――――――――それは、出来損ないの英雄譚
【名前】鳴海 雪斗
【容姿】
【見た目は十代後半から二十代前半、若いにもかかわらず色素の抜けきった白い髪が特徴的な男だった】
【顔立ちは悪くはなく、かといって特筆するほどよくもなく、どこか困ったような表情を浮かべているため頼りない印象を受ける】
【安い薄手のコートに色落ちしたジーンズ、履き古したスニーカーに身を包んでおり、どこか貧乏臭い雰囲気が漂っていた】
【能力】
平常時でもある程度高い身体能力を有しており、また常人とは比べ物にならないほどの頑丈さを持つ。
近接戦闘に関しては類まれなセンスを有している。これは実践の中で『血の中に眠る才能』が磨かれていった結果であり、生まれついての物では決して無い。
『魔人細胞』
飛躍的に保有者の戦闘能力を高めることが出来る万能細胞。
身体能力や治癒能力の上昇や魔力量の激増など効果は人それぞれで、より自身に適した形で進化していく。
ただしその代償は重く、常人であれば一分と生命を保つことが出来ない。
魔人細胞は通常の細胞を喰らい、より根強く侵蝕していく。そして保有者がそれに耐え切れなかった場合、死よりも辛い激痛を味わいながら肉体が崩壊してしまう。
耐えられたとして侵蝕が進むごとに人としての意識は失われていき、更に戦闘へと特化した存在へと変えられていってしまう。
最終的には自己を損失し、ただ戦う為だけの存在へと堕ちていく。
『魔人錬成・断片解放』
己の身体の中に眠る魔人細胞を目覚めさせることにより、身体能力の向上及び魔力の一部を解放する。
腕に魔神の鎧が形成され、魔力を消費することによって魔力弾の発動と火炎属性の魔術を使うことが出来る。
また魔力を体内で練り上げることにより一時的な身体能力の更なる強化を行う事も可能。
ただし肉体にダメージが残りやすくなるため、多用は出来ない。
生成した武器は断片解放が解けると消える。侵食率は低く、基本の戦闘はこの形態で行われる。
『魔人錬成・完全開放』
魔人細胞を完全に覚醒させ、侵食率を極限にまで上げることにより身体能力の超強化及び治癒能力の上昇、魔力の解放を行う。
身体能力一つとっても化け物じみた戦闘力を有し、治癒能力は千切れた四肢が再生するほど強力。
魔力の上限も断片解放とは比較にならないレベルであり、魔力砲撃が可能になる。
ただし使えば使うほど魔人化が驚異的な速度で進んでいく。特に治癒能力は行使するたびに加速的に魔人細胞が活性化されてしまう為、多用は絶対に避けなければならない。
彼の完全開放は侵食率を90%前後にまで上げるため、一度使用すると自力で戻るのは不可能。薬を使用することによって侵食率を下げることが出来る。
侵食率を下げる薬は元々九錠持っていたが三錠使ったため、完全開放を使える回数は残り六回。
【装備】
『魔人支援型吸血生物』
真っ黒のまんじゅうに一つだけ目がついた謎の生物。彼と同じ研究所の実験動物らしい。
本来不定形であり、あらゆる形状とある程度の硬度を操ることが出来る。
普段は彼のポケットなどに入り込んでおり、侵食率を下げる薬の入った携帯薬箱を守っている。
魔人細胞の侵食率をチェックすることができ、人語を理解し話せるため彼の良き友人である。
【経歴】
どこかで誰かが行った計画の実験動物であり、計画当初の被験体の数少ない生き残りで計画の失敗作の一つである。
計画の名は『英雄創造計画』、その名の通り人為的に英雄を生み出す為の計画だった。
先ず最初に生み出されたのは、被験体に驚異的な戦闘能力を与えることが出来る『魔人細胞』。
しかしそれは常人には耐えられる物ではなく、細胞を植え付けられた被験体は尽く自壊した。
ならば次は其れに耐えうる存在を作ればいい。強きものを更に強く、其れを自在に生み出せれば実験は成功といえるだろう。
古今東西で集められた英雄と呼ばれる者達の体細胞からクローンを生成し、それに細胞を移植する。
被験体の多くはやはり自壊し、一部はなんとか形は保つも意識は無く、本能のままに暴れる獣とかす。
それは強力な戦闘能力を持っていたが、制御が効かなければ戦力とは言えない。よって実験は再び失敗した。
正常な思考を失った研究者たちの次なる一手、それは英雄のクローンたちを殺しあわせてより強力な個を作り出す『英雄の蟲毒』。
かくして大量生産された実験体達は互いに互いを殺し合い、やがて七人の子供達が生き残った。
蟲毒の中で生まれた彼らは皆が細胞に耐え、我がものとする。実験は成功した。
そして其の数日後、実験体の一人が暴走。研究所は廃墟となり実験体達は姿を消す。
その内の一人であり、七人で最も出来の悪く失敗作と呼ばれたのが、彼だった。
その後彼は街で力を暴走させ二億の借金を背負い、アルバイトをしながら極貧の生活をおくることとなる。
最終更新:2015年02月23日 02:33