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第01回トーナメント:予選②




No.4507
【スタンド名】
グラビティ・オブ・ラヴ
【本体】
小室 光之助(コムロ コウノスケ)

【能力】
「引力に引かれる速度」を操作する


No.3222
【スタンド名】
メープル・リーフ・ラグ
【本体】
天知 悟(アマチ サトル)

【能力】
本に書かれた比喩表現を具現化する




グラビティ・オブ・ラヴ vs メープル・リーフ・ラグ

【STAGE:無人の旅客列車】◆7uvBTLustc





ガタンガタンと列車は揺れる―――


だが、奇妙にも乗客の声や足音がまったくしない……


いや、誰も居なかったのだ……


この二人を除いては―――――――

旅客列車・食堂


モダンな雰囲気を醸し出す食器とテーブルと椅子が幾つも並んだ食堂。
そこに、一人目の乗客は優雅に紅茶を啜りながら『二人目』を待っていた

???「………そろそろか。」

そう小さく呟いたのは『小室 光之助』、無人列車の一人目の乗客だ。

光之助「待っていたよ。」 

光之助は口元に笑みを浮かべ背後にあるドアのほうを向く。
背後にある別の車両へと続くドアが開くと
片手に古そうな皮張りの本を持った男が入ってきた

天地「こりゃどーもイカレ社長。」

そう悪態づいたのは『天知 悟』二人目の乗客だ。

天地「アンタがオレの相手なんだろ……?出しなよ、『アンタのスタンド』を」

光之助「フッ、お前には“見えている”様だな」

右手をかざすと手の甲に馬の紋章が浮かび上がる。

天地「やっぱ、ウワサどーり『スタンド使い』にしか見えない紋章……ねえ。」


光之助「フッ、やはり「邪魔者」を見つけだすのには役に立つ……
    折角用意したフィールドだッ!存分に楽しもうじゃないかッ!!」

光之助「君は新たな我が計画への大きな架け橋となれるッ!」

光之助「光栄に思うがいいッ!!これが我がスタンドッ!『グラビティ・オブ・ラヴ』ッ!!」

背後から黒い鎧が浮かび上がる、
周りには赤い「衛星」が周囲を回っていた

悟「(こりゃ厄介そうだな)『メープル・リーフ・ラグ』ッ!」

背後に羽が付いた帽子を被りスカーフを弁護士バッジ留めた人が浮かび上がる。

悟「悪いんだけどよォ~、その計画ごとアンタを潰すぜ……。」

そう言いつつ悟は読みかけのの本を開く。

光之助「何のつもりだ?」

悟「宣言するぜ、お前を『この本一冊で倒す』。」

ザクッ!

光之助「うぐッ!」

テーブルに置かれていたナイフが光之助の肩に突き刺さる!

光之助(くっ…ヤツは一体なにをしたッ!?)

悟「『男の肩にナイフが痛々しく突き刺さり……彼は苦悶の表情を浮かべる…。』」

光之助「な…に…?」

悟「『そして男は困惑した表情でもう一人の男を“見上げた”』」


光之助「ハッ!」

光之助は悟の言葉通り――――“見上げていた”

光之助「まさか…」

光之助は悟が持っている本をスタンドで奪い取る。

悟「おい、コラッ!」

光之助は本の内容を見て口元に笑みを浮かべる。

光之助「なるほど……そういう事か。」

本にはこれまでに悟が語った言葉と同じ文章が書かれていた

光之助「『比喩表現を再現する能力』か……かなり強力だが
    タネさえ分かれば……たいした事ないな」

光之助はそのまま取り上げた本をビリビリと破り
バラバラになったページは悟の真上に捨てる。

悟「おいおい高いんだぜ?」

光之助「そう言うな、どうせ君には必要なくなるだろう?」

光之助「最後に私の偉大な『能力』を見せてやろう…」

スパッ!

悟「ッ!」

手に痛みが走る、見てみると手の甲がバックリと裂けていた。


悟「うおおおおおおッ!?」

上から降り注ぐ無数の『何か』により、体中を切り刻まれていく

悟「ぐあああああああああ!」

ようやく攻撃は止み、悟はグッタリと両膝を床に着く。

光之助「君は「引力」という物を知っているかね?
    「運命」さえもその「引力」が支配しているのだ。」

悟の周りには先程破かれたページがナイフの様に床に突き刺さっていた

光之助「ページの床への落下する「引力」を数千倍に上げたのだよ。」

『グラビティ・オブ・ラヴ』が腕を振り上げる――――

光之助「そして私は『引力を支配する』事が出来るッ!!
    人との出会いさえもッ!自分の運命さえも支配出来る私は神にさえ近づいたのだッ!」

光之助「私はこの大会でお前を新たな素材として更に進むのだッ!
    『究極の生命体』の完成のためになァ~ッ!」


そして『グラビティ・オブ・ラヴ』は一気に腕を振り下ろす!

光之助「貴様の細胞だけでも良い……感謝するんだなァァァァーッ?」

悟は吹っ飛ばされた――――“後ろ”に


光之助「何ッ!」

振り落とされた腕は絨毯が敷かれた床を砕く。
だが、光之助にとって外れた事はどうでも良かった。

光之助(何故後ろに弾き飛ばされた!?)

悟「『男は……再び腹を蹴られ……ドアを突き破った……』」

そして言葉通り悟はうぐっと声をあげ
別の車両へと続くドアを体ごと突き破り別の車両へ移る。

光之助(また「比喩表現」を読み上げたのか!?
    ヤツから本は奪い取ったハズだッ!?)

悟「へへっ……油断しやがったな…バーカ」

手には自分の血で汚れた数枚のページがクシャクシヤに握られていた。
悟の自らの血で出来た血溜りを見ると突き刺さっていたページが数枚抜かれていた。

悟は血塗れのページをちらりと見ると再び読み上げる――――

悟「『列車はミシミシと音を立て―――――』」

光之助「『グラビティ・オブ・ラヴ』ッ!!何をしているッ!
    とっととヤツの頭をブチまけろおおおおおおおッ!!!!」

悟は光之助に捧げた最後の一文を継げる!


悟「『崩壊する』ッ!!」

言い終えたと同時に食堂車はガラガラと音を立てながら崩れ落ちていく!

光之助「うおッ!だが……!!」

落下してゆく光之助の周りの列車の残骸は
ゆっくりとスローモーション映像の様にゆっくりと落ちていく

光之助「私の落下する「引力」を数千倍に遅らせたッ!このまま這い上がってやるッ!!」

―――しかし、

光之助「ハッ!」

―――――光之助は気づいた

悟「…」ニヤ

遠ざかっていく列車が目に入った事を――――

光之助「“これが”狙いだったというのか……」

そして、ただ一人―――此処が何所かも分からない場所にただ一人置いていかれた事を――――

遠ざかっていく光之助を見送った後、
悟は壁にもたれ掛かりため息を付いた。

悟「いったろ……?」

ガタンガタン揺れる車両に身を任せ――――

悟「『一冊』だけで倒すってな……」

――――悟はそのまま目を閉じ、眠りに付いた。


遠くで叫び声の様な物が響いたが気にはしなかった――――――

★★★ 勝者 ★★★

No.3222
【スタンド名】
メープル・リーフ・ラグ
【本体】
天知 悟(アマチ サトル)

【能力】
本に書かれた比喩表現を具現化する








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最終更新:2022年04月18日 22:35