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**よんた@よんた藩国様からのご依頼品  あれからちょっと後のお話  /*/  よんたさんとお出かけしてからしばらくして。  彼の言っていた通り空爆が始まり、迎撃作戦が展開されました。戦闘が終結してからは復興作業であちこちの藩国が大わらわになっています。  私がお世話になっているよんた藩国も、国の皆さんの頑張りもあり被害は免れましたが長距離輸送システムでぃ~グル号が破壊されてしまいました。  そして現在は修理する為に部品回収を行っています。藩国の皆さんは「まあ、1番の目的である生き残る事は果たせたし」ととっても逞しいです。  戦争の時の匂いは独特です。何かが燃えてるような匂いを感じるのが嫌で、どこか懐かしく思えました。戦場が我が故郷は芝村の考えですけどね。  何となく、熊本で戦っていた時の事を思い出してしまいました。  パイロットの皆さんがヘロヘロになって帰って来たのを叱咤激励してから、こちらもヘロヘロで倒れそうになるのを耐えながら士魂号の修理に精を出す。  あの時に戻りたいとは思わないけど、ちょっとだけ切なくなりました。  /*/  復興作業のお手伝いに勤しんでいた所、よんたさんが戻って来ました。  彼は、藩国の部隊とは別行動で芥辺境藩国の救援の為に騎士団に参加していて帰りが遅れたのです。  国の人達に声をかけながら、私の方にも向かって来ました。 「お帰りなさい」  なので、私も差し入れでいただいたおにぎりとお茶を渡すと、嬉しそうに笑ってくれました。 「良かった………無事でいてくれて」 「ええ。皆さん逞しいですから」 「いや、国のみんなもどうだけど」  よっぽど喉が渇いていたのでしょう、渡したお茶はあっという間に空になりました。 「キミが無事でいてくれて………よかった」  いつかの口説き文句みたいな言葉。言ってる方が照れて真っ赤になって、こちらもくすくすといつかみたいに笑ってしまいました。 「え、いや。その………。森さん、戦争とか嫌だと思ったから。だからあの時も安全な場所にいて欲しくって………。でも、ウチ保険入ってないから万が一の事とかあったらとか思って………えと、その、………………」    真っ赤になりながら百面相する姿がまたおかしくて、声を立てて笑ってしまいました。  あ、ちょっと涙目になってしまいました。そのままおにぎりぼそぼそ食べてる。 「えっと、ごめんなさい」 「いや謝らんでも」  言ってから、今度は2人で笑いました。 「でも、いいんですか王様。こんな所で油売ってて」 「うー………、一応今休憩時間。今は俺、藩王じゃなくってただの男」  今は王様ではない人は、10分だけ多分書類の山……と呟く言葉が呪詛のようです。  でも、何も私の為に………。でもその件は口に出さずに仕舞う事にしました。  だって、前回その事が原因で揉めてしまったのだから。 「じゃあ、よんたさん」 「はい、森さん」  一応、今は戦闘は終結しましたが。きな臭い噂は絶えず、また何かが起こるんじゃという声が多いのですが。 「復興作業がひと段落して」  先ほど回収されたでぃ~ゼル号の、精密部品の1つを彼に見せてみました。 「この子がもう1度、元気に動き回れるようになったら」  あの時、思い切り怒って、後からちょっと後悔したから………。観光地って1人で行っても確かに楽しいけれど、誰かと一緒ならその誰かとお話しながら風景を楽しんだ方が絶対に楽しいものなのに。 「冬薔薇園。また連れて行ってもらえませんか?」  我ながらとんでもなく大胆な事言ってしまいました。言ってから、私もさっきのよんたさんになりました。  よんたさんはかぽんと口を大きく開いてから、 「も、ももももももも。モチロン、喜んで!!」  再び顔がトマトのようになりました。本当に、楽しい人。  ふと、吹いた風はまだ火薬の残り香が漂っていたけれど。  また一緒にお出かけする時には何かこの季節の食べ物の匂いがすればいいのに。  そう思った私は、食い意地張っているのでしょうか。  風でなびく髪を片手で押さえながら、私はまた彼と笑いました。  /*/  何をトチ狂ったのか思い切りログの後日談でイベント108の後日談になってしまいました。ごめんなさい。  森さんとの仲が成就するよう祈っています。身分うんぬんなんて「だからどうした!!」です。 ---- **作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) - こうこられましたか・・・。ああ反応はおおむねあってます。そんな感じです。きっといわれたら。今度はちゃんとデートいってきます・・・(マイルにぎりしめつつ -- よんた (2008-07-19 01:55:07) #comment(,disableurl) ---- ご発注元:よんた@よんた藩国様 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/cbbs_om/cbbs.cgi?mode=one&namber=630&type=591&space=15&no= 製作:芹沢琴@FEG http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=1140;id=UP_ita 引渡し日: ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|
**よんた@よんた藩国様からのご依頼品  あれからちょっと後のお話  /*/  よんたさんとお出かけしてからしばらくして。  彼の言っていた通り空爆が始まり、迎撃作戦が展開されました。戦闘が終結してからは復興作業であちこちの藩国が大わらわになっています。  私がお世話になっているよんた藩国も、国の皆さんの頑張りもあり被害は免れましたが長距離輸送システムでぃ~グル号が破壊されてしまいました。  そして現在は修理する為に部品回収を行っています。藩国の皆さんは「まあ、1番の目的である生き残る事は果たせたし」ととっても逞しいです。  戦争の時の匂いは独特です。何かが燃えてるような匂いを感じるのが嫌で、どこか懐かしく思えました。戦場が我が故郷は芝村の考えですけどね。  何となく、熊本で戦っていた時の事を思い出してしまいました。  パイロットの皆さんがヘロヘロになって帰って来たのを叱咤激励してから、こちらもヘロヘロで倒れそうになるのを耐えながら士魂号の修理に精を出す。  あの時に戻りたいとは思わないけど、ちょっとだけ切なくなりました。  /*/  復興作業のお手伝いに勤しんでいた所、よんたさんが戻って来ました。  彼は、藩国の部隊とは別行動で芥辺境藩国の救援の為に騎士団に参加していて帰りが遅れたのです。  国の人達に声をかけながら、私の方にも向かって来ました。 「お帰りなさい」  なので、私も差し入れでいただいたおにぎりとお茶を渡すと、嬉しそうに笑ってくれました。 「良かった………無事でいてくれて」 「ええ。皆さん逞しいですから」 「いや、国のみんなもどうだけど」  よっぽど喉が渇いていたのでしょう、渡したお茶はあっという間に空になりました。 「キミが無事でいてくれて………よかった」  いつかの口説き文句みたいな言葉。言ってる方が照れて真っ赤になって、こちらもくすくすといつかみたいに笑ってしまいました。 「え、いや。その………。森さん、戦争とか嫌だと思ったから。だからあの時も安全な場所にいて欲しくって………。でも、ウチ保険入ってないから万が一の事とかあったらとか思って………えと、その、………………」    真っ赤になりながら百面相する姿がまたおかしくて、声を立てて笑ってしまいました。  あ、ちょっと涙目になってしまいました。そのままおにぎりぼそぼそ食べてる。 「えっと、ごめんなさい」 「いや謝らんでも」  言ってから、今度は2人で笑いました。 「でも、いいんですか王様。こんな所で油売ってて」 「うー………、一応今休憩時間。今は俺、藩王じゃなくってただの男」  今は王様ではない人は、10分だけ多分書類の山……と呟く言葉が呪詛のようです。  でも、何も私の為に………。でもその件は口に出さずに仕舞う事にしました。  だって、前回その事が原因で揉めてしまったのだから。 「じゃあ、よんたさん」 「はい、森さん」  一応、今は戦闘は終結しましたが。きな臭い噂は絶えず、また何かが起こるんじゃという声が多いのですが。 「復興作業がひと段落して」  先ほど回収されたでぃ~ゼル号の、精密部品の1つを彼に見せてみました。 「この子がもう1度、元気に動き回れるようになったら」  あの時、思い切り怒って、後からちょっと後悔したから………。観光地って1人で行っても確かに楽しいけれど、誰かと一緒ならその誰かとお話しながら風景を楽しんだ方が絶対に楽しいものなのに。 「冬薔薇園。また連れて行ってもらえませんか?」  我ながらとんでもなく大胆な事言ってしまいました。言ってから、私もさっきのよんたさんになりました。  よんたさんはかぽんと口を大きく開いてから、 「も、ももももももも。モチロン、喜んで!!」  再び顔がトマトのようになりました。本当に、楽しい人。  ふと、吹いた風はまだ火薬の残り香が漂っていたけれど。  また一緒にお出かけする時には何かこの季節の食べ物の匂いがすればいいのに。  そう思った私は、食い意地張っているのでしょうか。  風でなびく髪を片手で押さえながら、私はまた彼と笑いました。  /*/  何をトチ狂ったのか思い切りログの後日談でイベント108の後日談になってしまいました。ごめんなさい。  森さんとの仲が成就するよう祈っています。身分うんぬんなんて「だからどうした!!」です。 ---- **作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) - こうこられましたか・・・。ああ反応はおおむねあってます。そんな感じです。きっといわれたら。今度はちゃんとデートいってきます・・・(マイルにぎりしめつつ -- よんた (2008-07-19 01:55:07) - 自分でも・・・・・・時間かっ飛ばしすぎたと反省しております。今度は楽しいデートになるといいですね。森さんとの進展お祈りいたします。 -- 芹沢琴@FEG (2008-07-20 21:57:15) #comment(,disableurl) ---- ご発注元:よんた@よんた藩国様 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/cbbs_om/cbbs.cgi?mode=one&namber=630&type=591&space=15&no= 製作:芹沢琴@FEG http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=1140;id=UP_ita 引渡し日: ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|

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