アットウィキロゴ

第12回トーナメント:準決勝②




No.1057
【スタンド名】
バタフライ・キッス
【本体】
壮周(ソウシュウ)

【能力】
とまった場所に蝶々型の穴を空ける


No.4140
【スタンド名】
ボンドガール
【本体】
ロザリンド・ルーシー・ステイル

【能力】
指先から何でも瞬間的に接着する接着剤を発射する




バタフライ・キッス vs ボンドガール

【STAGE:お寺】◆NUrKfv0wng





幸福とは人それぞれだ。
家族を持つことが幸福である者がいれば、
孤独こそが幸福だと言う人もいる。
また、愛こそが幸福だと言う人もいれば、
地位と名誉こそが幸福だと言う人もいる。
そして人生においてこの幸福を求める事は人間らしき欲である。

ある男はこれらの幸福を自分にとって
『ドミノ倒し』と例えていた。



真夜中の寺

一歩踏み入れる。
ギギギ、変な音がなる。これだけ綺麗にしてあるのに今にも壊れそうな音を出す床で日本人は恐ろしくないのか。彼女は心の中で呟いていた。
ロージー、改めてルーシー。
彼女は寺から出た後、玄関らしき場所に座り込んだ。

そして周囲を見渡す。何かが気になっているようだ。


まず柱を見た。その柱はとても綺麗だった。
次は畳を見た。その畳はとても綺麗だった。
思わず顔を顰める。
綺麗なのは悪い事じゃない。むしろいい事だ。

ここの住居人がいたら褒めたいところだ。そう、住居人がいたら、だ。
実はこの寺の住居人は3年前からいなくなっている。
老朽化が激しく、些細な事で壊れてしまうようま寺だという。
この情報は先日、組織の者が事前調査した結果の話だ。
柱を思いっきり殴る。しかしビクともしない。
見た感じ、大雑把な耐久チェックからして老朽化しているなど言い難い。それに彼の視力は3.0だ。見間違うわけがない。
それではどういう事か。
嘘の情報を伝えたはあり得ない、と思う。

となると、何者かが、ここを立て直した可能性があ


一体何故?そう悩んでいるとある物に目がいった。
それは寺ではならよく見かける鐘だ。誰かがそこにいる。

目を凝らして見ると鐘を・・・磨いている?
何やら白く輝く蝶のような物で磨いていた。

後ろから分かる容姿は長い長髪に帽子を被っており、恐らくあの服は唐服であろう。

唐服、確か戦う相手の普段着はそれだった話を聞いている。
名前は壮周。元テロリストであり、マフィアに所属していた。


「挑戦者か」

「!!」

壮周は鼻に乗せた小さな眼鏡を弄りながら振り向いた。
そして何故か舌打ちをした。

「解せん」

「・・・・・何が?」

「継ぎ接ぎだらけの服を着ているのか」

サッとドレスを手で抑えた。裏地が見えていたらしい。
イラっとしたがルーシーは今だけは堪えた。

「そんな物着るぐらいなら裸の方がマシではないのか
御嬢様はそんな事もできないか?」

「・・・・・」

「まあいい。そこまで言うほど汚れてはいない
・・・始めるか」

小声でそう呟くと壮周は鐘を思いっきり蹴って戦闘体制に入った。
そして彼のスタンド、【バタフライ・キッス】が人型として背後に現れた。
それと同時にルーシーも遅れをとらず【ボンド・ガール】を発現させた。


「まずは貴様の作法を見せて貰う」

壮周が左手を挙げるとスタンドの左手の表面が皮が剥けるように剥がれ、剥がれたそれが蝶となった。

「行け」

左手を前方に素早く突き出すとその突き出した速度で蝶がルーシーの元へ襲いにかかる。

「ボンド・ガールッ」

ボンド・ガールの両手を前にかざすと指先から濃く白い何かがショットガンのように放たれる。
蝶はそれらをなす術なく食らってしまい地へ落ちてしまう。

(蝶の集合体のスタンドか・・・相性は悪くないか)

「・・・ボンドか」

スタンドの身体中の蝶模様から再びリンゴの皮皮がめくれるように剥がれていき、蝶の群れを形成した。先程より数が多い。それらは一気に加速し襲い掛かってきた。

「!!」

彼女は柱の影に飛び込むように隠れると、夥しい数の蝶の群れが先程いた場所に乱暴に張り付いた。
するとそこに張り付いた蝶はまるで型抜きでパン生地をくり抜くように蝶模様の穴を生み出した。
一匹一匹の穴の深さは浅いようだが群体型だ。群れの攻撃を食らっては命はないであろう。
ルーシーは柱から顔を覗かせ様子を伺った。
壮周のスタンドは半身だけになっていたがその周りにはかなりの数の蝶がいる。先程のスタンド攻撃を思い返した。

(間違っていなければ突破するにはアレでいけるはず)

「早く表に出ろ。この壮周を倒す気はないのか?」

「・・・・・」

「仕方ない。こっちから行く」

一歩踏み出した途端に柱から影が飛び出す。
壮周は何も驚かなかった。どうせ出てくると踏んでいた。そのまま冷静に無数の蝶を飛ばしその影へ張り付いた。はずだった。


「・・・・なに?」

壮周は自分に腕を見るとそこから血が出ている。

「あなたが近距離パワー型と遠隔操作群体型の二種類のモードを持つように、私にも二種類のモードを持ってる・・・
射程1m範囲内のボンドを自在に操る纏依装着のスタンド・・・

それが【ボンド・ガール・コーディネート!】」

そこには身体をボンドで身を包んだルーシーの姿がいた。
ボンド・ガールの纏依装着モード。両手は刃のように変幻しており、その刃には蝶の羽がついていた。
さっきの蝶は切り刻まれたのだ。

「あなたの能力は張り付いた箇所をくり抜く能力。
最初はとても厄介だと思ったわ。ボンドで射撃してもあの数を捌き切れないし殴ったら張り付かれて腕が使いものにならなくなる。
でもこのスタンドモードなら問題ない。刃をつくればいい。面積の小さい箇所には張り付きようがないわ」

ルーシーが説明した後、壮周は。

「・・・・・・・ふぅ」

息をついた。

「降参するの?」

すると壮周はしっかり目を合わせて言った。

「人は何故幸福を求めると思う?」

「・・・・は?」

この状況であまりにもふざけた事を言われたあまりに思わず声が出た。しかし彼の顔は大真面目だ

「それは己の欲が求めるからだ。
だから人間は幸せを手にする為に色んな努力を積んでいる。
小さい事でも努力を積み続ければそれは山となる。
それはその人にとって財産であり城でもある大事なものだろう」

壮周はスタンドの全身が全て蝶となり大空へと舞い上がった。
ルーシーは思わず身構えた。すごく嫌な予感がする。空にいる蝶に警戒をする。
数百匹ぐらいはいる蝶の一匹一匹の羽が『太陽の光』で輝いている。
壮周はポケットから何かをいくつか取り出す。


「だが壮周にとっては財産には見えない。城にも見えない
何故なら私にとって、」



「壊しがいのあるおもちゃにしか見えない」



突然、空が発光する。
あまりの強い閃光で全く見えなくなる。
直後、ルーシーは身体に何か押し付けられその後強い衝撃を受けた。


この光は壮周が投げたフラッシュバンによるものだ。
そしてバタフライ・キッスは視覚的な囮だ。こうすることでルーシーは空を見上げ本体の壮周から集中を逸らす事ができ、気づかれないようにフラッシュバンを投げれた。
そしてボンドの鎧を着たルーシーに向かってC4爆弾を押し込み、爆破させた。スタンド着ているとは言えこの衝撃には耐えることは無理がある。
壮周はなんと、この一連の動作を直様に思いつき実行したのであった。


「他人が努力して積み上げたものを崩して楽しむ。
例えるならば【ドミノ倒し】だな。
まあその崩して楽しむのは、この壮周だけだがな」

独り言を言った後、
気絶して横たわる彼女を男は歩み寄り見下ろしていた。

★★★ 勝者 ★★★

No.1057
【スタンド名】
バタフライ・キッス
【本体】
壮周(ソウシュウ)

【能力】
とまった場所に蝶々型の穴を空ける








当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用を禁止します。




最終更新:2022年04月17日 13:58