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第02回トーナメント:予選④




No.3511
【スタンド名】
イーグル・ハート
【本体】
大友 湊沁(オオトモ ソウシン)

【能力】
触れた場所を糸状にして綻ばせる


No.2085
【スタンド名】
エンヴィー
【本体】
茜(アカネ)

【能力】
罪悪感の原因を破壊する自動操縦型




イーグル・ハート vs エンヴィー

【STAGE:ビル街】◆7uvBTLustc




深夜三時――――未だに色褪せない夜の街――――


――――きらめくネオンに蠢く欲望


――――さぁさぁ今宵も、新たな戦いの幕が開く――――

ビル街・大通り


???「うーん、ウマイッ!やっぱあんパンは最強じゃァーんッ!」


そう幸せそうにあんパンを頬張る奇妙な模様の着流しを着た少年の名は『大友 湊沁(オオトモ ソウシン)』。

湊沁「やっぱこの「あんこ」と「パン」を合わせるっちゅう
   日本人の発想は他じゃマネできねーだろーなーッ。」

ちなみに好きな言葉は『和洋折衷』。
好きな食べ物『和と洋を合わせた料理』(あんパン、カツカレー、など)

湊沁「時間潰しに何か食いながら街を観光するってのも悪くねーけどなァー。」

湊沁(まさか、此処が「舞台」になっちまうなんて……。)

周りを見てみると若いイチャついたカップルに、酔っ払い達の大合唱。
眼を飛ばしながら回りに威圧感を与えるヤクザ。

湊沁(平和だね、こーゆーのを幸せっつぅんだろーなぁ……。)

そんな様々な人達の『生き方』見ながら歩くのはとても楽しいと彼は思う――――。


「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

そんな幸せな一時は突然の悲鳴で砕け散った。

湊沁「ん?」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

人ごみの向こうから劈く様な悲鳴が響く。
やがてそれが、水面に落ちた水滴作り上げた波紋の様に広がった……。

湊沁「おいおい祭りでもあるのか…?それにしちゃあ華やかじゃあないじゃん?」


やれやれといった感じで悲鳴の方向へと走る―――――

ビル街・事務所前


湊沁がたどり着いたのは小さなビルの前だった。
周りにはまるで抗争でもあったのか数十人のヤクザ血をながしていた。

湊沁「おいおいひでーあり様じゃん?」

全員意識がなく、身体中に無数の引っかき傷と打撲痕があった。

湊沁「こりゃあゴリラか虎にでも襲われたのか?」

『フシュゥゥゥゥゥ……』

湊沁「ん?」

積み上げられたヤクザの中から小さな蛇の様な人型が顔を出した
顔は紙袋を被っていて分からないが異様な雰囲気を醸し出している。

湊沁「こりゃ厄介じゃん……」

湊沁は構えを取ると生き物は鋭い爪を立て襲い掛かる!

???『フシャァァァァァァァァァ!!!』

湊沁「『イーグル・ハート』ッ!」

背後に鳥人が浮かび上がる、周りには埃や塵が舞っていた。

I・ハート『クケェェェェェェェェェェ!』

『イーグル・ハート』は襲い掛かってくる生き物にラッシュを放つ!

???『グガガッ!』

何発か喰らってはいたが、微動だにせずに腕を鋭い爪で引っかく!

湊沁「うおっ!?」

湊沁は腕から血が流れていたが冷静だった。
彼の顔には「焦り」は無い

湊沁「「雑で無鉄砲な攻め方」っつー事は『自動操縦方』じゃん?」

???『オマエ、『茜(アカネ)』コマラセタッ!!』

湊沁「お前自我があるのか?なら、ソレが本体の名前かい?」
エンヴィー『ナナッ!?ナンデ知ッテンダ!?
     コンドハ『エンヴィー』コマラセタナッ!!』

湊沁「自分で言ったんだろーがッ!『イーグル・ハート』!!」

『イーグル・ハート』は『エンヴィー』に拳を放つ!

エンヴィー『オット!』

だが、それを肩に掠めた程度に抑え、鋭い蹴りをお返しにと打ち出す!


湊沁「ぐえッ!」

蹴りは湊沁の腹をブチ抜いた!

エンヴィー『キャハッ!』

歓喜の声を上げると、更に「喉」を引き裂く。
喉はバックリと裂け、見ただけでも確実に絶命したと認識できる。

エンヴィー『キャハハハッ!死ンダ!死ンダ!ザーマミロォッ!!!
      モウコレデオ前はモウオシマイダッ!!!』

湊沁「……かふッ。」

ニ・三歩程後ろへよろめき、仰向けに倒れた。

エンヴィー『茜コマラセルヤツハ壊シチャウモンネ!』

エンヴィー『イツモ、ソウヤッテコマラセルヤツラヲミンナ 
      ミンチニシテヤッタッ!』

エンヴィー『デモ、笑ッテクレナインダッ!イツモイツモ泣ジャクルダケ……。』

動かない湊沁の上に乗り、胸倉を掴む。
目は少しだけ潤んでおり今にも泣き出しそうだった。

エンヴィー『イツカッ……!イツカ笑ウンダッ!ソウダ!ソウニ決マッテルッ!!!』

その言葉が封を切ったのか。
紙袋は目元を中心に濡れ始め、染みを作っていた。

『そんなにご主人が好きなんだな―――』

エンヴィー『ウン……エッ!?』


『エンヴィー』は今起こっている『二つ』の事に驚いていた。
一つ目は、今目の前に死んだはずの湊沁が目を開けてこちらを見つめている事――――

そして二つ目は先程引き裂いたハズの喉からは血が流れてはおらず、
それどころか、肉の断面が無数の糸が絡まった様にごちゃごちゃになっていた。

エンヴィー『バッ!バカナッ!』

湊沁「いーやバカはお前じゃん?」
湊沁「『こっちの能力』を知らなかったんだからな……。」


パラパラ……

エンヴィー『!?』

よく見ると湊沁の体はまるで糸の塊が崩れた様になっていた、
引き裂かれた喉も良く見ると何本か肉の糸が千切れただけでそんなにダメージは無く
綻んでいた糸はいつの間にか糸が巻き取られていく様に元へ戻っていく。

湊沁「そんじゃあ次はこっちのターンじゃんッ!『イーグル・ハート』ッッッ!!!」

I・ハート『クケェェェェェェェェェェェェェ!!!』

そして、怒涛のラッシュを『エンヴィー』に畳み掛ける!

I・ハート『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァァーッ!!!』

エンヴィー『ブゲゲッゲッゲゲッゲゲゲッ!』

I・ハート『無駄ァッ!!』

シメの拳で『エンヴィー』は吹っ飛び事務所の壁に叩きつけられる!

エンヴィー『ギャボッ!』

???「アッ!」

湊沁「へ?」

声がした方向を見るとゴミ捨て場の傍にある電信柱から、
帽子を被った少女が顔半分出してこちらを見ていた。

湊沁「えっ……と、君が茜ちゃんかい?」

そう呼ばれると、ビクッと震えると。
ささっとまた隠れた。

湊沁「怖がらなくてもいいじゃん?別に、
   怒ってもいないしよ(まあ、意図的に襲わせたなら別だけど。)」

茜「………いだ。」

湊沁「え?」

ブオン!

湊沁「!!」


ドゴォォォォォン!

エンヴィー『マタ、コマラセタナ?』

先程かなりのラッシュを喰らわせたはずの『エンヴィー』は起き上がり、
近くにあった『ロードローラー』を湊沁に投げつけたのだ。



小さい体で自分の数十倍の重さを持ち上げられるパワー。

そして『凶暴性』―――どれを取っても厄介な相手である事に変わりは無い。

小さな悪魔はバッとご主人の茜の方を振り向き、
素早く肩に乗り、俯いている茜の頬に自分の顔を摺り寄せた。

エンヴィー『モウ、ダイジョウブダヨ?ダカラ泣カナイデ?』

茜(また、私のせいで人が死んだ……)

エンヴィー(ナンデ?ソンナ顔をシテルノ……。)

茜は涙が出なかった―――

―――別に悲しくないからではない
涙が出ないぐらいショックだったのだ……。

茜「もう嫌……ん?」

『エンヴィー』の体からは大量の『毛糸』が付いていた。

茜(違う、付いてるんじゃない『生えてる』んだ!)

その内の一本が、『ロードローラー』が落とされた地点に伸びていた。

ゴォォォォォォォと後輪が回りだす!

エンヴィー『!?』

『エンヴィー』から伸びている「糸」は回りだした後輪に引っ張られいく!

茜(何…?何が起こってるの!?)

I・ハート『クケェェェェェェェェェ!』

見ると、運転席には先程押し潰した物を動かしている―――彼の『スタンド』

シュルシュル……

茜「あっ!」

『ロードローラー』の下から糸が湧き出てくる、
そしてそれが、一つに集まり―――――


――――人の形となって。

湊沁「再臨じゃん?」

―――――死んだはずの湊沁となった

エンヴィー『ナッ!?ナッ!?』

『エンヴィー』が後輪の下に下半身をまきこまれていたが。
爪を立ててなんとか持ちこたえていた。


湊沁「オイラの『能力』は『殴った物を綻ばせる』…。
   つまり物を糸玉に変えるという事ッ!潰れて死ぬワケないじゃん!」

湊沁は『エンヴィー』の前へ立つ―――

エンヴィー『クソッ!クソッ!オマエラガイルカギリ茜はワラワナインダッ!
      ドチンポヤロォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーッ!!!!!』


湊沁「おいおい、それは言い掛かりじゃん?
   自分の欠点に気付かないで他人を責めるヤローは――――――




―――――お仕置きじゃん?」


I・ハート『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
      無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァーーーーッ!!!』


エンヴィー『ギャバオッ……』

全てのラッシュを喰らった『悪魔』は「糸車」に巻き取られた『糸』の様に消えた――――


茜「ひっ!」

逃げようとした茜を湊沁が見逃すはずもなく、あっさりと捕まった。

茜「ご…ごめんなさい」

湊沁「いいよ、別にガキを虐めるシュミなんてないじゃん?」

そう言いながら彼女の首を絞め落とした、
彼なりの優しさなのか気を失った茜の傍に好物のあんパンを置いた。

湊沁「でも、逃げようとしたのは少しムカついたじゃん?」




湊沁は後ろを振り返り明け方の空へと歩く――――



これが『大友 湊沁』の―――『生き方』だ。

★★★ 勝者 ★★★

No.3511
【スタンド名】
イーグル・ハート
【本体】
大友 湊沁(オオトモ ソウシン)

【能力】
触れた場所を糸状にして綻ばせる








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最終更新:2022年04月21日 22:55