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那限・ソーマ=キユウ・逢真@FEG様からのご依頼品


タイトル:『あなたのそば』


 あのね、あのね。
 Qのいきたいところは
 ソーマのいるところだよ。

 あのね、あのね。
 Qね、ソーマの顔見るの
 大好きだよ。

 あのね、あのね。
 Q、ずーーっと
 ソーマの名前、よんだよ?

 あのね、あのね。
 ソーマ、大好き!
 ずーっとずーっと
 Qはソーマと一緒だよ。

/*/

 パタパタ、と小さな羽音を鳴らし、小さな妖精は嬉しそうに飛び回っていた。
 大好きな人の傍に居れる幸せを、その羽音に込めているようでもあった。

 やっと逢えたね。
 やっと呼んでくれたね。
 やっと傍にいれるよ。

/*/

 そんな小さな妖精を、逢真は思い出しながら、ケーキを見ていた。
 生クリームといちごで彩られたそのケーキは、一般的なショートケーキだった。

 誕生日ケーキらしい。
 真ん中に置かれたチョコレートプレートには何もかかれていない。
 自由に書きたいことを決めれる、と店員は教えてくれた。


 悩んだ。ちょっと。
 いや、ケーキが嫌いなわけではない。
 きっとQも好きだと思う。だって甘いもの好きそうだから。

 ただ、このケーキについてくる付加価値に悩んで悩んで悩んで…


 そして買った。
 自分の誕生日ケーキとして。

 大好きな、あの可愛い妖精と、一緒に食べたかったから。

/*/

 Qとのデートの日。
 逢真は手にケーキの箱を提げていた。
 Qは小さな羽根をパタパタと羽ばたかせ、逢真の周りを嬉しそうに楽しそうに飛んでいた。


 パタパタ、と再度羽を鳴らしたかと思うと、そっと大好きな逢真の肩に止るQ。

 ふと、笑顔で見つめ合う二人。
 この笑顔が、Qは大好きだった。


 二人がいる場所は小さな公園の中。
 公園につくなり、逢真は何か探していた。


 キョロキョロと公園内を見回す逢真を尻目に、その肩に止まっていたQは思った。

 この大きさならQ、箱に入れそうー。
 ちょっとその箱が気になって仕方がないの。
 ソーマはケーキを持ってきてくれた、と言っていた。
 ってことは、あの箱にそのケーキが入っているはずなの!
 大好きなソーマが持ってきたのだ、きっと美味しいに違いない。

 そんなQの内心など知らず、腰を下ろしてケーキを食べれそうなところを探す逢真。
 あ、と言う顔をするなり、目的地へと突き進む。

「この辺で、大丈夫かな」

 公園内、見つけたベンチへ静かに腰をおろすと、逢真は手に持っていたケーキを広げた。
 箱からはチョコレートプレートのついたショートケーキが出てくる。

 Qの瞳が輝いた。
 思ったとおり、美味しそうー!!

 そんなキラキラな瞳でケーキを見つめるQへ、逢真は優しく聞いた。

「どの部分欲しい?切ってあげるよ」
「端っこ?」

 ちょっと、えー、という顔をする逢真。
 なにやら少し難しい顔をしている。

「端っこでいいのか?二人で食べるには充分な量あるんだし、好きなところ選んでいいんだぞ?」
「うんっ」

 だから、Qは好きな「ところ」を選んだの。
 逢真の顔をじっとみつめるQ。

 それに気付いた逢真も微笑み返した。
 逢真の笑顔がQは大好きだった。

「オレの顔見てるの好きか?」
「うん。大好き」
「オレも、Qの事見てるの好きだよ」

 少し照れ笑う逢真。
 Qは、そんな逢真が見れて、嬉しかった。

 ケーキより、嬉しいかも…

「じゃぁ、Qの分にはチョコのネームプレートも付けてあげよう」

 ドキドキしながら見上げるQには気付かず、逢真はプレートを割れないように、ケーキから取り上げると、

さっきQに分けたケーキの脇にチョコレートのプレートをちょこん、とつけた。
 嬉しくて、Qはそれを抱えて微笑んだ。

「誕生日誕生日らんらんらん…」

 小さく羽を揺らし、それに合わせて、お誕生日の歌をうたう。
 逢真のために、やさしくうれしく。

 えへー、と笑うQをやさしく見下ろす逢真に気付いて、見上げてみた。
 やさしい眼差しとぶつかる視線。

 すごく、なんか、胸が温かくなった…

 その瞬間。

 くす、っと逢真が笑った。

 ???

「Q…鼻にクリーム、ついてる…」

 くすくすと笑う逢真。
 大きな指が伸びてきて、そっと鼻の頭についていた生クリームを掬った。

 その生クリームを、逢真がなめようとする前に「Qの~!」と言うと、逢真の指をペロッと舐めてきたQ。
 びっくりする逢真。

 ????

 あれ?Q、変なコトした?

「あ、いや、うん、ごめん…」

 ちょっと顔を赤くして、Qから目を逸らす逢真?

 Q、わかんないよ??

「いや、うん、ごめんな、Qの、取ろうとして」
「ううん、ソーマもケーキ、食べよ?」
「ああ、そう、だな」

 まさか、指舐められるなんて思わなくて。
 色んなカップルの話とかは耳にしていたけど…まさか自分がそんなコトになるなんて、この時点では考えて

いなかった逢真は、Qの突然の行動に驚きを隠せなかった。
 しかし、Qがそんな逢真の内心に気付くはずもなく。

 ドキマギしながらも逢真がケーキを食べ終わる頃、Qはすでにケーキを食べ終えて、チョコレートの板をあ

むあむしていた。

「美味しいか?」
「うん!!」

 満面の笑みで、チョコレートを頬張るQ。
 逢真はそんなQの顔を覗き込む。その頬にはチョコレートがいっぱいついている。

 ???
 また、お鼻の上にクリームついてるかな?
 ソーマがQのお顔ずっと見てるよ?


 ちょっと迷ったり、赤くなったり、百面相を繰り返した逢真は少し恥ずかしげに切り出した。

「Q…」
「なぁに?」

 チョコレートをはむはむしながら逢真を見るQ。

「遠回りしたけど…」
「うん?」
「これからは、ずっと、一緒にいような?」
「うん!!!Q、ずーーーっと、ソーマと一緒だよ?」


 えへへ、ソーマ大好きだよ。

/*/

 きっと気付いてない。
 ソーマが言う、言葉一つ一つがQにとって、すごくすごく大きな力になるんだよ。

 ずっと傍にいて、Qにたくさんの言葉聞かせてね。

/*/

 Qの言葉、微笑み、その全部が、逢真にとって大きな誕生日プレゼントになったことは、Qも知らない。
 それは逢真だけの秘密だった。


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ご発注元:那限・ソーマ=キユウ・逢真@FEG様
http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/cbbs_om/cbbs.cgi?mode=one&namber=1662&type=1623&space=15&no=


引渡し日:2009/11/20


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最終更新:2009年11月20日 21:14