「術者の最も愛する者の遺骨に金箔を塗り真言を唱うれば、すなわち三日三晩に肉体は再生し魂は立ち返る」。空前絶後の妖術「反魂の術」。主人公・天門寺茜はこれによって母を蘇らせんとするも何者かに遺骨を奪われてしまう。これぞ天門寺に恨みを抱く叔父・錬太郎の策謀だった。茜の依頼を受けて立ち上がった天門寺流きっての使い手、六人衆vs.錬太郎指揮下の無頼妖術者六人の壮絶極まる死闘の行方やいかに!
僕には語るべきことなど何もないし小説を書くつもりもない二〇一四年春、大学二回生の僕のもとに本の精を自称する女の子が現れた。 彼女は言う。小説を書けと。 こうして、なかば強制的に始まった彼女との同棲生活に最初こそ戸惑っていた僕だったが、次第に彼女がいることに慣れていった。 そして、大学が始まりいつもと変わらぬ日常が戻って来る。 けれど知らぬうちに、彼女の存在、そして小説の執筆は僕のなかで大きなウェイトを占めるようになっていたのだった。
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