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ひわみ@たけきの藩国様からのご依頼品



 祭囃子が聞こえる


 祭囃子が響いていた。
「うわあ」
 金城美姫は嬉しそうに辺りをキョロキョロと見回した。
 辺りには屋台が並んでいる。
 人ごみを避けてキョロキョロ辺りを見回すが、目当ての人は見つからない。
「おっかしいなあ」
「誰かお探しですか?」
 金城がつぶやいている所で、祭りのせいなのか風変わりな格好をしている人が声をかけてきた。
 風変わりな人は肩に猫を乗せている。
「え。あ。ひわみって人をさがしてて」
「あ、ひわみは私です。妙な格好で申し訳ないです」
「え。そなの? 私をよんだってきいたけど」
 金城は風変わりな人、改めひわみをまじまじと見た。
 祭りだからかなあ。変わってる。でも祭りだしね。まあいっか。
 そう一人で納得していたら
「はい、一緒にお祭りでも見ようかと思いまして」
 そう誘ってきた。
 金城はにっこり笑った。
「……いいけど」
 祭りは一人より大勢で行った方が楽しい。
 大家族で育った経験だった。


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 屋台を回る。
 提灯の下で人寄せのため、あちこちから声が飛んでくる。
 二人が最初に通りかかったのはおでん屋だった。
 出汁のいい匂いがする。
「おでんですか、最近寒くなってきましたし良いですね」
「ひわみはどんなのが好き? 私はねえ、ねりものならちくわぶかな」
「私はねりものならさつま揚げですかね。一番すきなのはがんもどきですけど」
「うん。食べよう食べよう」
 二人が屋台に顔を出すとおわんにおでんを盛ってもらった。
「じゃあ、ちくわぶとあと何を食べますか? 私はがんもとさつま揚げと大根で」 」
「実はおでんって低カロリーでいいのよね。たまご以外で」
 金城は盛ってもらったおでんをに早速口をつけた。
 最近はひんやりとしてきた所だ。出汁が染みてて美味い。
 ひわみははふはふ息でおでんを冷ましながら食べている横で、金城はキラキラした顔でおでんを食べている。
 その品7品。
 いくらカロリーオフな食べ物だからと言っても食べ過ぎである。
「……あの、低カロリーでもあまり数は食べないほうが」
 ひわみの一言に、金城が頬を赤くした。
「いいのよ。もうこれ以上は食べないから!」
「なるほど、わかりました。これから回っても美味しそうなものを見つけないことを祈りましょう」
ひわみの言葉に金城は頷くと嬉しそうに口一杯におでんを頬張る。
 金城がおでんのおわんを名残惜しそうに見ているのを見かね、ひわみは自分のおわんから大根を出してあげた。
「大根食べますか?」
「ありがとう」
 金城はまたもパーッとした顔をしてはふはふと大根も平らげていった。


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 途中ぬいぐるみを買ったりしながら屋台を練り歩くと、射的の屋台が出ているのが見えた。
「射的とかどうですか?私射撃苦手ですが」
「んー。私整備だから。ま、いっか。どうせ、当たらないって言うもんね?」
 金城は調子が出てきたらしく機嫌がいい。
 早速屋台の親父にお金を払った。
 狙いを定めて、撃つ。
 あら、外れた。
 ひわみも金城にならって撃つがこちらも外れた。
「グルーピングは悪くない。大丈夫、大丈夫……」
「やはり難しいですねえ」
 二人は並んで的に狙いを絞って撃つと、金城の方が3発目で当てた。
 当てたのはキャラメルだ。
「すごいですね。私も……」
 ひわみも金城をまねて撃つと、ひわみもこれまた当たった。
「おめでとう、2等賞~」
 親父がカラカラと鐘を鳴らした。
「良かったね。2等だって!」
 金城が自分の事のようにキャッキャと喜んでいる。
「2等ですか」
 ひわみは親父から「ほい」と商品を渡された。
 微妙にいらないパチもんのゲーム機だったが、商品を当てたら嬉しい。
 ふと、ひわみが1等の品を見た。
「ヤガミブック」と書かれている。
 おや、うちの王様が欲しそうなものだなあ。
 そう思ってひわみが見ていると金城が首を傾げてこっちを見ている。
「うちの王様が、あの1等の賞品をすごく欲しがりそうだなーと思いまして」
「やがみひみつぶっく? あー。源が小さいときにもってたなあ」
「アレですか?やがみひゃくのひみつをだいこうかい! 見たいな感じの」
「うん」
 金城も1等賞の賞品を見た。
 源が前持ってたやつ、中身見てみたいなあ。
 そういたずら心が芽生えた。
「んー、私、狙ってもいいかな。あれ」
「もちろんどうぞ」
 金城は親父にお金を追加で支払い、的を絞って狙い打つ。
 はずれ、あたり。
 ……あたり?
「わー!!」
 金城はひわみの手を取ってジャンプした。
 ニコニコ笑っている。
 ひわみもつられてジャンプした。
「おめでとうー1等賞~」
 おやじがカラカラ鐘を鳴らすと、金城にぽんとやがみひみつぶっくを手渡した。
 金城はドキドキしながらめくると。
 はだか。裸体。
 金城は反射的に本を閉じて、捨てた。
「何てものおいてるのよばかー!!」
 屋台の親父に叫ぶのであった。


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 祭囃子が聞こえる。
 秋も更け、もうすぐ祭りも終わりである。
 金城とひわみは一緒に祭りの中を練り歩いた。
 提灯の灯りの下、二人の笑顔が浮かび上がっていた。





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最終更新:2008年06月23日 21:02