急所に関する用語

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急所に関する用語 - (2010/05/20 (木) 13:26:47) の編集履歴(バックアップ)


【正中線】
人間の正面に真っ直ぐ引いた縦線の事。
正中線には鼻、人中(鼻の下の窪み)、咽喉、心臓、水月(鳩尾)、金的(股間)と、
人体の急所がずらりと並んでいるため、不用意に正中線を晒すのは危険な行為とされる。

【鳩尾】
殴打されると呼吸困難を引き起こす。
また、突き刺されると大量出血を起こす。
格闘技などでは「水月」と呼ぶ事もある。

【人中】
鼻の下の窪みの事を指す。
殴打されると激痛を伴い、前歯が折れる恐れがある。
肉体的なダメージを受ける事は少ないが、心理的なダメージを大きく受ける。

【額】
ボクシングの影響からか打撃に強いと思われがちだが、れっきとした急所。
殴打されると脳震盪、脳障害の危険性があるため、額で攻撃を受けるのは推奨出来ない。
毛細血管が集まっているため出血量も多く、垂れた血が目に入る恐れもある。

【こめかみ】
殴打されると脳震盪を起こし、平衡感覚を失って倒れる恐れがある。
こめかみの下にある動脈を傷つけられると、脳梗塞により昏睡状態もしくは死に至る危険性も。
格闘技などでは「テンプル」と呼ぶ事もある。

【顔面】
額と同様、切られると大量出血を引き起こす。
肉体的ダメージを受ける事は少ないが、心理的なダメージを大きく受ける。

【眼】
切られたり突かれると失明する恐れがある。
実は意外に硬く、強く殴打されると眼球の裏側にある眼底骨という膜状の骨が砕け、脳に達する事も。
先端の鋭い凶器で突かれると、脳にまで貫通し即死する恐れがある。

【鼓膜】
非常に薄い膜で、破れると耳が聞こえなくなる。
圧力に弱く、お椀形にした手で打たれるだけで破れる事も。
破れると三半規管へのダメージから平衡感覚が狂う恐れがあり、
両方の鼓膜を一度に破られた場合、気絶する事もある。

【乳様突起】
耳の後ろにある、出っ張った骨の事を指す。
運動神経が走っていて、殴打されると麻痺して動けなくなる恐れがある。
この部分が損傷すると後遺症や昏睡の危険性があり、最悪の場合は死亡する危険もある。
ボクシングなどでは「アンダー・ジ・イヤー」と呼ぶ事もある。

【顎】
横から殴打されると、頭蓋骨と脳は反対方向に回転する。
その際、脳幹の毛細血管が切断される恐れがあり、先端を殴打されれば脳震盪を起こす恐れがある。
最悪の場合は意識不明に陥り、死に繋がる事もある。

【首】
首の近くには、同じく急所の乳様突起(少し上)や乳様突筋(前方首側面)もあり、
頸動脈を切られたり突かれたりすると約10数秒で死に至る、非常に危険な部位。
首の両側面を殴打されると、意識不明に陥る事もある。
また、頸動脈・頸静脈・首・胸・腹部の内臓の運動や分泌機能を司る迷走神経があり、
切られたり突かれたりした場合は、こちらもやはり死に至る。

【喉】
切られると大量出血を起こし、呼吸が困難になる。
また、殴打されると気絶したり、死に至る事もある。

【肩】
殴打されると腕の機能が一時的に麻痺する。
肩の付け根(脇下)には、腕に伸びる神経や動静脈があり、神経を切断されると手を動かせなくなる。
また、動静脈から大量出血をも招き、失血によって死に至る事もある。

【上腕二頭筋と上腕三頭筋の間】
指や腕を動かす神経の束があり、突かれたり深く切られたりすると腕が動かせなくなる。
また、深さにもよっては大量出血により、約15秒ほどで意識を失う。
その際、約2分後には死に至る。

【前腕部内側】
血管が集結しているため、切られると大量出血を起こす。
腱や筋が切断されると指を動かす事が出来なくなり、橈骨動脈を切断されると約2分程で死に至る。
表面を付近を掠めただけ場合、動脈出血ではなく静脈出血の場合がある。
この時はそれ程心配はなく、深さや出血具合にもよるが約10分後に止血処置を施しても充分助かる。
それでも十分に危険な部位である事に変わりはなく、用心が必要。

【手首】
すぐ下に尺骨動脈があり、切られると大量出血を起こす。
首吊りと並んで、自殺の方法としてはこれを切断するのが最もメジャー。

【肋骨】
一定方向から殴打されると簡単に折れる構造になっている。
また、折れた肋骨が肺に穴を開ける危険性があり、非常に危険。

【肺】
切られたり突かれたりすると大量出血を起こす。
心臓に次ぐ出血量で、呼吸器官でもある事から非常に危険。
肺が両方とも損傷した場合、約1分後に死に至る。

【横隔膜】
呼吸をするのに必要な器官であり、刺されると呼吸機能が著しく低下する。
酸素を体内に取り込む事も、二酸化炭素を排出する事も困難になり、呼吸困難を引き起こす。
また、身体の力が入らなくなってしまうため、戦闘する事も逃げる事も困難となってしまう。
殴打された際は横隔膜が収縮する事で、こちらもやはり呼吸困難に陥る。

【心臓】
深く突き刺された場合、即死に至る。
損傷すると1分間に約4000mlもの出血を起こす、脳に次ぐ人体最大の急所。
なお、一般的には血液量の30%(平均的な一般男性で1.5lほど)が致死量とされる。

【脳】
人体最大の急所である。
損傷すると昏睡や脳障害の恐れがあり、深く突き刺された場合は即死に至る。
頑丈で丸みを帯びた頭蓋骨に守られているものの、頭部を強く殴打された際は脳震盪を引き起こす事も。

【脾臓】
腹腔の左上部、横隔膜に接している。
殴打されると激痛を伴い、最悪の場合破裂する。
大量の血液を含む為、刺されると出血多量を起こし死に至る事も。

【肝臓】
殴打されると激痛を伴い、最悪の場合破裂する。
脾臓と同じく大量の血液を含むため、刺されると出血多量を起こす。

【腎臓】
動静脈と神経の束があり、過度に敏感な部位である。
殴打されると凄まじい激痛を伴い、刺されれば大量出血を起こす。
ここを刺された場合、痛みで声も出せずに死に至る事もある。

【膀胱】
神経の束が走っているため、殴打されると激痛が走る。
男性は金的がすぐ下にあるため、心理的ダメージも大きい。

【金的】
男性の持つ代表的な急所。
非常に無防備であるため、最も攻撃に弱い箇所と言える。
殴打されると激痛を伴い、最悪の場合破裂する。
攻撃された際の心理的ダメージも極めて大きい。
余談だが、睾丸が一度に両方とも潰れる事は極めて稀であり、
仮に睾丸が3つあった場合、3つが一度に潰れる確率よりも低いという。

【大腿部の付け根】
外腸骨動静脈が位置しているため、深く刺されると止血が難しくなる。
大量に出血するのは当然ながら、神経を切断されれば足が動かず立てなくなる。
もちろん、適切な処置を施せなければ出血死を招く。

【膝】
関節の周囲を攻撃されると、靭帯や筋を切断される恐れがある。
その場合は、当然ながら立つ事が難しくなる。

【脛】
皮膚の真下に神経繊維の束がある事から、攻撃されると激痛が生じる。
日本では「弁慶の泣き所」とも呼ばれる、非常に有名な急所の一つ。

【頸椎】
首の後ろに位置する。
脳へと繋がる運動神経の束があり、切断されると即死に至る。
殴打された場合も激痛を伴い、体が麻痺したり気絶する事も。

【大腿部】
殴打されると一時的に機能が麻痺する。
切られると座骨神経にまでその影響が及び、立つ事が困難になる。

【膝の裏側】
腱や靭帯を切断されると関節が動かなくなり、立つ事が困難になる。
うつ伏せの状態でここを殴打されると、地面と挟み込まれる事で膝が破壊される事も。

【アキレス腱】
切断されると体重を支えられなくなり、歩く事はもちろん、立つ事すら出来なくなる。
語源はギリシア神話に登場する英雄、アキレウスから取られており、彼はここを貫かれ命を落とした。
もちろん、アキレス腱を貫かれた程度で死亡に至るケースは、極めて稀である。