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**あおひと@海法よけ藩国様からのご依頼品 &italic(){ 「よかったんじゃないか。飯が旨かったし、あーえーと、飯が旨かったし」-奥羽恭兵} 雲ひとつない秋晴れの空。ここは海法よけ藩国に一週間の突貫作業で作り上げられた結婚式場。 式場には来客たちを迎えるための白いテーブルに色とりどりの花を集めて作られた飾り花、そして装甲車やI=Dなどの鋼鉄の塊が鎮座していた。 これは普通にありそうでちょっとない二人の話。 &italic(){ 「ノーコメント」-ソウイチロー・黒崎} 新婦の名前は蒼のあおひと。元の名前は苗字のないただのあおひとと言いました。 新郎の名前は蒼の忠孝。元の名前は善行といいますがそこら辺は今回どうでもいいので割愛。 二人の出会いは小笠原の海でした。 出会って数分で「他の事は夜でだって出来る」とのたまう忠孝さんでしたが、「忠孝さんの連れて行ってくれる所ならどこへでも」というあおひとさんでしたから全然問題ないどころかバッチコイというよく似た二人だったのです。 &italic(){ 「いい式だったんじゃないかな。ソーニャとの式?僕はいつでもいいんだけど」エミリオ・スタンベルグスターチス} 二度目は体育祭。 紆余曲折を経て二人三脚で対決する事になった二人。エステルという女の子とペアを組んだ忠孝さんにちょっとやきもちを焼くあおひとさん。 だがしかし、「いえ、嫉妬されるの、僕は好きですから」と言われた挙句にお姫様抱っこをしてもらい、許してしまうのが乙女心。 &italic(){ 「とてもいい式だったと思います」-暁ゆかり} それから何度かの逢瀬を重ねて二人が想いを通わせた頃、忠孝さんは仕事で遠い遠い戦場に行く事になりました。 初めてキスをした、小笠原の海岸で二人は約束をしました。早く帰ってくる、と。 忠孝さんを乗せた船が港から出て行った後、あおひとさんは待ち続けました。 いじわるな笑顔のカピパラに似た人とサイコロを振りながら忠孝さんが無事帰ってくるのを何日も何日も待ち続けました。 季節は二人が出会った夏から、いつの間にか秋へと移り変わっていきました。 &italic(){ 「は、はい!ええとおめでとうございます!」-後藤亜細亜} ある日、小笠原に戦場からの船が戻ってきました。 あおひとさんは慌てて一番いい服を着て、出迎えに向かいます。 船から下りてくる人々、生きて帰れなかった人たち。そして、怪我をしてたけど自分の足で戻ってきた忠孝さん。 二人は離れ離れになる前に交わした約束通り、長いこと抱き合うのでした &italic(){ 「(にこにこと笑っている)」-純子} そして再会してからもいろいろとここではお話できないような事があって、二人は今日、晴れて式を挙げることになります。 両側を固めるのは管弦楽と吹奏楽のスペシャリストとして選抜された軍楽海兵隊員たち。 そして国の方針で何故か女装をしてブルマーを装着した男性陣と女性陣。 そんな中を歩いていく新郎と新婦。やや緊張した面持ちのあおひとさんに忠孝さんはいつも通り笑いながら語りかけます 「後悔していませんか?」 「いいえ、まったく」 そう答えるあおひとさんの顔は幸せそのものでしかなくて、 「まあ。後悔させないよう、がんばります」 「はい、いっぱい愛してくださいね」 言葉通り、その後三人の子宝に恵まれる事になるのですがそれはまた別のお話。 ぼへー、とかべほー、とか言っていた和服姿のよけ藩王、海法紀光さんが今日の良き日に、と二人に言いました。 「誓いの言葉をどうぞ」 「誓います。死が二人を分かつまで。私のほうは、そのあとも」 「皆様の前で誓います。死が私たちを分かとうとも、愛し続けると」 「それでは、よけ藩国藩王の名と、一同の祝福の元に、二人の婚姻を認めます。異議ある者は今すぐ述べよ。 さもなくば永遠に沈黙せよ」 そう言ってこっそり指を折りながら数を数えるよけ藩王。20ほども数えた頃でしょうか、俺発言のタイミング間違ってないよなというような表情でおそるおそる二人に声を掛けます。 「では、誓いの口づけを」 今日は、怒られないと思いますよ、と囁く忠孝さん。 「…別に、みなさんきっと、もう諦めてらっしゃいますから…。好きなときにしてください」 してくださいというか…ええと、はい。してほしいです。とその後にぼそぼそというのはやはり人前を気にしてのことでしょうか。 忠孝さんは微笑むと、はい。と言ってキスした。 それは今までの中で一番長い長いキスで、一番優しいキス。 拍手が鳴り響いて、祝砲が撃たれて、そして外では爆発。 対空射撃を行っていた装甲車たちが次々に戦闘不能に追い込まれる。 空には銀色に輝く一体の人型兵器。ラウンドバックラーが猛威を振るっていく。 現場の指揮官らしき男がI=D部隊に出動を命じた。隠蔽されていた部隊が次々と踊りかかっていく。 そんな景色を背景にしてのキス。それは長い長い時間を経て達成された約束。 忠孝さんを、あおひとさんは、ぎゅーと抱きしめて誓うのです。 やっぱり普通には終わらない。そんな秋の日の戦い ---- **作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) #comment(,disableurl) ---- 御発注元:あおひと@海法よけ藩国様 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=248;id=gaibu_ita 製作:高原鋼一郎@キノウツン藩国 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=557;id=UP_ita ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|
**あおひと@海法よけ藩国様からのご依頼品 &italic(){ 「よかったんじゃないか。飯が旨かったし、あーえーと、飯が旨かったし」-奥羽恭兵} 雲ひとつない秋晴れの空。ここは海法よけ藩国に一週間の突貫作業で作り上げられた結婚式場。 式場には来客たちを迎えるための白いテーブルに色とりどりの花を集めて作られた飾り花、そして装甲車やI=Dなどの鋼鉄の塊が鎮座していた。 これは普通にありそうでちょっとない二人の話。 &italic(){ 「ノーコメント」-ソウイチロー・黒崎} 新婦の名前は蒼のあおひと。元の名前は苗字のないただのあおひとと言いました。 新郎の名前は蒼の忠孝。元の名前は善行といいますがそこら辺は今回どうでもいいので割愛。 二人の出会いは小笠原の海でした。 出会って数分で「他の事は夜でだって出来る」とのたまう忠孝さんでしたが、「忠孝さんの連れて行ってくれる所ならどこへでも」というあおひとさんでしたから全然問題ないどころかバッチコイというよく似た二人だったのです。 &italic(){ 「いい式だったんじゃないかな。ソーニャとの式?僕はいつでもいいんだけど」-エミリオ・スタンベルグスターチス} 二度目は体育祭。 紆余曲折を経て二人三脚で対決する事になった二人。エステルという女の子とペアを組んだ忠孝さんにちょっとやきもちを焼くあおひとさん。 だがしかし、「いえ、嫉妬されるの、僕は好きですから」と言われた挙句にお姫様抱っこをしてもらい、許してしまうのが乙女心。 &italic(){ 「とてもいい式だったと思います」-暁ゆかり} それから何度かの逢瀬を重ねて二人が想いを通わせた頃、忠孝さんは仕事で遠い遠い戦場に行く事になりました。 初めてキスをした、小笠原の海岸で二人は約束をしました。早く帰ってくる、と。 忠孝さんを乗せた船が港から出て行った後、あおひとさんは待ち続けました。 いじわるな笑顔のカピパラに似た人とサイコロを振りながら忠孝さんが無事帰ってくるのを何日も何日も待ち続けました。 季節は二人が出会った夏から、いつの間にか秋へと移り変わっていきました。 &italic(){ 「は、はい!ええとおめでとうございます!」-後藤亜細亜} ある日、小笠原に戦場からの船が戻ってきました。 あおひとさんは慌てて一番いい服を着て、出迎えに向かいます。 船から下りてくる人々、生きて帰れなかった人たち。そして、怪我をしてたけど自分の足で戻ってきた忠孝さん。 二人は離れ離れになる前に交わした約束通り、長いこと抱き合うのでした &italic(){ 「(にこにこと笑っている)」-純子} そして再会してからもいろいろとここではお話できないような事があって、二人は今日、晴れて式を挙げることになります。 両側を固めるのは管弦楽と吹奏楽のスペシャリストとして選抜された軍楽海兵隊員たち。 そして国の方針で何故か女装をしてブルマーを装着した男性陣と女性陣。 そんな中を歩いていく新郎と新婦。やや緊張した面持ちのあおひとさんに忠孝さんはいつも通り笑いながら語りかけます 「後悔していませんか?」 「いいえ、まったく」 そう答えるあおひとさんの顔は幸せそのものでしかなくて、 「まあ。後悔させないよう、がんばります」 「はい、いっぱい愛してくださいね」 言葉通り、その後三人の子宝に恵まれる事になるのですがそれはまた別のお話。 ぼへー、とかべほー、とか言っていた和服姿のよけ藩王、海法紀光さんが今日の良き日に、と二人に言いました。 「誓いの言葉をどうぞ」 「誓います。死が二人を分かつまで。私のほうは、そのあとも」 「皆様の前で誓います。死が私たちを分かとうとも、愛し続けると」 「それでは、よけ藩国藩王の名と、一同の祝福の元に、二人の婚姻を認めます。異議ある者は今すぐ述べよ。 さもなくば永遠に沈黙せよ」 そう言ってこっそり指を折りながら数を数えるよけ藩王。20ほども数えた頃でしょうか、俺発言のタイミング間違ってないよなというような表情でおそるおそる二人に声を掛けます。 「では、誓いの口づけを」 今日は、怒られないと思いますよ、と囁く忠孝さん。 「…別に、みなさんきっと、もう諦めてらっしゃいますから…。好きなときにしてください」 してくださいというか…ええと、はい。してほしいです。とその後にぼそぼそというのはやはり人前を気にしてのことでしょうか。 忠孝さんは微笑むと、はい。と言ってキスした。 それは今までの中で一番長い長いキスで、一番優しいキス。 拍手が鳴り響いて、祝砲が撃たれて、そして外では爆発。 対空射撃を行っていた装甲車たちが次々に戦闘不能に追い込まれる。 空には銀色に輝く一体の人型兵器。ラウンドバックラーが猛威を振るっていく。 現場の指揮官らしき男がI=D部隊に出動を命じた。隠蔽されていた部隊が次々と踊りかかっていく。 そんな景色を背景にしてのキス。それは長い長い時間を経て達成された約束。 忠孝さんを、あおひとさんは、ぎゅーと抱きしめて誓うのです。 やっぱり普通には終わらない。そんな秋の日の戦い ---- **作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) #comment(,disableurl) ---- 御発注元:あおひと@海法よけ藩国様 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=248;id=gaibu_ita 製作:高原鋼一郎@キノウツン藩国 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=557;id=UP_ita ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|

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