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第二部 行動中のツボ
歩行
前の人とある程度の間隔をとる
前の人と離れすぎない。離れたら「ストップ!」の掛け声(2010年3月30日 五百倉 追記)
後ろの人が見えなくなった時も「ストップ!」の掛け声(2010年3月30日 五百倉 追記)
前から人が来たときは先頭の者が後ろに呼び掛ける(2010年3月30日 五百倉 追記)
隊列が長い場合、中央付近の者が掛け声を伝言する(2010年3月30日 五百倉 追記)
常に5歩くらい前を見て、足場の安全を過任師ながら歩く
大股で歩かない
濡れた石や木は滑りやすいので乗らないように
ルートを確認しながら歩く
分岐では必ず地図を確認し、推測で動かない
一番体力のない人に合った速度で、余裕のある歩き方をする
足首をよく曲げて靴底をフラットに置き、グリップを最大限に生かす
下りでは腰を引かず、心持ち前傾姿勢で、膝のクッションをきかせる
平地では毎分約60mのスピードで歩くと良い
山では平地の半分のスピードで歩くとよい
上りも下りも一定のスピードで歩くようにする
下山するまで気を抜かない
ただ歩くだけでなく、いろいろ楽しみながら歩こう
ルートファインディング
確実に歩くためにはルートファインディングが大切
一般には登山道のない岩場や沢や雪道などを上るときの用語
地図や標識・矢印・テープなどを手がかりに進むべき道を発見する
発見し決定したルートをより確実に登るにはどうしたらよいか考える
疲れずに登るためのペースや、どこで休憩したらいいかを検討する
先入観を持たずに客観的に現在地を把握しながら歩く
天候の変化に合わせて、より歩きやすいコースを選択する
標識を鵜呑みにせず地図とコンパスで確認しながら進む
標識の距離や時間は当てにならない
岩場
稜線上のコースに岩場があることもしばしば
基本を忠実に守れば、一般コースの岩場はさほど困難ではない
常に三点支持の原則を厳守する
正しい歩き方を覚えて恐怖心を取り除く
度胸だけで突進するのは非常に危険
恐がりすぎず、侮りすぎず、適度の緊張感を持って通過する
三点支持
三点支持は岩登りの基本で、最も楽で安定した体勢
三点支持とは、両手両足4つのポイントのうち、新しい手掛かり(ホールド)や足掛かり(スタンス)
同時に2点を動かすとバランスを崩す
歩き方
岩場でも"足で登る"のが基本
安全が確保できる間隔をとる
バランスやスリップには細心の注意を
岩場では軍手をしいていると滑るので着用しない
靴底をフラットにおき、体の重心が常に足の裏に抜けるようにする
恐がって岩にしがみつかず、体が鉛直になるようにする
体を岩から離すことで、重心が鉛直方向にかかり安定する
悪天候の場合はなるべく岩稜を避け、別コースにするか停滞するのが賢明
岩場は濡れると滑りやすく、登山者も雨の不快感から注意散漫になる
コースから外れないようにペンキの印などに従う
マークに従えば一番安全で簡単なルートになる
ガスなどでルートを見失いやすいときは必ず目印を確認しながら進むこと
登り方
常に足にすべての体重がかかっていることが大切
手に力をかけて登ると、ホールドが不安定だったり手が滑ったりした場合非常に危険
少なくとも靴の半分ほどはのせられる、より確かなスタンスを探す
かかとを下げ気味にして体重をかけると安定する
ホールドは頭から少し上くらいが安全
腕がのびきった状態になる高さは危険
体がのびきった体勢では、次の動作に移るときのバランスが極めて悪くなる
あせらずに少しずつ登る
下り方
登りと逆の動作をする
体が動いていないときの形はまったく同じ
座り込むようによく下が見える姿勢で、ホールドはなるべく腰あたりにとる
しっかりホールドをつかんでから足場を定め確実に一歩をおろす
3、4歩小刻みに下るまでホールドは動かさない
下りのほうが難しいが、怖がって腰を引くと、よけいに不安定になる
下降時も恐怖心からへっぴり腰になりがち
岩場の下りは重心が下がり過ぎないように
少しの段差でも、飛び降りたり、飛び移ったりするのは厳禁
飛び降りて、バランスを崩してそのまま滑落という事故は多い
姿勢・体勢
岩にしがみつかずに体を岩から離すのが基本
体をできるだけ岩から離して、足元がよく見える体勢をとる
そうすると体重が鉛直にかかり安定性が増す
恐怖心から岩にしがみつくと体重が足にかからず、滑りやすくなる
ホールド・スタンス
足場・ホールドをよく見て、安全を確認する
浮石・落石に注意
無理のないホールド・スタンスを
ホールドはあまり高い位置に取らない
ホールドはしっかり確保するのだが、手首がスムーズに動くようにする
ボルトを足場にするときは、土踏まずのところにボルトがくるようにする
足場を浅く取ったり、横向きに取ったりしない
落石
落石を起こしたら、大声で下の登山者に知らせる
一般ルート以外の岩稜から登る人がいることを忘れない
落石は、ほんの小さな石であっても、大落石を誘発することがある
落石を起こしても知らん振りをするやつは極悪非道
落石を起こさないように十分注意する
鎖
危険度の高い岩場の登降の補助として付けられたもの
鎖はあくまでもホールドの補助であり、基本的にはバランスを保つだけのもの
三点支持で通過することを優先させる
全体重を鎖にかけて登るのは危険
腕だけで登る形となり、足元がおろそかになる
手はあくまでも補助であり足で登る
下りもよほどのことがない限り三点支持で
鎖場は一人ずつ通過する
一本の鎖に何人も数珠繋ぎにならない
鎖があるところでも鎖を使わずに登ったほうがよい場合もある
鎖はホールドがどうしても取れない場合に使うのがベスト
梯子
梯子も三点支持で通過する
梯子と向かい合う向きで上り下りする。(2010年3月30日 五百倉 追記)
体を離し、足下をよく見て一歩一歩ゆっくり行動する
腕をのばすことで上体が梯子から離れる
下りも上る時と同じ姿勢で下る
特に木製の梯子の場合、破損などがないかよく確かめながら歩を進める
折れそうなところは段を固定してある端に足をおく
間隔を開けてひとりずつ通過するのは言うまでもない
ガレ場ザレ場
大きな石がゴロゴロしている所をガレ場という
細かい石がいっぱいあるところをザレ場と言う
ガレ場では浮石に乗ってバランスを崩さないよう注意
ルートを見失いやすいので注意して歩く
ザレ場では石を崩さないように
ザレ場では靴の中に石が入りやすい
靴の中の小石は靴ずれの原因になるので、すぐに取り去る
トラバース
岩場や雪上を横切ることをトラバースという
トラバースは案外難しい
片側が山で片側が谷なので、体が山側によりかかりやすい
落ち着いて恐怖心を押さえ込み、ルートをよく見る
確実なスタンスを探し、足運びは慎重に
カニの横這いの要領でスタンスの足は爪先を岩場に直角に置く
ザックが岩にあたって振られないように注意
難しいトラバースには必ず鎖が設置されているので補助に使える
雪渓
構造
氷河地形のカールや谷筋に雪が溶けて残ったもの
歩きづらいガレ場や藪を多い、涼しく快適なトレイルを提供してくれる
しかし危険なクレバスや落とし穴が隠れている厄介なもの
冬の積雪が融解、再凍結を繰り返して、堅く締まって残雪となる
谷筋のように底に流水がある場合、雪が内部から溶けてどんどん空洞化する
スノーブリッジを形成して中央部と両岸部が特に薄く崩れやすい
クレバスには近づかない
雪渓の一番厚い、中央部とサイドの中間にルートを取る
大雪渓には実際そのようなところにルートがつけられ、目印で示してある
歩き方
ゆっくりと足の裏全体を雪面にフラットに置いて、靴底の摩擦を最大限に生かす
傾斜に合わせて足首を曲げて歩幅を狭く確実に体重を移動させる
スプーンカットを利用して足をフラットに置く
何かあった時すばやく行動できるように間隔を十分にあけて歩く
足元ばかり見つめて登っているとルートを誤ったり、落石に気付かなかったりする
緩やかな斜面では靴底の摩擦と体重を使ったフラット歩行
急な斜面では蹴り込むようにして歩くキックステップ歩行
状況に応じた歩き方をする
アイゼンを使用した方が安全だが頼りすぎない
夏の雪渓などでは四ツ爪アイゼン(亀の子アイゼン)で十分
雪渓上の落石は音がしないので常に注意しておく
雪渓上で大休止しない
冷えやすいので服装に注意
キックステップ
キックステップとは足を雪に蹴り込み、足場を作りながら進むこと
膝を支点にして自分の体に直角に爪先を蹴り込む
下降の場合はかかとを蹴り込んで足場を刻む
上りと同じように鉛直に荷重をかける
下りで爪先が上を向いていると、バランスを崩して転倒する
へっぴり腰になりがちだが心持ち前傾姿勢で、膝を十分に曲げ一歩一歩確実に下る
休憩
1時間ごとなど間隔を決めて休憩する
体が冷えないように汗を拭いたり、何か羽織ったりする
水は少し控えめにとる
アメをなめたり何か食べたりして、エネルギーを補給すると良い
胃に負担を書けないように程々に摂取しよう
小休止の時には座り込まずに軽く動くと良い
休みすぎると体が冷えて筋肉の痙攣などが起こり、体調が崩れる
道を占拠することのないよう適当な場所を見つける
植物を踏みつけないように
行動食
行動中にとる食事のこと
毎日単調にならないよう工夫しよう
食べやすく消化の良いものにする
炭水化物と糖分を主体にすると良い
カロリーメイト等も有効(2010年3月30日 五百倉 追記)
紅茶やスポーツドリンクなどで水分の補給も同時にする
何回かに分けて少しずつ食べるのが理想(2010年3月30日 五百倉 編集)
水
山では水は非常に貴重である
他人の水をあてにしない
個人のポリタンの水も共同装備である
ポリタンをカラにしないよう水場で水を補給しておく
水を飲みすぎない
冷たい水を一度に大量に飲むと腹痛の恐れがある
北アルプスの谷の水はほとんどが大腸菌がいっぱいで飲めない
水の貴重な稜線の山小屋では、宿泊者以外には水を売るところもある
ケガをしたときに傷口を洗い流せるよう、ポリタンの中身は水にする
ポリタンの水には限りがあることを考えて計画的に飲もう
「第二部 行動中のツボ」をウィキ内検索
最終更新:2010年03月30日 01:14
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はじめに
第一章 山歩のツボ
第二章 準備編
第三章 山中編
第四章 知識編
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