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アポロ@玄霧藩国様からのご依頼品


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勉強時間。
英吏は周囲を見ていた。
教室は閑散としている。
アポロ以外には誰もいなかった。
アポロは、
「どうも、よろしくお願いします英吏さん」
そして頭を下げた。
「あまり人がいてもいけませんもんね、お仕事上・・・」
と、もごもごと、
「あ。いや、そ、そうなのか」
英吏は少し照れているようだった。
アポロもつられて照れて、
「え、ほ、ほら、他の人の恋のお話になりますし!」
そして頬を赤らめて、
「…2人なのは、嬉しいですけど…」
英吏は、一歩後退り、
「う、うれしいとは」
英吏はせきばらいした。
アポロはえへへ、と笑って返した。
英吏は真摯な態度で、
「すまぬ。いや、中々自分で向いてる話ではないとは思ってる」
アポロは照れつつ笑っている。
「そうなのですか?でも、英吏さん優しいから向いてるかもですよ?」
英吏はよろけた。
「冗談も時と場所を選ぶべきだな」
アポロは、
「うわ、すみません、誠意があると言ったほうがよかったですねえ・・・」
と困った様子をみせた。
英吏は、照れている。
アポロは、そんな英吏もいいなあと思いつつ、
「でも大変ですよね、いろんな方の恋愛の手助けなんて」
英吏は、額に手をあて、ため息をついた。
「あまりに被害が多いらしい」
そして顔をあげ、
「困ったものだ」
と再びため息をついた。
アポロは、
「被害…」
と確かめるように口にして、
「私の友人たちも色々と大変みたいです…ここの、恋愛で」
「ああ」
英吏はうなずいた。
「そこで、まあ、まずいことをやりそうな人に声をかける。我々の仕事は簡単にいうとそうだ」
アポロは、ぽんと手を打った。
「ああ、なるほどー」
英吏は、簡潔に言葉を選んでいる。
「注意を促す、それだけ。出来れば、気づかれないように」
だがそれは、言うほど簡単には思えなかった。
アポロは、
「気づかずにまずいことやっちゃいますもんねえ…」
英吏の説明にうなずき、
「ふむふむ」
疑問を口にした。
「女性には、英吏さんが注意を促すのでしたっけ?」
英吏はそうだ、と言って、
「まあ、女は俺が、男は鋸山が相手することになっている。例外はあるがな」
そして、
「ああ。まあ、なんというか、さすがに俺を見て恋敵には思わないだろう」
アポロはそう言う英吏をじーっと見て、
「…そうは思えませんが…?」
英吏は見られて目を逸らした。
英吏は、何も気づいていないようだ。
「何のことだ?」
そして、
「というか、さすがに俺を好きなのは、いないと思う。源ならまだしも」
と、悪友にして親友の名を告げた。
アポロは、言うか言うまいか迷って、
「うーん・・・」
言ってみることにした。
「あの、すみません」英吏を見つめながら、自分を指差す。
「ここにいるんですが」
英吏はびっくりしてアポロを見ている。
顔が真っ赤だ。
英吏は声を震わせながら、「あまり冗談は言うべきではない」
アポロはうつむいて、
「うーん、冗談、に見えますか」
言った。
アポロは、告白の返事が冗談は言うな、と言われては、あんまりである。
少し悲しくなりながら、いや、がんばろうと思った。
「あ、いや」
英吏は照れている。
英吏は、眼鏡を押し上げついでに、顔が赤いのを隠そうとしている。
「その、あまり女性には縁がなく」
アポロは、冗談にされてしまった告白に、
「あ、いえ、その、英吏さんに今すぐ何かしてって訳ではないので…」
思ったまま言った。
「そのまんまです、そのまま聞いておいてやってくださいな」
ちょっと寂しそうに笑いながら言った。
英吏は照れたまま、
「ああ。いあその」
英吏は母を思い出して、
「悲しそうな表情は、やめていただきたい」
アポロはすぐにそれに気づき、
「ああ、すみません」元気なフリをした。
「大丈夫ですよっ」
英吏は、女性からの好意になれておらず、
「……自分が何が出来るか分らないが」
ちょっととんちんかんな答えをした。
「出来ることは、その、やります」
そんな英吏の様子にアポロは、
「ううう、そ、そんなに肩に力入れなくてもー」
アポロはだがめげずに、
「そ、そうですね、でもそういって下さるのは嬉しいです」
英吏は少し微笑んだ。
英吏のいまの心境は、
「自分はアドバイスする側なのにアドバイスが欲しいと思っている」
アポロは恋しい人のとまどいに、
「…英吏さんは、そのままでいいですよ」
告白、した。
「ふつーにしてる英吏さんが好きですよ」
英吏は表情に困った。
そういうことは言われたことがないようだ。
アポロは、困らなくていいのにな、ととりあえず笑顔で返した。
英吏もかなり引きつった笑顔を向けた。
中々、人生初が続いているようだ。
アポロは、英吏のとまどいを、かわいいなあ、もうと思った後、
「あはは、なんだかびっくりさせちゃって、ごめんなさい」
そして思い切って、
「あーそうですね、何かお願いができるとしたら・・・」
英吏は顔が紅い。
「いや、なんというか」
アポロは笑顔で、少し照れつつ、
「たまに、こうやって一緒にいてもらってもいいですか?」
「分かった」
急に英吏は冷静になった。
英吏は眼鏡を指で押した。
「承知した」
アポロはその口調に笑いながら、
「承知ですか!」
お礼を言った。
「ありがとうございます、英吏さん」
アポロは元気に、
「私に何かできることがあったら英吏さんも言ってくださいねー」
英吏はすっかり勘違いから冷静になっている。
「ああ」
英吏は寂しそうに微笑んだ。
アポロは寂しそうな微笑みの意味がわからない。
「…?」
当然である。
告白した相手に、時々でいいから一緒にいたいと、なかなか甘い言葉をささやいただけである。
英吏は、さっきまでの調子を取り戻し、
「まあ、我々の普段の仕事は、巡回だけだ。ある意味暇だな」
アポロもさっきまでのペースに戻って、
「パトロールしているのですか…」
英吏は、「どういうアドバイスをするかが問題だ」
難しい顔をして、
「ああ。うまく到着できればいいんだが」
アポロはこれまでの小笠原のことを思い出し、
「いろんなところで問題が起きてたりしますからねえ」
英吏は窓まで歩いた。「ああ」
英吏は、窓の外を見ている。
「とはいえ、始終監視しておくのもかわいそうだ」
アポロは窓の外に何かあるのかと後ろから見てみながら、
「そうですね、恥ずかしいですもんねえ、恋愛ですし」
窓の外には何も見えない。
英吏は窓から景色を眺めただけだった。
「ああ」
アポロは恋愛のアドバイザーって大変だな、ふむふむ、なるほどと納得した。
英吏は黒板まで移動した。
アポロは窓際でそのまま英吏を見ていた。
「それじゃ、私も英吏さんと一緒に普段巡回してればいいのかな…?」
首をかしげて、
「お手伝いするならば」
英吏はふむとうなずいて、
「そうなるな」
嬉しそうにアポロは、
「英吏さんの傍でお手伝いできるなら、嬉しいですね、うん」
英吏は寂しそうに微笑んだ。
アポロは、英吏がなぜ寂しそうに微笑むかわからない。
「…お邪魔ですか?」英吏は、眼鏡を押し上げ表情を隠した。
「いや。とても助かる」
そして、
「さて、そろそろ時間だな。今日はとても疲れたと思う、ゆっくり休んでいただきたい」
アポロは英吏の様子がおかしい意味がわからない。
「…疲れてないです、大丈夫です」
寂しそうな英吏を気づかった。
「英吏さんこそ」
英吏は貴方を見た。
英吏は、
「私は話しているだけです」
アポロは落ち込んでいる。
「私、ずうずうしいことばかり言っちゃって…」
英吏は、
「そんなことはない」
そして、「貴方はとても立派だ」
英吏は遠くを見た。
アポロはがくっと転けたい気持ちになりながら、
「立派って何ですか!」
声を大にして、
「私は普通にしてるだけですー!好きな人に好きって言っただけです!」
そして最後にもう一度、
「立派じゃないです…」
英吏は混乱している。何か誤解してたようだ。
急に慌てだした。
英吏は、
「あ、いや、別に」
軽くパニックになってから、
「何を落ち込んでおられる……」
アポロは告白がある意味スルーされたのだから、落ち込んで当然である。
「だって立派だなんて」
英吏は、まだ混乱しているようだ。
「……失礼した」
そして言葉を探し、思いつかずそのままを言った。
「なんといえばいいか分からない。私はアドバイザー失格だな」
英吏は、
「すまない……」
アポロは、落ち込みながらも、
「ううう、私も何言ったらいいかわかりません…でも、あやまらないでー」
アポロも困った顔をして、
「…アドバイザー失格だなあ…」
とつぶやいた。
英吏は、少しだけ微笑んだ。
アポロは英吏を見て、やっぱりどうしたらいいかわからなくて、少し微笑んだ。
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至らぬ所多いと思います。
ご意見ありましたら何でも言って下さいませ。


作品への一言コメント

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  • ありがとうございます!ぐあー、英吏のかわいい雰囲気が素敵に伝わってくる感じでとっても良いですー! -- アポロ (2007-12-08 15:56:54)
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最終更新:2007年12月08日 15:56