さらの記念日

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今日は私の大切な日 私がこの世に生まれた日 二度と来ないと思っていた、誕生日 「……朝か」 今日と言う日を祝うかのように太陽は明るく私を照らし出している なんだか特別な気分になってきたので 今日はちょっと早起きしてみる、 外を軽く散歩してると、 電柱の向こうに人影が見えた、見覚えのある、緑色の髪の毛をした… 「……見えてますよ」「あ、早い!」 私の…お姉ちゃん 「誕生日でしょ?一番におめでとうを言いに来たいと言うのが姉心ですよ!えっへん!」「……ありがとう、ごさいます」 お姉ちゃんと二人仲良く歩けるのも 二度と無いことかと思ってた 今では並んで歩いている、信じられないんですよ?これ 「私からの誕生日プレゼントは~はいっ!」「これは……」緑の……髪飾り? 「お姉ちゃんは髪飾りをしているさらがとっても可愛らしいです、だから、髪飾りです」緑色なのは、きっと髪の毛の色、自然と意識したんだろうな… 「大切にしますね、お姉ちゃん!」 「お姉ちゃん…クハッ!」……倒れたお姉ちゃんをどうするかなあ、ん?あれは… 「……なおはせっかちだなあ、倒れてしまうとは」「紫杏さん」どうやらこうなることが最初からわかってたようで、後ろからついてきていたらしい「おお、誕生日おめでとう、今朝から大変だな……そうだ、私からの誕生日プレゼントと言ってはなんだが…」 ん?これは外出許可の… 「誕生日は好きな人と、だろ?二枚取ってある、なあに気にするな」 紫杏さん…「……髪飾りもおんなじ位、大切なプレゼント、ありがとうごさいます!」「はっはっは、さあ行くがいい、あそこでアイツも待ってるだろう」……なにもかにも、お見通しって訳か「えへへ…」 早速緑の髪飾りをつけて、階段をかけ上がっていく、行き先はもちろん… 「……まだ誰もいない」屋上です 爽やかな風に包まれて、とても清々しい気分になれるこの場所が、私は好き そしてこの好きな場所で… 「……あっ、先に来てたのか」「……一分、遅刻です♡」 小波くんと、好きな小波くんと待ち合わせる 「髪飾り変えた?似合ってるよ」「わかりました?これ、お姉ちゃんのプレゼントなんですよ」他愛のない会話をする、こんなことは、前の自分には出来なかっただろう 「……誕生日、おめでとう」「……はい!」 そっと手を差し出してくる小波くん その手をぎゅっと握りしめて 今日は外で思いっきり遊んでこよう、何か美味しいものを食べよう どんなことでもいい、きっと最後には忘れられない記念日になるだろう 生まれ変われた私の、大切な一年目

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