小林和公(2013-09-03)

試合について

  • 2013年9月3日(火)
  • 楽天 vs. 西武 18回戦
  • Kスタ宮城

概要

西武・浅村の第3打席(※)、3塁走者ヘルマンがホームスチールを敢行。
セーフのはずが盗塁死との判定。
球審は小林和公。

※ この誤審によって3アウトとなったため、打席は完了していない

詳細

西武・浅村の第3打席、投手レイの投球時に3塁走者ヘルマンがホームスチールを敢行。
これを見た捕手の嶋は立ち上がり前進し、本塁上に移動した後に投球を捕球。
ヘルマンは本塁にスライディング。このとき嶋はヘルマンに触れていない。
これを見た球審の小林和公は、アウトと判定した。
この誤審により記録は盗塁死となったが、本来は打撃妨害である。

打撃妨害

公認野球規則7.07より本件に関係する部分だけを要約。
3塁ランナーが本盗を試みた場合、キャッチャーがボールを持たずに本塁の上またはその前方に出たときには、
ピッチャーにボークを課して、バッターは1塁が与えられる。
【注 1】バッターが打とうとしたかどうかは関係ない。
【注 2】すべてのランナーは、盗塁行為の有無に関係なく、ボークによって1個の塁が与えられる。
【注 4】ピッチャーが投手板を正規にはずしてランナーを刺そうと送球したときには、
キャッチャーが本塁上またはその前方に出ることは、正規なプレイであって、
バッターがこの送球を打てば、かえってバッターは守備妨害として処置される。

さらに簡潔に。
レイが投げたボールが送球でなく投球なら、嶋が捕球する前に本塁の上またはその前方に出た瞬間に打撃妨害。
浅村は1塁へ、ヘルマンは本塁へ進むことができる。

本件では
  • レイは投球した
  • 嶋は本塁の上に出た
ため、打撃妨害が適用される。

画像

赤い線は「本塁の上」かどうかを分かりやすくするための補助線である。
嶋の足と上体が本塁の上に出ていることが確認できる。

動画

正面からの映像および横からの映像。
ヘルマンの足が本塁に触れる前も後も、嶋のグラブはヘルマンに触れていない。
そのため、仮にレイの投げたボールが送球(打撃妨害ではなく本盗)だったとしても、アウトという判定は誤審である。
最終更新:2013年10月28日 05:45
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