龍は眠る - (2008/12/04 (木) 10:21:24) の編集履歴(バックアップ)
龍は眠る
「龍は眠る」はミステリの女王・宮部みゆきの著書である。第45回日本推理作家協会賞
長編部門受賞作品。
新潮文庫より1995/01/30に発行。
目次 |
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1.あらすじ 2.登場人物 3.作者について 4.解説 |
あらすじ
「超能力」を持って生まれるのは、果して幸せなことなんだろうか?
嵐の晩のことだった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京へと向かう道すがら、自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。なんとなく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。「僕は超常能力者なんだ」――。その言葉を証明するかのように、慎司は昭吾の過去を言い当て、さらに二人が走行中に遭遇した死亡事故の真相を語り始めた。それがすべての始まりだった・・・。
登場人物
- 高坂昭吾
主人公。雑誌記者で、ある嵐の晩に自分を超能力者だと言う少年・稲村と出会ったことより、事件に巻き込まれていく。暗い過去を持つ。 - 稲村慎司
超能力を持った少年。自己の能力を社会に役立てたいと考えている。 - 織田直也
慎司と同じ能力を持った少年。人の心の裏表に絶望し、心を開けなくなってしまった。 - 三村七恵
子供の頃にあった事故の後遺症で、それ以来声をなくしてしまった女性。 - 小枝子
高坂の元婚約者。結婚直前に高坂がある能力に欠けた人間である事を知り、婚約を破棄した。 -
作者について
宮部みゆき(みやべみゆき)
1960年生まれ
東京都出身。東京都立墨田川高校卒業。
法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。作品について
公式ホームページによると、カラオケとゲームが大好きで、怪獣やUMAに興味があるらしい。解説
望まない能力を持った2人の少年の希望と悲しみが描かれた作品。
同じ力を持っていても反する道を選んで行った少年たちと、暗い過去を持つ雑誌記者との心の交わりが切なく強く、そして温かく表現されている。
また、内容的に冗長な部分がある、という意見もあるが、宮部さんならではの巧みな文章で長編ということを忘れて一気に読むことが出来る作品であると思う。
大沢オフィス-公式ホームページ「大極宮」ページ作者:A