アットウィキロゴ

第02回トーナメント:予選①




No.4343
【スタンド名】
バッド・バード・ラグ
【本体】
煤架 耶樹(ススカ ヤギ)

【能力】
楔を打ち込んだモノを真っ二つに割る


No.4621
【スタンド名】
ライン・ライダー
【本体】
多田 光太郎(タダ コウタロウ)

【能力】
注目を集める「集中線」をつける




バッド・バード・ラグ vs ライン・ライダー

【STAGE:荒野】◆rHIQHWITdU




荒れた大地に、茶色の風が吹きすさぶ。
来るべきものを、煤架 耶樹(すすか やぎ)はマフラーをなびかせ、腕組みをして待ちうけていた。

そして、風の音に別の音が混じる。

ザリ、と地面を踏み鳴らす音だ。耶樹が見ると、スキンヘッドの男が立っていた。

「あんさんが、『対戦相手』……ってことでええんか?」

問いかけたのは耶樹、するとスキンの男は答えた。

「その通り、名乗らせて貰うぜ。
俺の名は多田 光太郎だ、よろしく頼むぜ、ええと……」

「煤架 耶樹や。よろしくたのんますで」

そして、しばしの沈黙。互いにめぐらす思いは何か。

「じゃあ……行かせて貰うぜ!」

光太郎が己の『スタンド』を繰り出す。見るもの全てに『奇抜』といわせざるをえない姿が現れる。

「行くぜ、『ライン・ライダー』ッ!」

「(来よる!正面か!?)」

真っ向からスタンドを向かわせる光太郎に対し、耶樹もスタンドを出す。

「迎撃や、『バッド・バード・ラグ』!」

全身黒い像が飛び出す。兜を被ったそれは『鴉』を髣髴とさせた。


『ライン・ライダー』と『バッド・バード・ラグ』の拳がぶつかり合う。
数度行われた末に、両者は数メートルほどの距離をとった。

「(若干向こうがはええな……)」

「(速度だけならワイのほうが一段上みたいやな)」

光太郎の右頬から、血が垂れる。若干押し負けた『ライン・ライダー』への攻撃がフィードバックしたのだ。

「やるじゃねえか、少し喰らっちまったぜ」
「なあに、まだまだ。これからやで?」
「ああ、そうだな。――ところで、それはなんだ?」

ん?と首をかしげ、光太郎が指を差した場所、自分のスタンドの手を見る。
そこには、『妙な線の集まり』があった。

「(なんや、これは)」

そう思った、次の瞬間、

「……ハッ!?」
「余所見か?余裕だな」

いつの間に接近されたのか、光太郎はほぼ眼前にまで迫って、既にパンチを繰り出していた。

「なあっ!?……ぐぶっ!」

完全に不意を突かれた耶樹はそのまま顔面に強烈な一撃を食らう。

「そらららァ!」
「ぬおわあああ!」

だが、二発目以降を許すことはなかった。次に繰り出されるラッシュを、必死に防御する。

「(な、何や今のは!? 目をやったと思ったら、既に接近されとったで!
トリックか? 技術か? いや、スタンドによる戦いで考えられる可能性は一つ!)」

そのまま、バックステップで更に距離をとる。今度は光太郎から目を逸らさぬままで。

「なるほど……ちょっくらわかってきたで。それがあんさんの『スタンド能力』ってとこやな?
タネは、『気を取らせる』ってとこかいな?」
「ほお……一発受けただけだって言うのによくわかったな?」


鼻血をふき取りながら、言い放つ。
『気を取られる』、それは戦闘においては決定的な『隙』となる。
『隙』は敗北に直結する。光太郎の能力は、それを半ば強制的に発生させてしまうことなのだ。
そして、その条件とは―――

「そう、周囲の気を引く『集中線』が俺の能力だ。だが、種がわかっても対処は出来ないぜ。
意識してても、目は向いちまうからなあ!」

再び、光太郎が突撃してくる。

「食らわせてやれッ、『ライン・ライダー』!」
「そう何度も同じ手は食わんで!」

『バッド・バード・ラグ』を構えさせる。速度は自分のほうが上だ!

「へっ、既に遅いぜ!
お前は俺に突撃させた時点で『詰み』に嵌ってんだよ!」

そういうと、光太郎は両手をポケットに突っ込み、中身を空中にぶちまけた。
それは―――

「石!?そんなもんで俺に攻撃を―――」
「俺は既に石を『殴って』いたッ!そしてッ!」

石つぶての一つ一つには既に『集中線』が刻まれている。そんなものが、大量にばら撒かれたら―――

「お前は『フラッシュの中』だぜッ、煤架 耶樹ッ!
この一瞬!お前に俺の姿は見えねえ!」

確かに、今の耶樹に光太郎の姿は見えなかった。
全方位に『コッチヲミロッ!』と存在を叫ぶものがあるのだ、その中に紛れ込んだものは、確かに見えない。
だが光太郎は、一つの考慮を忘れていた。それは、耶樹の能力。


「あえて、やで。あえてワイはあんさんに『突撃させた』。
どういうことやって?それは―――こういうことやッ!踏みしめろ『バッド・バード・ラグ』ッ!」

『バッド・バード・ラグ』は、足の裏にある仕込をしていた。
足の裏には、一つの『クサビ』、そして、それは地面に突き刺さり、効果を表す。

「割れろォーーーーーッ!」
「!?」

光太郎は混乱した。何せ、繰り出したはずのパンチが、空を切ったからだ。
直前、光太郎の目には、耶樹の姿が消えたように見えた。そう、穴に落ちたかのように。

「何!?」
「隙アリやで!」

光太郎は声を聞いた、自分の足元から。
そこには、大地の亀裂に身を修めた耶樹の姿があった。
しかし既に時は遅し、亀裂から飛び出す勢いで繰り出された『バッド・バード・ラグ』のアッパーが、

「ぐあっ……」

見事に光太郎の顎にヒットしたからだ。
そのまま、光太郎は地面に倒れ、耶樹は地面に降り立ち。

「ワイの勝ちや」

拳を突き出したポーズで、完全に昏倒した光太郎を見下ろし、不敵な笑みを放った。

★★★ 勝者 ★★★

No.4343
【スタンド名】
バッド・バード・ラグ
【本体】
煤架 耶樹(ススカ ヤギ)

【能力】
楔を打ち込んだモノを真っ二つに割る








当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用を禁止します。




最終更新:2022年04月13日 22:27