【神居/神威】
太古の昔、尋常ならざる業を以て人々を導いた者たちがいた。
彼らはそれぞれが全く異なる「チカラ」を持っており、「炎を生み出す」といった単純なものから「本名の特定の岩に書き記すことで対象を殺す」という荒唐無稽な事象すら引き起こす者もいたという。
魔法などという技術の片鱗すらなかった時代である。その業は「奇蹟」であると信じられ、それを自在に操る彼らは「内側に神が居る」すなわち『神居』と呼ばれた。
神居たちを頼りに人々は団結し、小さな社会が生まれる。しかしそれらは「文明」へと至るにはあまりにも多すぎた。
一人の神居を頂点とする複数の社会が出会うことは時に協調を、時に争いを生み、長い時のなかでそれらは吸収や併呑を繰り返しながらやがて大きな文化・文明へと発展していった。
しかし如何に尋常ならざる力を持つ神居たちも「神」ではなかった。
人と交わり代を重ねるうちに能力を失う者、絶対の力を過信するあまり人に討ち滅ぼされる者、欲に塗れた世俗を嫌い自ら人との関わりを断つ者。
あまりにも異質で、あまりにも少なく、それゆえに儚い。彼らは長い時の中で興亡を繰り返す「歴史」の中へと消えゆく運命にあったのかもしれない。
今となっては「神居」の伝説は子供たちの寝物語でしかない。
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神威とは彼らが持つ異質な力を指す言葉であり同音異義語である「神居」と語源を一にする。
そのアプローチこそ様々ながら「魔法」という技術が確立した今、彼らの力は「天性である」という意味で異質でこそあれ理解の及ばないものではない。
【荒神】
神居達の中で世を捨てた者たちを特にこう呼ばれた。
理由こそ千差万別ながらその強大過ぎる力によって「人として」生きられなく者であることが多い。
その魔力は巨大な龍すらもはるかに凌ぎ、世界の意思たる真の「神」にすら牙を立て得る。
そのほとんどは団結した人々や寿命によって滅び、その威容は伝説の中で「荒ぶる神」として伝えらえれるばかりである。
最終更新:2018年01月08日 15:59