Nemesis

No.7 ≪Nemesis≫

『能力者は―――皆殺しにするわ。』

『全員、絶対に・・・ッ!!』


機関の戦闘要員元No.6にして現No.7。
一度の降格によりノーナンバーズでの経験を経て、カノッサの合同会議時にNo.7へと昇格した。
その正体は謎のベールに包まれており、一切が不明とされているが
確認されている姿では、機関戦闘員防護用の濃い紺色のマントに身を包み
薄い茶髪を肩のあたりまで垂らしたセミロング・ヘアを持ち、更には顔を隠すように
頭部には最新式のタクティカル・ゴーグルを装着しているとのこと。
このゴーグルは機関によって作られた多目的用ゴーグルであり、魔力値やその他の戦闘状況を素早く演算し
最適な戦闘行動をとれるように装着者をアシストする新型のOSが搭載されている。

またシルバーフレームの大型リボルバー(44マグナム弾を使用)を装備している姿も見受けられ
能力と合わせて銃撃を操り戦うようだが、ガンマンとしての腕は並と言った所で
外見同様の少女である域を出てはいない―――尤も、戦闘行為自体には慣れている上に
現状彼女を突き動かす原動力ともなっている「怒り」を真の武器として戦う為、油断は禁物だ。



<――――能力―――――>



現時点で確認されている彼女の能力は「昆虫」に関するもの。
大きく分けて二つに分類できるその昆虫の能力のうち、ひとつは

指定した昆虫を召喚・使役し自分と共に闘わせる<Summon Insects>
そしてもう一つは
指定した昆虫と自身の肉体を融合させる<FUSION INSECTS>

である。

能力の発動条件は、たとえば前者なら<Summon Insects>と唱えた後に
<昆虫の名前>を叫ぶことで召喚することが可能になる。

<FUSION INSECTS>も同様で、呪詛の様なその言葉を唱えた後に
<昆虫の名前>を叫ぶことで、自らの肉体と昆虫との融合・変化が開始される。

前者は主に初期段階、後者は追い詰められた時に使用する傾向にある。

以下は、≪Nemesis≫現在までに使役・融合した昆虫の詳細


【Summon Insects】

<Centipede>:身の丈10mはある巨大なムカデを召喚し使役する。
現在に至るまで、Nemesisの戦闘において最も使用頻度の高い召喚昆虫である。
高い戦闘力を持ち、無数に生えた足は興奮が高まると延長され、刀のような鋭さで相手を切り刻む。
また表面の骨格は非常に固く、防御力にも優れている。唯一、俊敏さには欠ける弱点を持つ。


<Scorpion>:5mほどの巨大なサソリを召喚・使役する。
俊敏な動きと強固な甲羅、そして抜群の切れ味と鋼鉄を砕く怪力が合わさったハサミを武器に相手を倒す。
また尻尾には強酸性の毒を仕込んだ毒針が装備されており、総じて非常に好戦的な召喚昆虫である。


<Dragonfly>:巨大なトンボを召喚し、使役する。
主に逃走、急行用の移動に用いられる昆虫で、戦闘の際に使用されることは少ないが、
大きな両羽を羽ばたかせて突風を生み出したり、飛行する相手を追撃したりする際にも呼び出される事がある。
上記の二種とは逆に非常に脆く、攻撃に対する防御法を持たない反面、機動力とスピードは使役する昆虫の中で
随一と言ってもよく、一瞬で超高度まで飛翔し戦闘機のような速さで追っ手から逃げ切ってしまうという。


<Locust>:巨大な蝉を召喚・使役する。
格闘能力が低い代わりに、この昆虫は羽根が生み出す超音波を武器に遠距離から音と波による攻撃を可能にする。
いわゆる後方支援タイプの昆虫で、必殺の超音波砲は直撃すれば鉄やコンクリートすら軽々と砕く。


<Butterfly>:少数の真紅の蝶々を召喚・使役する。
他の召喚した昆虫とは違い、このButterflyは大群、もしくは小規模の集団単位で扱う事が多く、
その為一体一体は普通の蝶々と同じ程の大きさしか持たない為、一見すると美しい蝶の群れにしか見えない。
だが決して侮ることなかれ、この蝶の武器は体格でも数でもない、その鱗粉にある。
数体の蝶々から発せられる鱗粉は赤く燃え、空気に触れ続けると引火し爆発を起こす強力な武器となる。
飛翔している間は相手に纏わり、ころ合いを見て一気に爆破。真紅の燃える夜空を不気味に飛翔する狩人だ。



【FUSION INSECTS】


<LONG HORN BEETLE>:カミキリ虫との融合態。
他の二体に比べてバランスの整った融合形体で、もっともオーソドックスな戦闘状態といえる。
Nemesis自身も戦闘ではまずこの形態で戦い、相手の弱点を見極めた後に他の形態に移行する事を戦法とする。
融合により強化された外見はもはや人ではなく、昆虫のような装甲と触覚、そして棘を持ち見る者に恐怖を与える。
武器は融合により共に強化されたシルバーフレームのリボルバー(黒ずみ、更に肥大化している)で、
弾丸はカミキリ虫との融合で得る「全体強化」の特殊能力により威力が底上げされている。
彼女の使用しているカスタム・リボルバー拳銃はNemesis自身の生体細胞がフレームへ組み込まれており、
言わば「肉体を持つリボルバー」と化している。それ故に彼女が昆虫との融合を開始すると
能力はNemesisの肉体と同時にリボルバーをも変化させてしまう―――という仕組みになっている。
通常形態での一撃ですら対物大口径狙撃ライフルと同等以上の破壊力を軽々と産み出す事が出来、
生体エネルギーを弾丸・火薬へと変換し放つ「ストイライク・ブリッド」は現代戦車の主砲並の破壊力を誇る。
他にも格闘戦や肘から延びる鋭利な刃(これはカミキリ虫の顎が変化した武装である)を用いた近接戦闘を得意とし
強力なマグナム拳銃と、融合で得た高い身体能力を駆使して敵を討つ。


<BEETLE>:カブト虫との融合形態。
バランスの整った標準態のLONG HORN BEETLEと違い、純粋な「怪力」にのみ特化したパワー形態。
スピードを廃し、その代りに得た超絶的なパワーと、カブトムシ由来の圧倒的な重装甲で敵に立ち向かう。
攻撃を避けず、正面から分厚い装甲で受け止め、融合によりリボルバーが変化した強力な『重火器』―――
カブトムシの角を模した、二対に分かれた銃口を持つ大型ショットガンを以て、相手を貫く重戦士。



<STAG BEETLE>:クワガタ虫との融合形態。
他の二体とは違いこちらはスピードと反応速度の強化に重きをおいた戦士。
装甲を軽くし、攻撃力も低くなる代わりに得たのは圧倒的な速度の世界。
人ではない昆虫ならではの野生の勘と、反射神経を駆使した高速戦闘は見る者を圧倒する。
武器はリボルバーが変化する事で生じるクワガタのアゴを模した二対のノコギリ。
切れ味は良いが、他の融合態と比べると攻撃力不足は否めない。代わりに、連撃でそれをカバーする。


以上が召喚・融合の現時点で分かっている種類だが、
戦闘条件として「どちらか二つずつ」の使用しかできない。
たとえば召喚のみに限り戦闘をするなら一度の戦闘中に二体まで。
融合に限るなら、二回まで。

それ以上は体への負担が大きく今のNo.7には不可能であるようだ。
しかも融合を二回連続で行うだけでも肉体への反動は大きく、
その為にNo.7は定期的な検査を受けなければならない等、諸々の理由で機関の基地へと通う事が義務付けられている。
それほどまでして能力と肉体を維持せねば生きない理由。

それは彼女の過去に繋がる理由があるようだが――

現時点では、彼女の住んでいた村が破壊された事、そして家族を自分以外全て惨殺されたことだけが分かっている。
その犯人が誰なのか、能力者なのか、生きているのか否かは不明である。

また、最近では度重なる人体改造と能力の過度な使用により肉体が劣化し始めており
精神安定剤やなんらかの調整薬、幾本もの注射器を常に持ち歩き
興奮状態になったときにそれらを使用している姿も見受けられる
そのため十代後半にして腕には多量の針の跡が残っていて痛々しさを増している――。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2015年02月04日 15:59