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瑛の南天@後ほねっこ男爵領様からのご依頼品


どれだけ悩んだだろう。
次は、次のデートこそは、らぶらぶとやらの実行を…。
でもちょっとまった。
あれだけ口下手な人に無理させるわけにもいかないし。
だとすると、どうやればらぶらぶに。

せめて、今までよりそばにいたい。
だがしかし。
何やろうとしても。
あの人隙がありすぎて、なにかこっちが悪いことしてるみたいなんだっ。
ああもう、どうすれば。

/*/

そうこうしている間に、今日はデート当日。
結論はでないままだけど、瑛吏さんの顔を見て悩みはふっとんだ。

瑛吏さんが暑そうだったので、迷宮から地上の淵駒湖に移動。
ここは静かで、とっても涼しい。
瑛吏さんも、ゆったりと微笑んで
「いいところですな」
なんて言ってる。
「ほねっこは世界一です。と、自分は思ってます。
住んでる人がいい人ばっかりなんですよ!
心は綺麗だし、聡明だし、純朴だし、素晴らしい人ばっかりで」
瑛吏さんと微笑み合いながら、あらためて心から思う。

互いに向けていた視線を湖に移して、しばしの沈黙。
「困りますな。話題がない」
「あ、えっと、困りますか?」
うなずかれてしまった。
「じ、自分は瑛吏さんの側にいられるだけで、その」
デートってだけで、これといって話題を準備していたわけじゃない。
ある意味本命の話題はあるけれど、今言っていいものか…えーい、これをチャンスだと思おう!
「ええっと、じゃあ、お聞きしたいことがあるんですが、いいですか?」
うなずく瑛吏さんに笑いかける。
「有難う御座います」。
がんばれーここが正念場、もとい本題。

軽く息を整えてから、たずねてみる。
「瑛吏さん、今どちらにお住まいなんですか?」
「宰相府ですが」
よし、ここまでは予想通り。
問題は次。

「そうなのですか…厩舎とかどうなさってるんですか?」
瑛吏さんは苦笑しながら
「そうなんですよ。ここに来たいのですが、厩舎がなくてはそれも出来ず」
え、じゃあ。それなら!
自分の表情が明るくなるのがわかる。
「?」
どうかしましたか? と言いたげな瑛吏さんの表情。

「あ、えっと、じゃあ、うーん、自分から、言い出していいのか分らないんですが」
どこから説明しようか。
瑛吏さんにわかるように、最初からがいいかなっ。
「ほねっこに、迷宮巡視員と迷宮案内犬って職種がありますよね?
治安維持強化の為に新設された職種なのですが」
「はい」
「今、藩王が全てみられていて、凄く忙しそうなんです。
で、自分も来期から、こっちに帰って来て
治安維持関係や内政とか色々をお手伝いしようと思っていたりするんです。」
「はい」
ちゃんと経緯がわかるように。
でも、一方的なおしゃべりにならないように。

「迷宮巡視員は、犬と一緒に治安維持にあたるので、
自分は雷電のバディなので適役であると、言って頂いてて…警官の資格も取りましたし」
「はい」
いけない。だんだん言葉が走ってくる。
一度息をついて。
「それで、戻ってくるのに、ユーラさんが、古くなってきた寮を改装して、
犬舎と一緒に厩舎も建ててくれるって、言ってくれたんです」
厩舎ですか、と言いたげに瑛吏さんが微笑む。

それで、ですね。
「い、一緒に住みませんか?」
…しまった、これじゃぷ、ぷ、ぷろぽーずのよう。
「あ、住むといっても、寮なのですがっ」
あわてて説明追加!
新婚ほやほやの新居とかじゃなくって
あくまで、雷電もいっしょにいられる厩舎としてですねっ。
いやまて自分、何をあせってるんだわわわわ。

「いいですね」
え……?
「わ、わ、わ、う、嬉しいです!」
「いえ」
どうしよう、こんなあっさりOKもらえるなんて。
「なんといっていいか、分からないくらい嬉しいです!よ、宜しくお願いします!」
もうすぐ、瑛吏さんといっしょ。
いや同じ寮なだけなんだけど、いっしょにいられる!
「あーん、嬉しすぎて自分がなにを言ってるのかわからなくなってきました」
ほんとに、どうしたらいいのか。
うれしくってもう、いい言葉が浮かばない。
浮かれていると、瑛吏さんが、にこにこしていた。
顔が熱くなるのを感じつつ、自分も瑛吏さんに笑いかける。
「こういうのもいいですね」
「はい、えへへ、瑛吏さん」
瑛吏さんともう一度微笑み合い、見つめ合う。

「やっぱり、私、すごい、瑛吏さんのこと、大好きですよ」
「自分も好きですが」
にこーと笑って。
瑛吏さんの肩に額をつけてみる。
瑛吏さんの様子は…
表情を伺ってみると、瑛吏さんが固まってしまっていた。
そんな瑛吏さんを見てると、自分まで硬直して。
いったいどうすれば。

そっと呼吸を整えてから。
瑛吏さんの緊張をほぐすように、今日一番の笑顔を見せて声をかける。
「こうやって、側にいられるの、すごい幸せです」
「それはよかった」
瑛吏さんの声が優しく耳元に響く。
お互いに早くなりすぎていた鼓動が、少しずつ落ち着いてくるのを待つ。
今は、初めてのこの距離が幸せ。


作品への一言コメント

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  • あの時の幸せな気持ちがまた蘇ってきました>< 美弥さんにお願いして本当に良かったです!よいものを有難う御座いました!!! -- 瑛の南天@後ほねっこ男爵領 (2009-08-07 02:30:11)
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引渡し日:2009/08/07


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最終更新:2009年08月07日 02:30