スタン・バークレイ
【容姿・人物】
冬場にも関わらず、ぴったりとした白のタンクトップにホットパンツのみを身に纏い、
赤みがかった燃える様な茶髪をポニーテールに纏めた、顔立ちの良く整っている20歳前後の女性。
―――……という、派手で悪目立ちする格好をしている人物だが、
実はその正体は人間ではなくなんと「恐竜」 、しかも『T-REX』であるという、
なんとも摩訶不思議で、この世界らしい"規格外"な存在。
恐竜・ティラノサウルスが何らかの変化で「擬人化」という特殊な『能力』を身につけ、
その力を用いて一時的に人の姿を借りている女性―――それが彼女である。
自分でもその事をよく分かっていないようで、何故こうなったのかは不明である。
ただし、元々この世界のどこかで生まれた為、大分俗世には馴染んでおり、
その証拠に人間世界の事は大方理解はしていて、人語もかなり話せる。
だが、頭脳はいつまでたっても恐竜、擬人化の能力で少し底上げされてはいるが、相当なおバカ。
本能と野生に忠実で、寝たい時に寝、食べたい時に食べ、喧嘩したい時に喧嘩する。
良くいえば自分に素直、悪くいえば、やっぱりただのバカである。
性格は非常に好戦的で、ティラノサウルスの気性の荒さを体現するかのような荒々しい口調で話す。
肩がぶつかっただけでも怒り、喧嘩が起ろうものなら相手をブチのめすまでその怒りは止まらない。
種として、恐竜の方が人間よりも強く、勇敢で、優れた存在であると自負しており、
その種の頂点に立つREX(王様)の名に強い誇りを持っている為、人間の事は往々にして見下しがち。
恐竜>>>>>>>ニンゲン というヒエラルキーが彼女の中で逆転するのは当分先の事になりそうだ。
現在、「とある人物」の下で保護されており、その人物が経営する私的な教育機関に通う、言わば「恐竜学生」となっているようだ。
『テメェ……喧嘩"買って"んのか、アタシに"喧嘩買って"んのか、オイ!!』
『あーいいぜ、なら売ってやる! その喧嘩、売ってやるよ!! (致命的な勘違い)』
【能力・戦闘】
能力名は「THE LOST WORLD」―――現代に蘇った恐竜の彼女に対し、敵対した人間達が名付けたネーミングである。
太古の世界がまだ存在しており、"恐竜"が生き残っていたという内容の、異世界から輸入された大昔の"ある名作映画"がその由来だ。
先述した通り人では無かった恐竜の彼女が"何故か"手に入れてしまった"擬人化"の力で、
大型獣脚類である筈の彼女を普通の人間の姿へと変化させる事が出来る、というユニークな能力である。
どういった経緯があってこの力が発現したのか、それにはどんな意味があったのか、現状不鮮明な事は多いが
そもそもなんで恐竜が生き残っているの? という疑問の方がよっぽど奇怪でそして神秘であるのは言うまでも無い。
戦闘法は至って単純、恐竜の姿に戻ってその巨体と怪力を駆使し相手を圧倒する、というなんともシンプルでそれ故暴力的なもの。
攻撃能力はまさに破格と言って良い程高いが、その分12mを超える巨体は大柄なので攻撃も当たりやすく、
強大な火力を有する上に、小回りが利く"能力者"相手には、あまり効果を期待できない戦闘スタイルでもある。
しかし、巨大生物との戦闘や大型兵器における対応力の高さは随一で、周囲の全てを破壊しながらド派手に戦うその姿は
まさに太古の王者の名に相応しく、誇り高い野性を感じさせる―――絵面がほぼ「怪獣映画」みたいな状態になる事を覗けば。
しかし真の問題点は、彼女の能力が"擬人化"という物である点だ。
戦闘中、熱血で脳みそ筋肉の彼女の興奮が高まって、戦意が高揚すればするほど、そう、
それに呼応する様に"THE LOST WORLD"の力も"増長"してしまう為、恐竜でいられる時間が短くなってしまうのだ。
戦闘がノッてくればくるほど、力が強まり強制的に人の姿に戻ってしまう、という、しょーもない悪循環を抱えているのが最大の欠点である。
ただし、これは全てにおいて欠点であるという訳でもなく、
対能力者や対人間、対小型生物等に対しては恐竜の形態よりもむしろ
人間状態の方でこそ効果的に力を発揮する事もある様。
と言うのも、人間形態であっても彼女が"ティラノサウルス"である事に変わりはなく、姿形こそ人間であってもその身に秘められたパワーは規格外の超人染みたモノだからだ。
握力は容易にコンクリートを握り潰し、蹴ればアスファルトは捲れ、体当たりでトラックを粉砕する。
まさに"スーパーマン"の様な高い身体能力を発揮し、人間形態では我流の喧嘩殺法を駆使して
正面切っての肉弾戦で強力な能力者達に立ち向かっていく。
その小柄な体躯と、野生の反射速度を利用し、
拳に込めたT-REXの超パワーで、敵を正面から一撃粉砕する。
この直線的な戦闘こそが彼女の持ち味であるのだが、矢張り人間時より恐竜時の方がお気に入り、で在る様だ。
最終更新:2019年01月25日 18:54