ゲーティア

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ゲーティア」を以下のとおり復元します。
「&size(15){最}&size(10){低}&size(19){最}&size(12){悪}で、&size(22){唯}&size(18){一}の、&size(14){愛}無き&size(25){&color(#ff0000){幸}}&size(17){福}を」


真名──アルス・ソロモニア &italic(){-Ars Solomonia- }

&color(#ff0000){─┼─}&italic(){人物 -Profole-}&color(#ff0000){──┼}

ざっくりとした黒髪に白髪の束が混じり合った、奇妙な頭髪の青年。
赤く縁取られた黒いジャケットに、墨色のニッカポッカを穿き、
履いている黒のブーツはどこか金属的で、鈍い光沢を放っている。

その正体は人在らざる者だった。彼の宿す黒い魔力はどこか異次元の物を思わせるほどに異質。
肉体に流れる血は真紅ではなく漆黒の其れ。人の姿は偽りのもの、真の姿は悪魔のような異形の者だった。
腐った臭い、枯れ草の臭い、血の臭い──それら〝死の香り〟に郷愁を覚えていた様子も見られた。

郷愁──彼の故郷は一体何処。魔界? 地獄? 幽世? ──第六世界と呼ばれるものも或いは考えられるのだろうか。
しかしそれは未だ明らかになっていない。いずれ世界によって語られる時が来るのだろう。



&color(#ff0000){─┼─}性格 &italic(){-character-}&color(#ff0000){┼──}

その性格は残虐にして非道。『正義』なるものを否定・破壊して、甚振ることに快感を見出す。
戦闘は自分が行うのではなく、自身の召喚する異形<デオフォル-De Ofol->というものに行わせ、
それによって傷ついた相手を一方的に痛めつけるような卑怯極まりない戦法を好む。


&color(#ff0000){┼──}所持品 &italic(){-things-}&color(#ff0000){──┼}

・銀の横笛
その音色は、聴く者の心臓に染み入っていくような妖しい美しさを孕む。
普段は懐に収まっているが、取り出して念じると身の丈ほどもあるような大鎌に変わる。
ある戦いで両腕を失った今の彼はその笛を吹くことは出来ない。其れは[[コーロコル・サクラメント]]の手に渡った。


&color(#ff0000){─┼┼}軌跡 &italic(){-locus-}&color(#ff0000){───}

『快感』は『幸福』ではなかった。

彼は次から次へと異形を生み出して使役し、幾多の能力者と戦いを繰り広げていったが──

その中で、人を甚振ること以外の『幸福』に出会うこととなる。
その幸福とは、『背中を預けられる他者と共に戦い果て、踊り狂うこと』。
腐臭と血に穢れていたが、彼にとっては其れこそが『幸福』となるのだった。

そのきっかけとなったのは[[腐敗と枯草の香を身に纏って屍を使役する少女>コーロコル・サクラメント]]との邂逅。
彼女の持つ濃厚な〝死の香り〟に、彼は敵意を持てなかった。どこか懐かしく、安らぐその香り故に。
彼の戦いへの渇望を受け入れてくれた[[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]という組織を巡る戦いに身を投じると、
彼はそこで彼女と『共闘する者』として再会を果たす。

彼女に背を預け、正義の者たちと血みどろの戦いを繰り広げていく内に──彼はその『幸福』と出会う。初めて経験するその共闘。
罪なき人々を殺戮し、あまつさえ自らの使役する異形を手にかけたことまであったこの最低の悪が、
身勝手に、自分勝手に、その『幸福』を強く求めるようになった。だが強く望めばその分、その喪失も極度に恐れ──
『幸福』に振り回された挙句の、錯乱にも等しい行為に陥ることもあった。

そんな彼女と過ごした時間は決して多くないが、濃密な血の激戦の中で、お互いの歪んだ歯車が噛みあうのを感じていく。
男女の愛などという甘ったるい関係の上に成り立つ『幸福』ではなく、血流と死に塗れた中で互いを認め合う歪な関係での『幸福』。
その『幸福』を紡げる存在は彼女唯一人。その『唯一の幸福』を望み、守るということは即ち──
──彼女を望み、守るということに繋がっていった。



だが、最低の悪に幸福を享受する権利は──?



──正義に散らされるかと思われた彼の物語に、新たな道が現れた。




&color(#ff0000){──┼}名も無き王の&color(#ff0000){小}さな鍵 &italic(){-The Lesser Key of The Unknown King-}&color(#ff0000){──┼}

魔方陣から異形の者<デオフォル -De Ofol- >を召喚する能力。
姿形は戦闘の度に異なっており、その種類は様々であるが──?

デオフォルとの間に感覚のリンクやダメージフィードバックは無いが、
それを使役している間、本体は動き回ることができない。
本体が動き回れば、今度は逆にデオフォルの方が動けなくなる。

ボルタ・ガルヴァーニが発した人外の者を暴走させる電波を受けた際、
デオフォルはたちまちゲーティアのコントロール下を離れてしまった。
ゲーティアとデオフォルの間にそれほど親密な関係はないように思われる。

完全なる主従関係の下そのデオフォルは動くが、現在までにあまり高度な知能を持ったものは確認されていない。
その体内に流れているのは、ゲーティア本体と同じく、漆黒の血である。その他基本的なことは普通の生物とほぼ変わりはない。

絶命するとその肉体は黒く溶け出していき、最終的にはどこかへと消えていくが、
それは全てゲーティアの意思の下で行われるもののようだ。


&color(#ff0000){───}戦闘 &italic(){-tactic-}&color(#ff0000){─┼┼}

基本的に、戦闘は召喚する異形<デオフォル -De Ofol- >に行わせる。

召喚士にしては本体の身体能力も高く、自ら戦闘を行うことも出来なくは無いが、
能力者と直接対峙して殲滅せしめるだけの決定力を持ち合わせていないことは、彼自身もわかっているのだろうか、
自ら──或いは自らに準ずる者──に危機が及ばない限りは、彼は極力自分では戦わない。

人の姿の時でも、背中から赤い光の翼を生やして飛行したり、目から赤い光線を放ったり、
念話のような術を使ったり、魔方陣を介して遠方移動したりするのが確認されている。

また本当に追い詰められた時のみ、命そのものに等しい黒い魔力を使って自身も異形の者となる。
変身に必要な時間はそれなりに多く、変身完了まで大きな隙を晒すことになる上に、長くは持たない捨て身技。
その変身開始に至ったことは今までに二回だけあるが、そのどちらも阻止されている。


&color(#ff0000){┼──}物語 &italic(){-narrative-}&color(#ff0000){─┼─}

#region(第一部)


&color(#ff0000){┼──}第一話 激突、第一号ヒーロー ~その名は運命(さだめ)~
 &u(){街中にて[[七生 運命]]と戦闘}
死神のような、道化師のような、大鎌を持つ異形を使役して街の人間を虐殺していたところで彼と遭遇
ゲーティア本体は終始姿を見せず異形に戦闘を行わせたが、
不利になったと見るや否や、使役するその異形を自ら始末して去った


&color(#ff0000){┼──}第二話 黒き鎮魂歌 ~さらば純黒~
 &u(){路地裏にて[[純黒]]と戦闘}
幼い子供を人質にとりながら、ミノタウルスのような異形を召喚して戦わせた
ミノタウルスは撃破されたものの、後に彼を死に至らしめる致命傷を負わせた
人質を利用しながら純黒をいたぶろうとして出て行ったが、不意を突かれて胴を貫かれ、撤退


&color(#ff0000){┼──}第三話 闇を穿つ閃光 ~英雄と黒の生贄~
 &u(){雪の降った日、街中にて[[七生 運命]]と戦闘}
喪服を纏って大きな処刑斧を持ち、分身をする黒山羊が街中の人々を虐殺していたところで彼と遭遇
分身攻撃を駆使して戦うも、分身したら分身しただけ倒されるという、哀れな生贄のごとき黒山羊達
結局、一体だけ影のある本体を見破られて撃破される


&color(#ff0000){┼──}第四話 銀世界の邂逅 ~人鳥と人狼~
 &u(){雪の降った日、路地裏にて[[サバト]]ペンギンフォームと戦闘}
白銀の甲冑を纏った、蒼毛のライカンスロープらしき異形に変身する子犬が街をうろついていた所で彼女と遭遇
建物を破壊するほどのパワーを誇り、氷属性を操るこの人狼であったが、弱点属性を突かれて苦戦
甲冑をキャストオフしてスピードを上げたが、その直線的な動作を読まれ、カッパーレーザーで消し飛ばされる


&color(#ff0000){┼──}第五話 虹色の豆まき合戦 ~鮮血のパラノイア、鬼をも喰らう~
 &u(){節分に、街中で[[色冥 鮮]]と戦闘}
力と炎を司る「赤鬼」とスピードと氷を司る「青鬼」の両方に変身できる「鬼」が街中で彼と遭遇
相手の多属性攻撃に合わせてフォームチェンジをしながら戦い、必殺の多属性レーザー砲「恵方巻きバズーカ」で
とどめを刺そうとしたが、多属性故に起こる一属性当たりの魔力の弱さが仇となり、極太電撃砲に押し返されて消滅


&color(#ff0000){┼──}第六話 月影のシ者 ~海に還るは弔いの鐘~
 &u(){月の綺麗な夜、海辺で[[コーロコル・サクラメント]]と戦闘}
海から飛び出てきた巨大なウナギ男──エイリアンを使役し、海辺にやってきた彼女と戦闘をさせる
彼女の召喚した腐乱死体とエイリアンが戦うも、異形を使役してる間、本体は動けないということを見破られ
エイリアンが撃破された後、ゲーティア本体と腐乱死体との、月夜の海上ドッグファイト。腐乱死体を撃破し、撤退


&color(#ff0000){┼──}第七話 火出処の天子(ひいづるところのてんし) ~狂気を斬り裂く深緑の瞳~
 &u(){血のバレンタインデー、[[火の国]]で[[シャローム]]と戦闘}
街を襲撃しようとして、虹色の体毛と剣のような伸縮自在な羽を持つ巨大な鳥人を召喚したところ、
ボルタ・ガルヴァーニが発した、人外を暴走させる毒電波により、その鳥人が暴走を始めた時に彼女と遭遇
何かに当たるとコンクリート並に硬化する超高熱のチョコ液を吐き出しつつ、剣の羽を駆使して戦うも
痛覚を遮断して一気に迫り来る彼女に混乱した鳥人は思考まで暴走、彼女に腕を肩まで裂かれて、失血により気絶、絶命


&color(#ff0000){┼──}第八話 魔鏡の底から ~光芒一閃、幻想を断つ~
 &u(){草原にて[[ネイガル=セイファート]]と戦闘}
近づいた者のドッペルゲンガーを無数に生み出す魔鏡が草原に佇んでいるのを彼が発見
次々と生み出される名も無き『それ』らは本体に襲い掛かり、その身を奪わんとしたが
『それ』らを生み出す元である鏡が、彼の光の剣により破壊された
もしも彼がその鏡を破壊しなかったら……──あなたの隣人は知らぬ間に『それ』に取って代わられていたかもしれない


&color(#ff0000){┼──}第九話 夜明けへの侵攻 ~狂乱と裏切りの螺旋、その果てに~
 &u(){[[金の国]]にて、[[レオンハルト]]、[[瑠雪 晃]]と戦闘}
金の国へ侵攻する[[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]側についたゲーティアと、それを防ごうとする、防衛側[[レオンハルト]]
両者が激突するかと思いきや、そこへ現れた謎の第三勢力、[[瑠雪 晃]]により三つ巴の乱戦へ
無差別に攻撃をする[[瑠雪 晃]]を先に始末するという両者の利害が一致したのか、ゲーティアとレオンハルトが一時的に共闘
無論、両者ともに隙あらばその首を奪わんとしていたが、大混戦の中でその裏切りのタイミングを制したのは
襲撃側ゲーティアではなく────防衛側レオンハルトであった
それにより瀕死になったゲーティアは撤退、続いて晃もどこかへと去っていってしまう


&color(#ff0000){┼──}第十話 渇望の窮極 ~悪しき園にて華乱れ、喝破せしめる正の太刀~
 &u(){[[ヴィルヘイム古代都市]]にて、[[コーロコル>コーロコル・サクラメント]]と共に、[[織守]]&[[エルメア>エルメア=ミルフォード]]と戦闘}
前回の屈辱的な敗北、その双眸に復讐の憎悪を滾らせて、再び[[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]を巡る戦いに身を投じたゲーティア。
そこで再会したコーロコルと共闘し、対ネル・ナハト勢力の織守、エルメアと死闘を繰り広げる。
エルメアの≪災禍の宝玉≫の力に圧倒されて、召喚は愚か捨て身の変身さえも魔力ごと〝破壊〟され、万策尽きたかと思われた。
しかしコーロコルの〔自殺の庭〕の力を借りて、ゲーティアは再び戦いに狂う。圧倒的幸福感の中で鎌を握って戦うが──
〔自殺の庭〕の〝代償〟が彼女を蝕むのを見ると彼は極度に慄いた。彼女は崩れ無様な戦意喪失の内に振り上げられたのは、
織守の冷徹なる正義の剣。悪を断つべく迫ったが、異様に消耗したエルメアへの不安や心配が織守の心を僅かに揺らがせた。
そこからほんの一瞬の隙が生まれ──ゲーティアはその隙をついて織守を蹴り飛ばし、崖から海に身を投げた。


&color(#ff0000){┼──}第一部最終話 「幸福だった」 ~〝ふたり〟と〝フタリ〟~
 &u(){[[金の国]]王城:城門跳ね橋前 『[[コーロコル>コーロコル・サクラメント]]とゲーティア』 VS 『[[海里>愛野 海里]]と[[ユウト>織原ユウト]]』 [[≪ネル・ナハト≫>≪ネル・ナハト≫【組織】]]最終決戦}
復讐の憎悪は海の花と消え。剥き出しにされたのは幸福を求める邪悪。愛や絆は宿らない。正義ではないのだから。
ただ唯一のパートナーと血に穢れることが幸福。故に再び戦火を求めた。踊り踊って狂い果て。正義を呪って血に滾る。
あの二人のように綺麗な絆ではない。それで良い。それが良い。楽しい。嗚呼楽しい。なあ、お前は一体どこを見ている?
ほら、見ろよあいつらを。真珠の心。七色の想い。『夜明け』前に断ち切ろう。一緒がいいんだ。俺はアルス。お前だけの──

──嗚呼、同じ、だったのか。

【第一部──完】



・番外編 グリングリンの&color(#32CD32){小}さな大冒険
『グリングリン』とは・・・
 自称ゲーティアの第一秘書。くすんだ肌色をして襤褸を纏った子鬼のような人物。
 『正義の味方』ならぬ『悪の味方』に憧れている。手が伸びる。語尾に『ゲス』がつく。それだけ。

&color(#32CD32){┼──}第一話 誘拐犯と悪の味方 ~秘書など雇ってはいない~
 &u(){誘拐犯と勘違いされて追われている[[アディン>アディン・ルェドナー]]&[[ルミシス>ルミシス・アロゥム]]と遭遇}
警官に追われていた彼らを、『悪』の者だと勘違いしたグリングリン。
警官を遠くへ投げ飛ばして、彼らを助けた。そこで交わした会話で、金の国とそれに関する情報を得た。
それがゲーティアがネル・ナハトの戦いに身を投じていくひとつのきっかけとなる。


&color(#32CD32){┼──}番外編最終話 無理に出張った結果がこれでゲス ~パシリの方が楽だった~
 &u(){水の国・港にて[[エクス]]&[[佃煮らぶみ]]&[[ヴァルトスラット]]と戦闘、完全敗北──死亡}
見上げるような超巨大異形、銀の三頭龍に乗って水の国・港を襲撃したグリングリン。
規格外のスケールで圧倒しようと海から街に迫ったが、上陸の瞬間、
佃煮らぶみの放った《呪術・丑ノ刻》により、足の力が奪われ、バランスを崩してその巨体は転倒。
龍の頭から転げ出てきたところでエクスと地上戦を繰り広げるも、ヴァルトスラットの不意打ちにより大ダメージを受け
その隙に必殺の間合いに至ったエクスは金色の一太刀、ヴァルトスラットは空・海・地全てを込めた万象の一撃──
グリングリンにその圧倒的ダブルパンチを捌けるだけの力は無く、虚しく砕け散ってしまった。

#endregion()

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