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迷宮探索の勉強会

小笠原学校のある教室から眼鏡をかけた一人の男性が冷たく外を眺めていた。何で俺がここにこなければと思いながらこの教室に待っていた。

 時間には間に合うなと思いながらキミは部屋に入っていった。教室を見渡すとすでに先に来ていた小助の方をみて「こんにちは。お久しぶりです。」と挨拶した。キミの挨拶に興味がないという風に小助は振り向きもせずに「覚えがないな」と切り捨て外を見ていた。キミは少し困った様子で「あ、えーと。前に甘味処へ一緒に行ったんですが。では、改めまして、守上藤丸と申します。」と言って小助の傍に近づき「すみません、急にお呼びしてしまって。来て下さって、ありがとうございます。」と頭を下げるがキミの方を見ていなかった。
 今度は小助の方が「……それで?」と聞いてきた。キミは「逢いたかったんです。」と返すとすかさず「なんで?」と窓の外の犬を見ながら切り返してきた。キミは少し考えて「なんででしょう。よく分かりません。ある時、一番逢いたい人は誰かと考えたら貴方だったんで。」と小助の見ている犬を目で追いながら答えた。

 小助はキミを無視したまま「変態だな」と答えて手ごろな椅子に座った。表情は少し険しく不機嫌そうに見えた。キミは独り言のように小助に言われた言葉を呟いていた。
 小助が教室を出て行かなかった事にキミは少し安堵して「もう一つ、ここに来る直前に貴方に聞いてみたいことも出来ました。」というとすでに準備してある言葉のように鋭く「気が向いたらな」と答えた。否定はされなかったのでキミは疑問をたずねてみた。「迷宮について、何かご存知ではないかと。」「今、迷宮を爆破しようとしているのは、最初に踏破する人に信が置けないからだと聞きました。私が知る限りでは今一番もぐっているのはみちこさんとロジャーじゃないかと思うんですが」と声が小さくなっていった。小助ははじめの質問には目を細めて退屈そうにしていたが、その後のキミの話は手の上に顎を乗せて思考を働かせ始めた。
 キミは小助の前に席を移動して「お二人ともセプテントリオン関係者ですよね?」と言葉を繋いでいくとやっと小助が口を開いた「どっちも知ってる名前だな。迷宮って、なんのことだ」と逆に質問してきた。キミは素直に「こういった迷宮ってあっちこっちにあるんでしょうか。 あ、えーと地の母の迷宮と言うそうです。」「一番最初に踏破した人の思う世界が出来るとかなんとか。」と答えたが確証たるものは特になかった。小助とキミの間に暫く気まずい沈黙が流れた。

 沈黙を破ったのは以外にも小助のほうだった。言葉を選びながら「セプテントリオンは、それがどんなものか、知らない」「だから、調べているのかもしれない。ロジャーは裏切り者の噂が絶えずに粛清された人間だが、ミチコといえば、大幹部だ」少し驚いたようにキミは「か・・・幹部なんですか!みちこさん!!」と言葉を漏らした。小助はキミの方をみて「フットワーカーとしてはな」キミは知っている情報を加えていく「お二人とも一緒に潜ってるみたいですよ?」新しい情報を得て小助が「どっちかが裏切ってるんだろうな」と結論を出した。
 キミは心の奥に小助の言葉を噛みしめ湧いてきた質問を口にした「あれ?フットワーカーとかアームワーカーとか別々になってるんですか?」小助が仕方ないといった感じで「そうだな。別々だ」と答えた。キミは小助の答えを得てさらに考えをまとめなおして「作戦内容とかにあわせて一緒になって行動するものだと思ってました。」
そこからは小助に質問してその答えを踏まえて考えをまとめていく作業が続いた。迷宮の考察に合わせてセプテントリオの成り立ち、オーマの動向などを説明してくれた。
途中、小助の話の最中にキミの意見を加えると小助はありえないスピード接近してキミを蹴り飛ばした。蹴られた所が少し痛むが動けない程ではなかったので起き上がって「うわ!御免なさい!」というとキミを見下して「いいか。俺が話すときは全神経を集中しろ。この糞虫め」と言ってまた椅子に座わって足を組みキミを待っていた。キミは「すみません、気をつけます。」と言って立ち上がり大きく深呼吸をして椅子に座り話を再開した。

小助がキミの答えを聞いて一つため息をついたが「だが、俺にきいたところは正解だ。たっぷり鍛えてやる」と鮫のような笑みをうかべて嬉しそうにキミを見据えた。キミは蛇ににらまれた蛙のようにうごけず一言「えっ!?」と答えるのが精一杯だった。




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最終更新:2007年10月18日 02:27