汎用歩兵ユニット(G.P.I.U.、G.I.U.、G,I)は、警備と戦場配備を目的とした二足歩行型のロポッ トプラットフォーム。2040年に
コアレッセンス社が最初の改良型を市場に投入した。
コアレッセンス社によれば、188cmをわずかに上回るGIの姿形が人間を模倣しているのは 従来の部隊と同じ装備を使い、同じシステムを操作し、車両内で占める空間を同じにするためだといラ。
殺傷兵器によるターゲッ卜攻撃の決定を下す制御プロセス「キル•ループ」に、人間が 関わらずにロボット兵器システムを配備することを防ぐ
法律のせいで、この製品は当初 、商業的に失敗した。人間による監視、指揮、ターゲットの判別が必要なせいで、戦場でロポットの反応が遅くなりすぎるため、有効ではないとの批判が上がったからだ。
代わりに、警備、警察、刑務所の監視など、民間のニッチな用途に活躍の場を見つけた。
徹底したロビー活動と大々的な政治献金にもかかわらず、3度目の大規模な八ードウェ ア改良を経たGIユニットが自律的な連用に適しているとの画期的判断を連邦最高裁判所 が下したのは、2048年になってからのことだった。
当然のことながら、他のウィンズロー•アコード加盟国も数ヶ月のうちにそれに倣い、大規模な軍事展開が行われてコアレッセンス社が記録的収益を上げる道が開けた,
軍事力の隔たりに直面したCDPの政策立案者たちも、遅れることなく戦闘ロポットの配備に関する制限を修正した。
GIは並外れた性能を発揮し、しかもその製造およびメンテナンスのコストは下がり続け 、2052年には1ユニット当たりのコストが人間の兵士を訓練してサボートするコストを下回った。2063年の執筆時点において、CDPとウィンズロー •アコードの前線における戦闕 部隊の大半がこれらによって占められているのも、驚くことではない。
2058年に行われたインタビューでコアレッセンス社の広報担当部長ピート•ファイファ 一は、GIの人気、信頼性、成功は企業にとって驚きであったかどうかと尋ねられて、こう答えた:
「こうした製品は広範な試験、シミュレーション、再試験を行うことなく市埸に投入することは ありません。ロボットがあまりつまずかないことに我々が驚いていると思いますか?GIの運動システムにおけるニューラルネットには、弊社
パワードスーツ製品のセンサーから10年以上にわたつ て収集した現実世界のモーションデータが蓄積されています。その意思決定システムは、通常部隊の訓練に用いられるのと同じシミュレーションを使って訓練されたものです。ただし、その学習速度は段違いです。2040年にGIプログラムが世間の注目を集めた時点で、弊社の人工知能システムがシミュレートされた戦闘に費やしてきた時間は、20世紀に実際の戦闘で費やされた時間に匹敵するほどでした。今では人類の戦争の歴史で費やされた全ての時間を合わせたよりも長く、シミュレーシヨン訓練を行っているはずです。ですから、うまく行って当然という大きな自信があったと述べて差し支えないでしよう」
最終更新:2015年11月21日 22:03