名詞には、それを示す特定の語尾が存在せず、また文法上の性や定性は存在しません。
また、文中の役割によって大きく7つの格に変化します。
以下はそれぞれ7つの格についての説明です。
具体例として、名詞"sütü(少女)"を取ります。
主格 (-Ø)
文中で主語となるものはこの格を取ります。
また、繋辞で結ばれる対象も主格になります。
この格は無標であり、一番基本的な形です。
(Franö sütü[主] saj tuiďaśo. - あの少女は私の友人です。)
属格 (-o/-no)
所有の概念が存在するときの所有者や、動詞から派生した名詞の目的語などがこの格を取ります。
また、移動などを表す動詞に関して、特定の接尾辞と結びついて「離れる動作」を表します。
(sütüno[属] xoź - 少女の名)
与格 (-a/-na)
ある動作の到達点を示します。
(Eheeļam fhana sütüna[与] ļohööľcü. - その少女に飲み物を与えた。)
対格 (-i/-ni)
動作の対象を示します。
また、移動などを表す動詞に関して、特定の接尾辞と結びついて「向かう動作」を表します。
(Daaďanesam franü sütüni[対] - 私はその少女を知っている。)
具格 (-ak/-nak)
動作の行為主(特に受動態)を示します。
(Fhanö ľotwar araľačor franak sütünak[具]. - その椅子はあの少女によって買われた。)
処格 (-ir/-nir)
場所を示します。
また、移動などを表す動詞に関して、特定の接尾辞と結びついて「動作の行われる場所のディテール」を表します。
(Franir sütünirxe[処+接尾辞"xe"]tuľľö weľin. - あの少女の許には小さな猫がいる。)
呼格 (-va)
呼びかけるときに使われます。
(Sütüva! - 少女よ!)
複数 (-r/-er)
複数を表示する場合には、語幹に複数語尾を付け、それに格の語尾を付加します。
複数は、それが複数であることを示す必要がある場合にのみ使われ、存在そのものを指す場合などでは単数が用いられます。
(ex)
sütü → sütür
xöval「腕」 → xövaler
mül 「頭」 → müller
最終更新:2013年06月30日 06:11