第一話

 雨が激しく岩壁に打ち付ける。ここは、アントヘル監獄。
豪雨と雷が奏でる無秩序な音楽と競うように、警報がけたたましく鳴り響いている。
そんな中、囚人が脱獄にトライしていた。
囚人は、ウェイン、アデル、ベーコン、カルロス、DADの五人。

アデル「ダメダ…脱出ルートは全部ポリ公が塞いでやがる…」

ベーコン「クソッ…見張りは睡眠薬で眠らせておいたはずなのに…なんでだよッ!!」

アデル「こうなったら一か八か強行突破に賭けるか…」

ウェイン「強行突破じゃどうにもならん。仮に抜けたとしても、脱出ルートが特定されて、捕まるのは時間の問題だ!」

アデル「じゃあどうするんだよ!」

ウェイン「森を通って町に出るッ。」

カルロス「周り一面崖だぞ!どうやってこの崖を降りるんだよ!!」

アントヘル監獄は森の中に建てられていて、更に監獄は周り一面崖に囲まれている。いわば自然の要塞なのだ。

ウェイン「岩壁にくさびを打ち込んでおいた。俺の言うとおりに進めば降りられるだろう。問題は、森の中から迷わずに出られるかどうかだが、それも策があるにはある。」

ウェインは周到に作戦を計画していたのだった。

アデル「わかった、俺はウェインに賛成する。」

ポリ公「いたぞー!!」

ウェイン「時間がない。みんな、俺についてきてくれ。」

アデル「わかった!」

ベーコン「俺たち5人全員、生きて故郷に帰ろうな!!」

ウェイン「ああ!」

ポリ公「おまえら待てー。崖から落ちたら死ぬんだぞー!あっ…あの馬鹿共…。」

ウェインをはじめとする5人の脱獄囚は崖の中に消えていった。


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最終更新:2015年11月01日 12:00