東野圭吾「名探偵の呪縛」(1996)

評価

★★☆☆

ひとこと

「名探偵の掟」の続編。
こちらの方が何倍もよくできている、と思う。ミステリではないけれど。

分類



ネタバラシ作品(この本より先に読め!作品)

東野圭吾「名探偵の掟」

ネタバラサレ作品(この本より先に読むな!作品)


気になる表現

ずっと以前、私は自分の好きな世界を作ろうとしていた。それが幸せだった。
その世界が他人にとってどう見えるかということには関心がなかった。
私は自分が快適に遊べる遊園地を求めていたのだ。<中略>
砂場で城を作る子供は、他の子供の目など気にしない。彼の城は彼の眼にしか見えないのだ。
私はかつて自分が作った、いくつかの砂の城のことを思い浮かべた。悲しいことに私は、それらの城をことごとく自分の足で踏みつぶしてきたのだ。その時どういう言葉を発していたか、今も思い出せる。
「こんなくだらないもの、こんな幼稚なもの、こんな非現実的なもの、こんな不自然なもの、こんなもの、こんなもの」
なんということだ。私は自分が丹精込めて作った城を、まるで過去の恥のようにすら感じていたのだ。そしてその時にその場にいた私の自身の姿も含めて、忘れ去ろうと努力さえしていたのだ。(p270)


メモ

参考

主人公

天下一大五朗

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最終更新:2010年08月22日 22:09