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多岐川佑華@FEGさんからのご依頼品


 何でもないような事が幸せなのです

 多岐川は幸せだった。何故なら、朝起きたら大好きなショウ君と会えるようになったのだから。
 ・・・・・・・・・まあ、多岐川の最愛の人・小カトーは最近寝る為に帰ってくるのであり。じっくり顔を合わせる機会はなかなかなのだが。
 小カトーのあどけない寝顔を見ると目じりが下がるのを感じた。
 えへへ、私今ショウ君と一緒に住んでるんだ。
 思うと、運で勝ち取ったアパートのこの家も一層愛しく思えてくるのだった。

 これから語るのはとある同棲生活をしている2人の男女の何でもない日々の話。
 何でもないからこそ、幸せな日々の1つ。


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 ・・・あれ?

 久々に一緒に食事を取ったある日。多岐川は違和感に気付いた。
 多岐川が小カトーと一緒に暮らしているのは6畳一間の少々狭いアパート。
 よって、食卓も2人向かい合ってちゃぶ台に座る形となるのだが。
 多岐川は一旦座り方を変えてみて小カトーをもう1度見た。
 小カトーは、んまんまご飯を頬張っている。今日は男の子が大好きな肉料理だ。熱のこもった視線に気付き、目をこちらに向けた。
 ・・・・・・・・・確かにショウ君のが、私より背ェ高いけど。でも、何か目線がおかしい?
 心配されたくなく、多岐川は笑って小カトーのほっぺに付いたご飯粒を取ってやった。


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 次に違和感に気付いたのは洗濯の時だった。
 多岐川がネットに入れるものと後で入れるものを籠から取り分けて洗濯機に放り込んでいる時だった。

「なあ、ユーカー」

 小カトーがパジャマ替わりのTシャツと半ズボンの姿で首にタオルをかけて顔を出した。頭からぽたぽたしずくが垂れている。

「あっ、ショウ君。頭凄い濡れてる」
「んー、何かドライヤーとか使うの面倒くさくてさ。風、熱いし」

 多岐川にされるがままの状態で、小カトーが会話を続けた。多岐川は一生懸命小カトーの頭をこすらぬよう押さえるように水滴を拭いてやっている。

「何かさ、俺の服小っさくなったみたいなんだけど」
「えー?」

 どうしよ、洗濯手洗いと普通と間違えたかな? それとも洗剤?
 多岐川は主婦じみた事を頭に浮かべた。

「ごめん。何か私洗濯ミスしたかなぁ?」

 シュン、と多岐川のネコミミが下がる。ちなみに、コイツPLACEが猫妖精と発覚するまでは自身の耳は付け耳だと信じていたのは内緒の話だ。
 大げさだな、と小カトーは笑いながらシュンとした多岐川の耳を軽く触れてやる。

「別に、今暑いし俺の服半袖だからそんな目立たないから大丈夫だよ」
「うん・・・・・・・・・。でも、縮んでるの見つかったらカッコ悪いし。明日お休みなら、買いに行こ?」
「うん、そんで散歩とかする?」
「うんっ、デートー」

 鳴いたカラスが何とやら。
 気付いたら若いカップルはぎゅーぎゅー抱き合いながらのほほんと会話を楽しんでいた。

 ちなみに後日、チョクチョク多岐川宅に訪れる是空藩王の鶴の一声でこのささやかな問題は解決する事となる。

「あれ? 小カトーお前背ェ伸びたんじゃね?」

 多岐川は幸せである。大好きな小カトーと一緒に同じ家で寝食できる生活ができる様になったのだから。
 ・・・・・・・・・本当は、お嫁さんにしてもらえればもっと幸せになれるかもしんない。
 思い立ち、その言葉を彼に告げるのはそれからちょっとした頃である。


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引渡し日:2009/07/13


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最終更新:2009年07月13日 23:43