【名前】カーネイジ
【性別】男
【年齢】45
【罪状】殺人、傷害、器物破損、建造物等損壊罪
【刑期】死刑
【服役】三年
【外見】
人としてのカタチをしていない。2m程の巨大な蛆虫に、複眼と触肢を持つ人の頭部が付いている。
【性格】
人としての自我と記憶は喪われて久しい。只々限り無い飢えに基づく捕食行動が全てである。
【超力】
『万態幻獣(キマイラ)』
地球のあらゆる生物の特性を発揮出来る超力……では無いが概ねこの認識で正しい。
肉体を変異させ、カマキリの前肢を生やして斬りつけたり、蜘蛛の脚を生やして壁や天井を這い回ったりといった使い方が基本。
蜻蛉の様な複眼を形成して動体視力を上げる、蝦蛄の視覚を用いて不可視光線を視る、蚕や蜘蛛の糸を出す。イルカの様に超音波を発するといった事。
電気鰻の能力に基づく放電や、体内で河豚毒を精製するといった多様な能力を持つ。

変異や変態を行うと、細胞分裂が促進される結果として、飢餓状態になる。
この為にカーネイジは破壊と殺戮を行いながら、周囲の人間含む生物を捕食する。

これらの能力や特性を、本能により選択、その時々の状況に応じて使い分ける。

実際の超力は免疫拒絶反応抑制と、不老の域に達した強力な細胞再生能力。
本来であればどんな傷もたちどころに癒し、例え四肢が欠損したりしても、移植手術を受ければ、免疫拒絶反応を起こす事なく適合するというもの
カーネイジの超力を調べた研究者は、『不死身を体現した能力』と称した。

結果としてこの超力を悪用され、あらゆる動植物の性質を植え付けられ、無限に変異変態する怪物が誕生したのだが。




【詳細】
『開闢の日』以降日本の主だったものだけでも100を超える数が出現した『ヤマオリ・カルト』。
この無数の新興宗教群は、教義や活動こそ千差万別だが、一つの共通項が存在する。
『ヤマオリ』という概念を崇拝し、まつわるものは聖遺物や神の御使として崇めるというものである。
カーネイジは元を辿れば山折村が滅んだ日に、偶々村の外へと泊まりがけで遊びに出ていて難を逃れた、当時高校生だった村人だったと推測されている。
この事が、カーネイジの人生が破滅するきっかけだった。

『その時死んどいた方が良かった』とは、カーネイジについて調べた調査官の述懐である。


山折村での事件があまりにも世間に対する影響が大きく、山折村から村外に結婚や就職で出て行った者達が、日常生活に困難を来すのは時間の問題だった。
この問題に対し、政府は新たな戸籍と住居と職場を与える事で対処。カーネイジもこの時に新たな名前と住居とを手に入れた様である。
その後『開闢の日』を迎え、乱立した『ヤマオリ・カルト』は、自らの正当性を示す為に『ヤマオリ』にまつわるものを求め、全国各地で『ヤマオリ』に縁が有るとされた人物の誘拐や、物品の窃盗が頻発した。
あまりにも多くの誘拐事件が発生し、誘拐された人々も再度誘拐されたり、売り飛ばされたりした為に、被害にあった人数や、少なからぬ被害者の消息などは不明で有ある。

カーネイジもまた、この時期に誘拐されたと思われる。
カーネイジについて、確かな記録が確認できるのは、『開闢の日』から3年後、とある『ヤマオリ・カルト』に於いてである。
この『ヤマオリ・カルト』は、『ヤマオリ』を神と崇め、『ヤマオリ』から授かったもので世を良くしていこうとする慈善団体だった。
この『ヤマオリ・カルト』で、カーネイジは免疫拒絶反応を起こさない臓器を無尽蔵に採取で来るドナーとして扱われていた。
そこでドナーとして過ごす事二年。
この頃には、乱立した『ヤマオリ・カルト』に対する既存宗教の過激派を主流とする『アンチ・ヤマオリ・カルト』が出現、『ヤマオリ・カルト』に対する無差別テロを敢行していた。
カーネイジの居た『ヤマオリ・カルト』もまた、『アンチ・ヤマオリ・カルト』により襲撃され、カーネイジは『アンチ・ヤマオリ・カルト』に連れ去られる。

カーネイジを連行した『アンチ・ヤマオリ・カルト』は数ある『アンチ・ヤマオリ・カルト』の中でも最悪と言われる過激派だった。
『ヤマオリ』により穢された世界を浄化する。
この狂った破滅思想のカルトにより、カーネイジは戦闘生物として作り替えられた。

『ヤマオリ』による穢れを『ヤマオリ』により浄化させる。

凡ゆる静物の細胞を移植され、日夜を問わず身体を変異させられる日々。
終わる事無き融合と再生、変異と変態は、カーネイジの身体を人のソレとはかけ離れたものとし、苦痛と恐怖しかない日々は、カーネイジの精神を崩壊させた。
やがて戦闘生物として完成したカーネイジは殺戮の為に解放される。
街へと放たれたカーネイジは、殺戮と破壊と捕食を恣にし、軍隊と交戦した末に敗北、アビス送りとなった。

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最終更新:2025年01月31日 00:41