第15回トーナメント:予選②




No.7384
【スタンド名】
アモルフィス
【本体】
ソドム・メタトロン

【能力】
『非生物』だけを溶かす


No.7329
【スタンド名】
アイソ・ロジック
【本体】
北光 水氷(ホッコウ スイヒョウ)

【能力】
煙を使用して距離を無視して触る事ができる




アモルフィス vs アイソ・ロジック

【STAGE:冷凍倉庫】◆cfyVmYhcjY





全世界の無法、無政府、無秩序化を目指す大規模な犯罪組織「ディザスター」
それを監視するために所属している某国のエージェント「ソドム・メタトロン」
スキンヘッドの悪人面だが、なかなか頭の切れる男で組織にはしっぽをつかませていない。

「…このトーナメントで優勝すれば、私は信頼が得られる、そうすれば潜伏もやりやすくなるだろう。」

彼は、国にいるの上司の妹…自分の婚約相手を殺したディザスターのメンバーを見つけるために
ディザスターに潜伏しているのだ

そんな彼は組織の名を上げるためにこのスタンドトーナメントに参加しているのだ

そしてその彼が現在いるのは町で一番大きい冷凍倉庫

そこで対戦相手を待っているのだが、一向に現れる気配がない

「…恐れをなして逃げたというわけではあるまい、隠れているのなら出てこい、それとも棄権するかね?」

しかし、返事はない、そう、返事はなかった…そのかわり不自然な煙だけが上がった。

「…たき火と言うわけでもなさそうだな、どうやらこれが相手のスタンドか…」

彼の判断力の高さが煙の正体を察知した

「…発生源は…まだわからんが…わからなくても別にいい。」

ソドムの体から蛇が現れる

「たのむぞ、アモルフィス。」

ソドムが静かにそういうと蛇は口から血と泥が混ざったような気持ち悪い液体を天井に向かってはいた

すると、天井が1分もしないうちにすべて溶けだし、後に残ったのは天井をびっしり覆ってたつららだけになった。

当然つららは天井から地面に落ちた

「アモルフィス、私を守れ。」

蛇はソドムの頭に落ちてくるつららの一本に向かって液体をはいた、そのつららはソドムに当たる前に溶けだした。

残ったつららは倉庫中に落ちる…はずだった。

煙に触れた瞬間、あっけなく殴られたように折れたものを除いて…

「…もういいだろう?出てこい。」

ソドムがそういうと青年が現れた

「…大した人だよ、おじさん、僕の潜伏先を探す事もしないで、こんなめちゃくちゃなことを思いつくなんてさあ。」


青年の名は「北光 水氷(ほっこう すいひょう)」
組織の規模は小さいながら強い地盤を持っているギャング(ブルーマリン)の幹部であり、現ボス「北光 大海(ほっこう たいかい)」の実子
もともと組織を関わるつもりは無く、離れた街でそれなりに有名な医師をしていたが
組織を継ぐはずであった、歳の離れた兄たちが不自然な事故で亡くなった為に呼び戻されたのだ


「まったく…父さんに言われたから出ただけなんだけど…ほんとはこんなことやりたくないし…でも、組織のイメージアップのためだって…
そもそも兄さんたちがだらしなさすぎるんだよ、赤信号を青信号と思い込んでわたってさ。
それも車がたくさん来ているのに、車が見えなかったって言う始末で…」

ソドムはその言葉を聞いて幹部の一人がブルーマリンと言う自分に反抗的な組織の跡取りを潰したという
事件を思い出した(もっとも、跡取りが一人残っていたことは管轄外だったようだが。)
その事件を起こした幹部は元々は有名な怪盗の娘だったが、ある事件から心を閉ざし冷酷非道になった
幻惑を操るスタンド使いの少女だった

(…あのバカげた組織のやりそうなことだ、だが、私も目的のためだ、この勝負譲るわけにはいかん。)

「いくよ、おじさん、今度は隠れず戦ってあげるよ…アイソ・ロジック!」

煙がソドムに向かって直線状に放出される

「ふん、要は煙に当たらなければいいのだろう?アモルフィス、頼むぞ。」

ソドムは煙に蛇の液体をかけた。

煙は溶けたように消えた。

「この液は、生物でないならすべて溶かす、生物でないなら、なんでもだ。」

「へぇ、ネタばらしありがとう。僕に液がかかってもダメージじゃないというわけだ。
幸い、煙を使わなくても、殴ることはできるしね。」

「いや、おまえに液体がかかっても、勝つことはできる。」

「何だって?液体がかかっても、僕にダメージを与えられないなら、どうにもできないじゃないか。」

「いや、できる…今のままなら十分だ。アモルフィス、頼むぞ。」

アモルフィスが水氷の上半身に液体を放つ

「受けてあげるよ、どうせダメージはないんだしね。」

水氷は液体を受けた

「…油断したな。」

ソドムがクールに笑みを浮かべる

「!?」

水氷の上半身の服がとけて消えた

「服も当然生物ではない、溶かすことは容易にできる。」

「…なんだ?脅かしか?上の服が妖けたところで…ッ!!」

「…脅かしではない、天井を溶かし日光を入れたことで最初より少し温まりはしたが、私が勝つためにはちょうどいい気温だ。」

「さ、寒い!!」

水氷は震えだした、服が溶けたことにより冷凍倉庫の冷たい風が素肌にじかにあたったのである

「さ、寒い!!寒すぎる!!まさか、これを狙って…!!」

「油断しても遅い、ギブアップをせねば寒さで死ぬかもしれんぞ。」

そのことは、医者ゆえに体の状態を誰よりも理解している水氷も理解していた。

「…くっ…わかった、素直にギブアップするよ。」

この瞬間ソドムの勝利は決まった

その後、コンテナの外

「…まさか攻撃向けではないスタンドに、攻撃には最も適した僕のスタンドが負けるなんてね…」

「…スタンドは攻撃に仕えるかそうではないかではない、頭の使いようでどのような使い方でもできるのだ。」

「さすがだよ、おじさん…あーあ、父さんがっかりするだろうな…ま、いいか、僕は関係ないだろうし。
僕は医者の仕事ほっぽってまでこんなだるい仕事やりたかったんだ。」

それを聞いて、自分が今通ってる組織のために、一人の青年がやりたいことをやれない…ソドムはそれを痛感した。

「…そうか、自分のやりたいことができないのか…それはつらいだろうな…
一度、君の父親と話し合ってみてはどうだ?組織を継ぐのは後々考えるから自分のやりたいことをやらせてみてくれと。」

「…それもいいかもね、つっぱねられるかもしれないけど、ま、やるだけやってみるよ」

「それがいい…じゃあな。」

「じゃあね、おじさん。」

その数日後、水氷はたまには組織に顔を出すことを条件に、医者の仕事を許されたようである。

★★★ 勝者 ★★★

No.7384
【スタンド名】
アモルフィス
【本体】
ソドム・メタトロン

【能力】
『非生物』だけを溶かす








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最終更新:2022年04月17日 15:10