東野圭吾「名探偵の掟」
評価
★★☆☆
ひとこと
東野圭吾が本格推理を風刺した一作。
ミステリファン以外には何がなんのことやら・・・の作品だと思うので、
この目次タイトルのトリックに相当する小説にぴんとこないような方には読むことをお勧めしない。
しかし、これがTVドラマになるかねぇ。
分類
収録作品
- 密室宣言-トリックの王様(1991)
- 意外な犯人-フーダニット(1991)
- 屋敷を孤立させる理由-閉ざされた空間(1993)
- 最後の一言-ダイイングメッセージ(1993)
- アリバイ宣言-時刻表トリック(1993)
- 『花のOL湯けむり温泉殺人事件』論-二時間ドラマ(1993)
- 切断の理由-バラバラ死体(1994)
- トリックの正体-???(1994)
- 殺すなら今-童謡殺人(1994)
- アンフェアの見本-ミステリのルール(1994)
- 禁句-首なし死体(1995)
- 凶器の話-殺人手段(1995)
- 最後の選択-名探偵のその後(1995)
ネタバラシ作品(この本より先に読め!作品)
特になし
ネタバラサレ作品(この本より先に読むな!作品)
東野圭吾「本格推理関連グッズ鑑定ショー」(「毒笑小説」収録)
東野圭吾
「名探偵の呪縛」
メモ
- これもありがちな解決。
- このあたりは、有栖川有栖あたりではありそうな解決かもねぇ。最も私の嫌いなパターンだが。
- バカバカしいとはいえ、結構面白い結末だった。
- 襲われた時に言葉を書きたいとしたら何を書くか・・・を考えたら意外とリアリティがあるのかも。
- いくらなんでも、ちょっと苦しいかな。
- テレビドラマのおかしなところは山ほどあるので、フツ―の風刺として読めますな。
- 人間は必ず「合理的な理由」をもって行動するはずだ、という暗黙のルールを逆手にとっていますね。
- ミステリーにリアリティを持たせるならこの手のトリックはちゃんちゃらおかしい。論理パズルだと思えばよいのである。
- 見立て殺人の特徴をとらえて、そのほかの有名なトリックを絡ませているところはなかなかよい。
- 「記念すべき第一作」以降はすべて盗作、と言い切る天下一だが、変化形の叙述トリックは確かにたくさんある。「本格推理」に拘らなければなんだって“あり”だとはいえると思うが。
- 6章と同様のオチ
- 私にとっては凶器が何であったか・・・というのは割と好きなミステリーではあるのです。
- 「そして誰もいなくなった」
参考
主人公
天下一大五朗
最終更新:2010年08月22日 22:08