も亡き王の小さな鍵』を行使し、『当代ゲーティア』を名乗る者。 &aname(G5) &sizex(5){&font(red,u,i){☞&color(black){Iyaq'a}&space(80)}} イアクァ。虚構の黄金郷に囚われた者の末路。 全身オーロラ色の肌を持ち、透明の粘液が表皮を覆った謎の人型。 楕円形の頭部、目鼻耳は無く、その口内には無数の触手が蠢いている。 材質不明の『黒い彫像』の中で、眠る者。 永久の幸福感に包まれた、自分だけの世界に、彼らはいる。 ---- &aname(H) |&sizex(7){史}|BOTTOM:BGCOLOR(black):COLOR(white):&font(red,u){&sizex(5){&color(white){録}}History&space(80)}| &font(b,i){Link} ・個人史録:[[ゲーティア:History]] ・裏設定1:SS『[[The Unknown Fragment]]』 ・裏設定2:SS『[[ニックの手記]]』 ・外伝記1:SS『[[粗悪人、そして]]』 ・外伝記2:SS『[[見上げた雲の切れ間から]]』

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